食事が「今日の気分」をつくる~「カラダが求める栄養素」でうつ予防

魚の消費量が多い国ほど「うつ病」が少ない

 1998年に、アメリカのヒベルンという医師が発表した研究によって、魚の消費量が多い国ほどうつ病の有病率が少ないことが示されました。それ以来、「オメガ3系脂肪酸」とうつ病の関係が注目されています。

 「オメガ3系脂肪酸」とは、魚に多く含まれる「EPA(エイコサペンタエン酸)」と「DHA(ドコサヘキサエン酸)」、さらにエゴマ油などに含まれる「αリノレン酸」などの総称。つまり脂質、アブラです。これらは、魚に多く含まれることから「魚油」とも呼ばれます。この「魚油」がうつ病の予防に役立つかもしれないことが、近年の研究で明らかになっているといいます。



 反対にうつ病の予防のためには控えたほうがいいのが「オメガ6系脂肪酸」。これは大豆油、コーン油、紅花油などに含まれ、揚げ物や加工食品などから過剰に摂取しがちです。過剰に摂取するとオメガ3系脂肪酸とのバランスが崩れてしまうといいます。

 「オメガ3系脂肪酸」は本来は人間の身体にとって必要な物質ですが、現代の食生活では、どうしても取り過ぎてしまいます。なるべく加工食品を控え、サバ、アジ、イワシなどの青魚や、ブリ、イカ、サケなどで魚油を摂取するといいといいます。


<セルフモニタリング>どんな食事が今の気分をつくったか?

 とはいっても、特に男性の一人暮らしでは、普段から栄養にまで気を配るのが難しい場合もあります。「魚を食べて揚げ物を控えるのはいいことですが、ときどき唐揚げを食べるくらい構いません。魚を食べることにこだわりすぎるのではなく、食事と気分の関係を<セルフモニタリング>することが大切です。

 食べたものの栄養素だけではなくて<食べた量><食べる速さ><お酒の飲み方>などを振り返ってみます。たとえば、お腹が減っていないのに、イライラや不安を紛らわせるためにたくさん食べて、食べることで満足感を得るというパターンを持っている人は比較的多い。

 食事がどのように気分に影響しているかに目を向けていくと、自分にとっての<いい食生活>が経験からわかるようになります。理想的なのは、<カラダがいま何を求めているか>を自然に感じとって食事できる生活です。本当にカラダが必要としている栄養素、食事に気づく感覚を取り戻していくことが、うつの予防にもつながっていきます。

(Health Pressより)

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Google が掲げる 10 の事実

 Google は、今や検索エンジン市場で圧倒的な強さを見せています。世界的に見ても、グーグルの影響力が及ばない国は中国くらいです。

 こうした状況は業績にも見事に反映され、2015年第二四半期の決算発表によると、Google の売り上げは2兆円を超え、純利益は5000億円に迫っています。さらに、IT事業にとどまらず、自動車の自動運転や医療など、最先端のテーマにも積極的に取り組んでいます。

 この「10 の事実」が最初に作成されたのは数年前のことですが、改めて読んでみました。



1.ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる

 Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。新しいウェブブラウザを開発するときも、トップページの外観に手を加えるときも、Google 内部の目標や収益ではなく、ユーザーを最も重視してきました。Google のトップページはインターフェースが明快で、ページは瞬時に読み込まれます。金銭と引き換えに検索結果の順位を操作することは一切ありません。広告は、広告であることを明記したうえで、関連性の高い情報を邪魔にならない形で提示します。新しいツールやアプリケーションを開発するときも、もっと違う作りならよかったのに、という思いをユーザーに抱かせない、完成度の高いデザインを目指しています。


