いつわりの世よ、われ汝に頼らず(BWV52)

 三位一体主日後第23主日に聴くカンタータは、1726.11.24ライプツィヒで初演されたソプラノ独唱用のカンタータです。

 冒頭楽章に大きいシンフォニアが置かれていますが、これはブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調(BWV1052)から転用されました。


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 当日の福音書聖句はイエスがファリサイ人たちの「皇帝に税金を納めてよいか」との悪意ある問いを、貨幣の肖像を注意しつつ「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返せ」と退けたことを物語っています。


 鈴木雅明指揮、バッハ・コレギウム・ジャパンの演奏でお聴きください。ソプラノ独唱はイギリスの歌手、キャロリン・サンプソンです。





いつわりの世よ、われ汝に頼らず(BWV52)

1.シンフォニア

2.レチタティーヴォ(ソプラノ)

Falsche Welt, dir trau ich nicht!   悪しき この世よ

Hier muß ich unter Skorpionen   われ なれを 頼まじ

Und unter falschen Schlangen wohnen.  邪悪は 世に 満つ.

Dein Angesicht,      親しく

Das noch so freundlich ist,   装いつつ

Sinnt auf ein heimliches Verderben:   滅びを 隠しもつ

Wenn Joab küßt,   口づけ

So muß ein frommer Abner sterben.   ただちに 死を 招く.

Die Redlichkeit ist aus der Welt verbannt, 直きは 退けられ

Die Falschheit hat sie fortgetrieben,   偽り 勝ち誇り

Nun ist die Heuchelei   まことに 代わりて

An ihrer Stelle blieben.   ところ 得たり.

Der beste Freund ist ungetreu,   友に 誠失せ

O jämmerlicher Stand!   いかに いたまし

3.アリア(ソプラノ)

Immerhin, immerhin,      さても さても この世

Wenn ich gleich verstoßen bin!      われを 弾き出さんとすれど

Ist die falsche Welt mein Feind,      わが 敵(あだ) なれば

O so bleibt doch Gott mein Freund,   主こそ わが 友

Der es redlich mit mir meint.   われを 思う まことの 神

4.レチタティーヴォ(ソプラノ)

Gott ist getreu!      主こそ まこと

Er wird, er kann mich nicht verlassen;   世の 狂気 罠(わな)もて

Will mich die Welt und ihre Raserei   陥れんと 迫るとき

In ihre Schlingen fassen,   主の み手

So steht mir seine Hilfe bei.   わが かたえに あり.

Auf seine Freundschaft will ich bauen   慈しみに たより

Und meine Seele, Geist und Sinn   わが 心 すべて

Und alles, was ich bin,   持てるもの 主に ゆだねん

Ihm anvertrauen.   主こそ まこと

5.アリア(ソプラノ)

Ich halt es mit dem lieben Gott,   われ 主と 共なり

Die Welt mag nur alleine bleiben.   世には かかわり なし

Gott mit mir, und ich mit Gott,   主と われ 共に あれば

Also kann ich selber Spott   いつわりの ことばを

Mit den falschen Zungen treiben.   嘲(あざけ)らん

6.コラール

In dich hab ich gehoffet, Herr,   主に 望み いだけば

Hilf, daß ich nicht zuschanden werd,   恥と あざけり

Noch ewiglich zu Spotte!   とわに 避けしめよ

Das bitt ich dich,   せつに 乞う

Erhalte mich   まことの 主よ

In deiner Treu, Herr Gotte!   守りませ

              大村恵美子 訳詞

マタイによる福音書 22章 15-22

それから、ファリサイ派の人々は出て行って、どのようにしてイエスの言葉じりをとらえて、罠にかけようかと相談した。

そして、その弟子たちをヘロデ派の人々と一緒にイエスのところに遣わして尋ねさせた。「先生、わたしたちは、あなたが真実な方で、真理に基づいて神の道を教え、だれをもはばからない方であることを知っています人々を分け隔てなさらないからです。

ところで、どうお思いでしょうか、お教えください。皇帝に税金を納めるのは、律法に適っているでしょうか。適っていないでしょうか。」

イエスは彼らの悪意に気づいて言われた。「偽善者たち、なぜ、わたしを試そうとするのか。

税金に納めるお金を見せなさい。」彼らがデナリオン銀貨をもってくると、

イエスは、「これは、だれの肖像と銘か」と言われた。

彼らは、「皇帝のものです」と言った。すると、イエスは言われた。「では、皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」