2.1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番

 Google は検索を行う会社です。検索問題を解決することだけに焦点を置いた世界最大級の研究グループを有する Google は、自分たちにできることが何か、それをもっとうまくやるにはどうすればいいかを知っています。複雑な問題も反復に反復を重ねて解決し、既に膨大なユーザーが情報をすばやくシームレスに検索できているサービスに対しても、絶え間ない改善を続けています。検索分野で培った技術は、Gmail、Google マップなどの新しいサービスにも応用されています。Google では、他の分野でも検索技術を活用することで、ユーザーが生活のあらゆる面においてさまざまな情報にアクセスして利用できるよう努力を続けています。


3.遅いより速いほうがいい

 Google は、ユーザーの貴重な時間を無駄にせず、必要とする情報をウェブ検索で瞬時に提供したいと考えています。自社のウェブサイトにユーザーが留まる時間をできるだけ短くすることを目標にしている会社は、世界中でもおそらく Google だけでしょう。Google は、Google のサイトのページから余計なビットやバイトを削ぎ落とし、サーバー環境の効率を向上させることで、自己の持つスピード記録を何度も塗り替えてきました。検索結果の平均応答時間は 1 秒足らずです。   Google が新しいサービスをリリースするときには、常にスピードを念頭に置いています。モバイル アプリケーションをリリースするときも、新時代のウェブにふさわしい高速ブラウザの Google Chrome をリリースするときも同じです。今後も、さらなるスピードアップを目指して努力を続けていきます。


4.ウェブ上の民主主義は機能します

 Google 検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。Google では、200 以上の要素と、PageRank™ アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。PageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最高の情報源として投票されているかを分析します。この手法なら、新しいサイトが増えるたびに情報源と投票数が増えるため、ウェブが拡大するにつれて効果も高まります。また Google では、多くのプログラマーの力の結集によって技術革新が進むオープンソース ソフトウェア開発にも力を入れています。


5.情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない

 世界はますますモバイル化し、いつどこにいても必要な情報にアクセスできることが求められています。Google は、モバイル サービスの新技術を開発し、新たなソリューションを提供しています。携帯端末から Google 検索にさまざまな方法でアクセスできるだけでなく、メールを読んだり、カレンダーでイベントを確認したり、動画を見たりなど、世界中のあちこちから携帯端末をさまざまな用途に使えるようになりました。また、無料のオープンソース モバイル プラットフォームである Android では、さらに画期的な革新をモバイル ユーザーに提供したいと考えています。Android は、インターネットの土台にあるオープン性をモバイルの世界にもたらすものです。Android によって、ユーザーの選択肢が広がり、先進のモバイル体験が可能となるだけでなく、携帯通信事業者、メーカー、デベロッパーにとっては、新たな収益機会が生まれます。


6.悪事を働かなくてもお金は稼げる

 Google は営利企業です。企業に検索テクノロジーを提供することと、Google のサイトやその他のウェブサイトに有料広告を掲載することで収益を得ています。世界中の数多くの広告主が AdWords で商品を宣伝し、数多くのサイト運営者が Google の AdSense プログラムでサイトのコンテンツに関連する広告を配信しています。広告主様だけでなく、すべてのユーザーの皆さんにご満足いただくため、Google では広告プログラムとその実践について次のような基本理念を掲げています。


 検索結果ページには、その内容と関連性のない広告の掲載は認めません。Google は、広告というものはユーザーが必要としている情報と関連性がある場合にのみ役立つと考えています。そのため、検索結果ページに広告がまったく表示されない場合もあります。

 Google は、派手な広告でなくても効率よく宣伝ができると考えています。ポップアップ広告は邪魔になってユーザーが見たいコンテンツを自由に見られないので、Google では許可していません。Google は、閲覧しているユーザーに関連性のあるテキスト広告のほうが、ランダムに掲載される広告よりずっとクリック率が高いことに着目しました。企業の規模には関係なく、あらゆる広告主がこのターゲット広告を利用できます。

 Google が掲載する広告には、スポンサーによる広告リンク(スポンサーリンク)であることを必ず明記しているため、検索結果の完全性が損なわれません。Google が検索結果のランクに手を加えてパートナー サイトの順位を高めるようなことは絶対にありません。PageRank は、お金で買うことはできません。Google のユーザーは Google の客観性を信頼しているのであり、その信頼を損なって短期的に収益が増加しても意味がないのです。


7.世の中にはまだまだ情報があふれている

 Google が他のどの検索サービスよりも多い HTML ページのインデックス登録に成功した後、Google のエンジニアたちは、簡単には検索できない情報に目を向けました。その一部は、電話番号や住所、事業別ディレクトリなどで、新しいデータベースを統合するだけで検索可能になりました。しかし、中にはもっと工夫が必要なものもありました。たとえば、ニュース アーカイブ、特許、学術誌、数十億枚の画像や数百万冊の書籍を検索する機能です。Google の研究者たちは、今後も世界中のあらゆる情報を検索ユーザーに提供するために開発を続けていきます。


8.情報のニーズはすべての国境を越える

 Google の創業地はカリフォルニアですが、全世界のユーザーにすべての言語で情報へのアクセスを提供することを目標としています。そのため、60 以上の国にオフィスを構え、180 を超えるインターネット ドメインを有し、検索結果の半分以上を米国外のユーザーに提供しています。Google の検索インターフェースは 130 を超える言語で利用でき、検索結果を自国語のコンテンツのみに制限できる機能もあります。さらに Google では、その他のアプリケーションやサービスについても、できるだけ多くの言語と利用しやすいフォーマットで提供することを目標としています。Google の翻訳ツールを使用すれば、自分の知らない言語で書かれた地球の反対側のコンテンツも読むことができます。こうしたツールやボランティア翻訳者の力を借りて、世界中のさまざまな国や地域に対し、サービスの多様性と品質を大幅に向上させることができました。


9.スーツがなくても真剣に仕事はできる

 Google の共同創設者は、仕事は挑戦に満ちていなければいけない、挑戦は楽しくなければいけないという考えで会社を作りました。適切な企業文化があるほうが、創造性のある優秀な成果が上がりやすくなると Google は考えています。企業文化とは、ラバランプやバランスボールのことだけではありません。チームで目標を達成することや、個人の業績に対する誇りが会社全体の成功につながるということを強調しています。Google は社員を厚く信頼しています。Google の社員たちはさまざまなバックグラウンドを持ち、エネルギーと情熱をほとばしらせながら、仕事、遊び、人生に独創的にアプローチしています。打ち解けた雰囲気の中、カフェ、チーム ミーティング、ジムなどで生まれた新しいアイデアは、またたく間に意見交換が進み、試行錯誤を経て、すぐに形になります。こうしたアイデアが、世界展開を視野に入れた新しいプロジェクトの出発点になることもあるかもしれません。


10.「すばらしい」では足りない

 Google にとって一番であることはゴールではなく、出発点に過ぎません。Google では、まだ達成できないとわかっていることを目標に設定します。そうすることで、目標達成に向けて全力を尽くし、期待以上の成果を残せるからです。Google は、技術革新を繰り返し、機能性の高いサービスに対して、さらに期待を上回る改良を加えています。たとえば、正しいスペルの単語を入力したときに正常に検索されるのを見たあるエンジニアは、スペルが間違っているときの処理方法について改善の余地を見出し、直感的で役に立つスペル チェッカーを開発しました。

 たとえユーザーが自分の探すものを正確に把握していなくても、ウェブで答えを探すこと自体はユーザーの問題ではなく Google の問題です。Google は、全世界のユーザーがまだ具体的にイメージしていないニーズを予測し、新たなスタンダードとなるサービスを作り出しています。たとえば、Gmail を始めたときには、当時のどのメールサービスよりも多くの保存容量を提供しました。今考えると当たり前のサービスですが、そう思えるのは、現在 Google のメール容量が新たなスタンダードになっているからです。このような変化をもたらすのが Google の望みであり、新たな一歩を踏み出す方向を Google は常に探しています。つまり、現状に満足しないことが Google のすべての原動力となっているのです。