彼らはこれを聞いて驚き、イエスをその場に残して立ち去った。

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Google が掲げる 10 の事実

 Google は、今や検索エンジン市場で圧倒的な強さを見せています。世界的に見ても、グーグルの影響力が及ばない国は中国くらいです。

 こうした状況は業績にも見事に反映され、2015年第二四半期の決算発表によると、Google の売り上げは2兆円を超え、純利益は5000億円に迫っています。さらに、IT事業にとどまらず、自動車の自動運転や医療など、最先端のテーマにも積極的に取り組んでいます。

 この「10 の事実」が最初に作成されたのは数年前のことですが、改めて読んでみました。



1.ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる

 Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。新しいウェブブラウザを開発するときも、トップページの外観に手を加えるときも、Google 内部の目標や収益ではなく、ユーザーを最も重視してきました。Google のトップページはインターフェースが明快で、ページは瞬時に読み込まれます。金銭と引き換えに検索結果の順位を操作することは一切ありません。広告は、広告であることを明記したうえで、関連性の高い情報を邪魔にならない形で提示します。新しいツールやアプリケーションを開発するときも、もっと違う作りならよかったのに、という思いをユーザーに抱かせない、完成度の高いデザインを目指しています。


2.1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番

 Google は検索を行う会社です。検索問題を解決することだけに焦点を置いた世界最大級の研究グループを有する Google は、自分たちにできることが何か、それをもっとうまくやるにはどうすればいいかを知っています。複雑な問題も反復に反復を重ねて解決し、既に膨大なユーザーが情報をすばやくシームレスに検索できているサービスに対しても、絶え間ない改善を続けています。検索分野で培った技術は、Gmail、Google マップなどの新しいサービスにも応用されています。Google では、他の分野でも検索技術を活用することで、ユーザーが生活のあらゆる面においてさまざまな情報にアクセスして利用できるよう努力を続けています。


3.遅いより速いほうがいい

 Google は、ユーザーの貴重な時間を無駄にせず、必要とする情報をウェブ検索で瞬時に提供したいと考えています。自社のウェブサイトにユーザーが留まる時間をできるだけ短くすることを目標にしている会社は、世界中でもおそらく Google だけでしょう。Google は、Google のサイトのページから余計なビットやバイトを削ぎ落とし、サーバー環境の効率を向上させることで、自己の持つスピード記録を何度も塗り替えてきました。検索結果の平均応答時間は 1 秒足らずです。   Google が新しいサービスをリリースするときには、常にスピードを念頭に置いています。モバイル アプリケーションをリリースするときも、新時代のウェブにふさわしい高速ブラウザの Google Chrome をリリースするときも同じです。今後も、さらなるスピードアップを目指して努力を続けていきます。


4.ウェブ上の民主主義は機能します

 Google 検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。Google では、200 以上の要素と、PageRank™ アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。PageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最高の情報源として投票されているかを分析します。この手法なら、新しいサイトが増えるたびに情報源と投票数が増えるため、ウェブが拡大するにつれて効果も高まります。また Google では、多くのプログラマーの力の結集によって技術革新が進むオープンソース ソフトウェア開発にも力を入れています。


5.情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない

 世界はますますモバイル化し、いつどこにいても必要な情報にアクセスできることが求められています。Google は、モバイル サービスの新技術を開発し、新たなソリューションを提供しています。携帯端末から Google 検索にさまざまな方法でアクセスできるだけでなく、メールを読んだり、カレンダーでイベントを確認したり、動画を見たりなど、世界中のあちこちから携帯端末をさまざまな用途に使えるようになりました。また、無料のオープンソース モバイル プラットフォームである Android では、さらに画期的な革新をモバイル ユーザーに提供したいと考えています。Android は、インターネットの土台にあるオープン性をモバイルの世界にもたらすものです。Android によって、ユーザーの選択肢が広がり、先進のモバイル体験が可能となるだけでなく、携帯通信事業者、メーカー、デベロッパーにとっては、新たな収益機会が生まれます。