(Google会社情報より)

「糖質制限」はダイエットだけでなく皮膚も健康に

 「糖質制限」がダイエットや糖尿病治療で注目を浴び始めたのは10年ほど前からです。今では「糖質オフ」を売りにした商品も多く販売されています。糖質制限の波はさらなる広がりを見せています。皮膚科でもアトピー性皮膚炎、ニキビ、シミ、シワなどの改善に糖質制限が取り入れられているのです。



体内の糖が慢性炎症を引き起こす

 私たちが摂取した糖質の量が多すぎると、血液中のグルコース(ブドウ糖)が過剰になります。そしてグルコースは細胞や組織のたんぱく質と結びつき、体温で温められて「糖化」が起こります。

 食パンをトーストしたときに、こんがりと焼けます。これも「糖化」です。糖化した食パンはおいしいのですが、人間の皮膚のたんぱく質の糖化は問題を引き起こします。その代表が「シミ」「シワ」「くすみ」です。

 さらに糖化は「慢性炎症」を引き起こします。たんぱく質が糖化されて「AGEs」ができると「活性酸素」が発生します。活性酸素はむやみやたらに細胞を攻撃するので、炎症が起こりやすくなるのです。

 炎症は「火事」にたとえられます。火がくすぶっていると、風が吹いただけで炎が上がり始め、火事になろます。皮膚では、糖質の継続摂取で常に軽い炎症が起こっていて、ストレスや湿度の変化などですぐに悪化し、強いかゆみが発生するのです。


糖質は効率の悪いエネルギー源

 エネルギー代謝とは、体内で物質が次々と化学変化して、エネルギーを発生させたり取り込んだりすることです。このエネルギーがATP(アデノシン三リン酸)で、生命維持や運動などに使われます。このATPの材料が「糖質」「脂質」「たんぱく質」です。

 1分子のグルコースからは38分子のATPしか作られません。ところが、ステアリン酸だと、1分子から146分子ものATPが作られます。いかに糖質が効率の悪いエネルギー源であるかがわかります。グルコースは糖質に含まれ、ステアリン酸は脂質が分解して生じる脂肪酸の一種です。

 おにぎりやうどんだけという糖質に偏った食事は、質的に栄養不足です。エネルギー効率のよい脂質とたんぱく質だけを摂取するほうが、体への負担を減らします。つまり糖質制限は体のストレス解消につながるというわけです。

 糖質制限の問題点として、人間の脳の栄養源はグルコースですから、糖質制限で脳が働かなくなる可能性が挙げられます。しかし、その心配はありません。糖質制限を行うと、体内の脂肪が分解されてエネルギーが作られます。脂肪が分解されるときに肝臓でできるケトン体が、脳の栄養源として使われるのです。

 600万年とも、700万年ともいわれる人類の長い歴史で、穀物が生産されるようになったのはたったの1万年前。小麦や米などで糖質を取ることは、人間の体の機能に合わないので、全身にさまざまな異常を引き起こします。その中の1つがアトピーです。

 徹底して糖質を避けるのは厳しいと尻込みする人は、1食だけ糖質制限するプチ糖質制限から始めてもいいでしょう。肉も魚も野菜も食べ放題ですから、実際にやってみると糖質制限は簡単だといいます。

(Health Pressより)

人間が永遠に生き続けることは数学的に「不可能」!

 この数百年の間に人間の寿命は大きく伸び、「老い」そのものを避けるという研究も進んでいることから、いつか人間は永遠に生きられるようになるのでは?という考えを抱いている人もいるはず。しかし、アリゾナ大学の研究者らは、最新の研究結果で「数学的・論理的に見て死は避けられない」と伝えています。



 老化が起こると、人の体は細胞レベルで見て2つのことが起こります。1つは細胞の動きが遅くなり、色素や髪の毛の細胞を作るといった機能が失われていくということ。そしてもう1つは老化とともに生み出されやすくなるがん細胞といったいくつかの細胞の成長率が上がることです。近年進められている老化に関する研究の多くは、このような人間の体の細胞が生み出され死んでいくプロセスに着目したものです。

 上記の2つの問題に対処し若さを手に入れるには、体が若い時の細胞の働きを手に入れ、同時にがん細胞のような生物的な必然性を避けることが必須となります。しかし、生態学と進化生物学の教授であるJoanna Masel氏が行った数学的なデモンストレーションでは、「細胞を若く保つ」ことと「がん細胞を排除する」ということは同時に実現できないという内容が示されました。



 「年を取るにつれ、多くの細胞は動きが悪くなり、機能を失い、そして成長をやめます。しかしいくつかの細胞は異常なほど成長します。私たちが研究で示したのはキャッチ=22のような板挟みの状況です。あなたが動きがのろくなり機能が悪化した細胞を排除すれば、がん細胞は急増します。そしてこれらのがん細胞を排除したりスローダウンさせたりすると、今度は動きののろい細胞が蓄積されていきます。つまり、動きののろい細胞を蓄積させるか、がん細胞を増やすかの板挟みの状況になるのです。それらを同時に行うことはできません」と論文の共著者であるアリゾナ大学・博士研究員のPaul Nelson氏は語りました。

 人間がいつか死ぬということは当然のことですが、2人の研究者は「なぜ老化は議論の余地がない事実なのか、多細胞生物はなぜ本質的に老化を避けられないのか」ということを示した形になります。

 「人々はなぜ老化が起こるのかということを、『自然選択説が正しいならなぜ人は老化を止められないのか?』という観点から考えています。そこには暗に『年を取らないことは可能である』という前提があり、なぜ人間が老化しない方向に進化しないのかが問われています。しかし、私たちは『進化しない』のではなく『自然選択説であれ何であれ、できないのだ』ということを主張します」とMasel教授。

 「老化の速度を遅くすることはできますが、止めることはできません。私たちはなぜ2つの問題を同時に解決できないのかというデモンストレーションを行いましたが、1つを修復するともう1つが問題となるのです。2つのうち1つの問題を対処しようとしても、両方に対処しようとしても、状況は時間と共に悪化します。その根本的な理由は、『物は壊れる』ということにあります。どんなに止めようとしても、壊れないようにしようとしても、無理なのです」とMasel教授は語っています。

(UANews、Gigazineより)

やせたい人は知っておきたい「血糖値」7つの真実

 血糖値を測定したことがありますか? 「ある」と答えたほとんどの人は、会社などで行う健康診断のはずです。通常の健康診断では、前の日の夕飯を食べたあと10時間ほど食事を摂らない状態で「空腹時血糖値」を測定します。そしてこの測定結果の血糖値が基準値よりも高いと、糖尿病予備軍(境界型)や糖尿病と診断されます。

 糖尿病患者は年々増加傾向にあり社会問題にもなっています。日本では2000万人以上、40歳以上に限定すると3人に1人は血糖異常=糖尿病予備軍というデータも存在します。この数字の増加を食い止めるための血糖値検査のはずなのですが、実は健康診断での測定では十分ではないといいます。



(1)健康診断の血糖値測定は不十分

 もちろん健康診断で血糖値を測ることは重要ですが、それだけでは十分でないのも事実です。というのも、健康診断で測定するのが「空腹時血糖値」だからです。

 空腹時血糖の正常値は110mg/dl未満。これが110~125mg/dlだと糖尿病予備軍、126mg/dl以上だと糖尿病と診断されます。そして、この数値が異常値(=110mg/dl以上)になるのは、実は糖尿病発症の1~2年ぐらい前です。

 血糖値の測定はもう一種類あります。食事を摂ったあとに測る「食後血糖値」です。これの正常値は140mg/dl未満で、140~199mg/dlだと糖尿病予備軍、200mg/dl以上だと糖尿病と診断されます。この数値が異常値(=140mg/dl以上)になるのは、糖尿病発症の6~10年前ぐらいとされています。

 つまり、空腹時血糖に異常が出現してから糖尿病の発症まではさほど時間がかからないのに対し、食後血糖値の異常から発症まではかなりの猶予があります。進行状況によっても異なりますが、この期間に生活習慣を改めるなどの対処をすれば、糖尿病の発症を食い止めることが十分に可能です。

 ならばなぜ健康診断で食後血糖値を測定しないのか。それは、健康診断では例えば胃の検査など、血糖値だけでなく様々な検査を総合的に行います。そのためには、空腹時(前日に最後に食事をしてから10時間あけた状態)で受診する必要があります。結果的に健康診断では空腹時血糖値を診るということにならざるを得ません。


(2)近い将来、血糖値は自宅で測定できる

 血糖値は薬局の店頭で測定することができます。実施している所の数が多いと言えませんが、インターネットで測定可能な所を調べることもできます。

 食後血糖値については数値の上がり方に多少の個人差はありますが、食事の1時間後を目安に測定します。測定可能な薬局が会社の近くにあれば便利です。例えばランチのあと薬局に寄って血糖値を測定して会社へ戻る、ということができればビジネスパーソンの健康管理として最適です。

 測定できる薬局が近くになければ、血糖値測定器を購入するという方法もあります。高度医療機器を取り扱う薬局でのみ販売されていて、これについてもあまり数が多いとは言えませんが、インターネットで販売店を調べることができます。



 また、指先から血液を穿刺せずに血糖値を測定できる「FreeStyleリブレ」が9月1日から保険適用となりました。保険適応はあくまでも限られた糖尿病患者向けのものですが、血糖値測定器が広く多くの人に普及していく大きなきっかけとなるでしょう。 血糖値測定器が一家に一台あって、体温や体重を計るように血糖値を測定する時代はすぐそこまできています。


(3)血糖値が安定すればやせられる

 血糖値は、数値が高いこと(=高血糖)自体がよくないことで、また、食後に血糖値がぐんと上昇して時間が経つとまた元の数値に戻るという、上下動も体に様々な悪影響を及ぼします。血糖値の上下動が大きくなることを最近では血糖値スパイクと呼びます。たとえ食前の血糖値が正常であっても、食後の血糖値がぐんと上がると、これを処理するためにインスリンというホルモンが沢山必要になります。

 インスリンは脂肪細胞のエネルギー取り込み口を思い切り開かせる作用を持っているので、インスリンが出る=太りやすくなる、ということになります。

 血糖値とは血液中の糖の値のことで、糖質を摂取することが血糖値上昇につながります。つまり、糖質を過剰に摂取しなければインスリンが必要以上に分泌されることもなく、中性脂肪が増えることもありません。

 糖質を控える食事法=糖質制限は現在のダイエットの潮流になっていますが、ひと口に糖質制限と言っても、現在では「夕食だけ糖質を抜く」とか「糖質をまったく摂らない」など様々な概念があります。

 おすすめは緩やかな糖質制限「ロカボ」です。ロカボでは糖質量を、朝食20~40g、昼食20~40g、夕食20~40g、間食10gまでとして、1日の合計糖質量を70~130gに設定しています。

 糖質は大まかにいうと、「甘いもの」と「でんぷん」に分けられます。甘いものは分かりやすいですが、でんぷんが多い主な食品は、穀類(米、小麦、とうもろこし、そばなど)、いも類(じゃがいも、さつまいもなど)、豆類(あずき、そらまめなど)です。

 ロカボを始めるにあたっては、まずは主食を半分~3分の1に減らします。白米ではお茶碗に3分の1~半膳(50~70g)、食パンでは8枚切~6枚切が1枚で糖質約20~25gです。

 主食の糖質を20gぐらいに抑え、残りの20gをおかずに充ててお腹いっぱいになるまで食べます。おかずに関しては、いも類と豆類に気を付ければ肉も魚も野菜も、ほとんどのものはたっぷり食べても糖質20gには届きません。

 お酒は食事の糖質量+お酒の糖質量の合計を40gまでに抑えれば、醸造酒(ビール、ワインなど)であろうと、蒸留酒(ウィスキー、焼酎など)であろうと飲んで構いません。むしろお酒には、食後血糖値の上昇を緩やかにする効果があることが近年の研究で分かっています。

 1日の合計糖質量を70~130gに設定した理由は、これを守っていればほとんどの人は食後血糖が正常値に保たれます。血糖値スパイクと呼ばれる激しい上下動も起こりません。太っている人は脂肪が減って体重が落ちていきます。


(4)油は肥満の原因ではなく、むしろ血糖値を下げる

 やせるために揚げ物など油を控えている、という人は現在でも多くいると思いますが、実は最新の研究により、それはまったく意味がないと証明されています。例えばアメリカでは「脂質を食べないようにしても肥満の予防にはならない」と政府機関が明確に表明しています。

 中性脂肪が増える原因は血糖値が異常に高くなること=糖質を過剰に摂取することにあります。から揚げを茹でたささみに替えても、脂身たっぷりのサーロインステーキを赤身肉に替えても本質的な意味でやせることはありません。

 体の中に「脂」を溜めている原因は、食事の中の「油」ではなく「糖質」にあります。むしろ脂質とたんぱく質は食べれば食べるほど血糖値が下がるという、最新の研究結果も報告されています。


(5)血糖値を上げてしまう“ヘルシー”の落とし穴

 朝食にフルーツたっぷりのスムージーを作って飲むという人も多いと思います。しかし、果物=ヘルシーと決めつけている人は要注意です。だいたいの果物は高糖度です。フルーツたっぷりのスムージーはコップ1杯で30~40gぐらいの糖質量です。

 果物はGI値が低いからダイエット中でも安心、というのも誤解です。果物の甘さの主体はブドウ糖ではなく果糖なのでGI値が低いわけですが、果糖は体内で中性脂肪に変化します。GI値が低い=血糖値が上がらないからといって摂り過ぎると肥満の原因になります。

(*GI値とはグリセミック・インデックスの略で食品ごとの血糖値の上昇度合いを数値化したもの)

 また、果糖は依存性が強いことでも知られています。子供ににフルーツジュースなら体にいい、と思ってたくさん与えていると、それが肥満の原因にもなりかねないので注意しましょう。


(6)血糖値が安定すれば多くの病気や老化の予防になる

 血糖値が安定すれば太ることもありませんし、多くの病気を防ぐこともできます。生活習慣病と呼ばれる糖尿病、高血圧、脂質異常、さらにガンや認知症などの予防・改善にも繋がります。

 さらに血糖値が高いほどAGEが産出され、シワやたるみなどの原因にもなります。特に女性にとっては美しい肌を保つためにも血糖値の安定が必要です。

(*AGEとは終末糖化産物のことで、これが蓄積すると糖尿病の合併症を引き起こす原因の一つとされる)


(7)運動をすれば血糖値が下がる

 近年の研究では、運動をすることで血糖値が下がることも分かっています。短期的にみると有酸素運動だけでも血糖値を下げる効果があり、長期的にみると有酸素運動と筋トレの両方を行ったほうがより高い効果を得ることができる、という研究結果があります。

 血糖値が上がるのは食後なので、そのタイミングに合わせて運動するのが最も効果的です。とはいえ、食後に有酸素運動を、というのも難しいので、例えばビジネスパーソンなら、会社から少し遠めの場所でランチを摂って、長めに歩いてオフィスへ戻る、というようなことから始めてみましょう。

(文春オンラインより)