6.悪事を働かなくてもお金は稼げる

 Google は営利企業です。企業に検索テクノロジーを提供することと、Google のサイトやその他のウェブサイトに有料広告を掲載することで収益を得ています。世界中の数多くの広告主が AdWords で商品を宣伝し、数多くのサイト運営者が Google の AdSense プログラムでサイトのコンテンツに関連する広告を配信しています。広告主様だけでなく、すべてのユーザーの皆さんにご満足いただくため、Google では広告プログラムとその実践について次のような基本理念を掲げています。


 検索結果ページには、その内容と関連性のない広告の掲載は認めません。Google は、広告というものはユーザーが必要としている情報と関連性がある場合にのみ役立つと考えています。そのため、検索結果ページに広告がまったく表示されない場合もあります。

 Google は、派手な広告でなくても効率よく宣伝ができると考えています。ポップアップ広告は邪魔になってユーザーが見たいコンテンツを自由に見られないので、Google では許可していません。Google は、閲覧しているユーザーに関連性のあるテキスト広告のほうが、ランダムに掲載される広告よりずっとクリック率が高いことに着目しました。企業の規模には関係なく、あらゆる広告主がこのターゲット広告を利用できます。

 Google が掲載する広告には、スポンサーによる広告リンク(スポンサーリンク)であることを必ず明記しているため、検索結果の完全性が損なわれません。Google が検索結果のランクに手を加えてパートナー サイトの順位を高めるようなことは絶対にありません。PageRank は、お金で買うことはできません。Google のユーザーは Google の客観性を信頼しているのであり、その信頼を損なって短期的に収益が増加しても意味がないのです。


7.世の中にはまだまだ情報があふれている

 Google が他のどの検索サービスよりも多い HTML ページのインデックス登録に成功した後、Google のエンジニアたちは、簡単には検索できない情報に目を向けました。その一部は、電話番号や住所、事業別ディレクトリなどで、新しいデータベースを統合するだけで検索可能になりました。しかし、中にはもっと工夫が必要なものもありました。たとえば、ニュース アーカイブ、特許、学術誌、数十億枚の画像や数百万冊の書籍を検索する機能です。Google の研究者たちは、今後も世界中のあらゆる情報を検索ユーザーに提供するために開発を続けていきます。


8.情報のニーズはすべての国境を越える

 Google の創業地はカリフォルニアですが、全世界のユーザーにすべての言語で情報へのアクセスを提供することを目標としています。そのため、60 以上の国にオフィスを構え、180 を超えるインターネット ドメインを有し、検索結果の半分以上を米国外のユーザーに提供しています。Google の検索インターフェースは 130 を超える言語で利用でき、検索結果を自国語のコンテンツのみに制限できる機能もあります。さらに Google では、その他のアプリケーションやサービスについても、できるだけ多くの言語と利用しやすいフォーマットで提供することを目標としています。Google の翻訳ツールを使用すれば、自分の知らない言語で書かれた地球の反対側のコンテンツも読むことができます。こうしたツールやボランティア翻訳者の力を借りて、世界中のさまざまな国や地域に対し、サービスの多様性と品質を大幅に向上させることができました。


9.スーツがなくても真剣に仕事はできる

 Google の共同創設者は、仕事は挑戦に満ちていなければいけない、挑戦は楽しくなければいけないという考えで会社を作りました。適切な企業文化があるほうが、創造性のある優秀な成果が上がりやすくなると Google は考えています。企業文化とは、ラバランプやバランスボールのことだけではありません。チームで目標を達成することや、個人の業績に対する誇りが会社全体の成功につながるということを強調しています。Google は社員を厚く信頼しています。Google の社員たちはさまざまなバックグラウンドを持ち、エネルギーと情熱をほとばしらせながら、仕事、遊び、人生に独創的にアプローチしています。打ち解けた雰囲気の中、カフェ、チーム ミーティング、ジムなどで生まれた新しいアイデアは、またたく間に意見交換が進み、試行錯誤を経て、すぐに形になります。こうしたアイデアが、世界展開を視野に入れた新しいプロジェクトの出発点になることもあるかもしれません。


10.「すばらしい」では足りない

 Google にとって一番であることはゴールではなく、出発点に過ぎません。Google では、まだ達成できないとわかっていることを目標に設定します。そうすることで、目標達成に向けて全力を尽くし、期待以上の成果を残せるからです。Google は、技術革新を繰り返し、機能性の高いサービスに対して、さらに期待を上回る改良を加えています。たとえば、正しいスペルの単語を入力したときに正常に検索されるのを見たあるエンジニアは、スペルが間違っているときの処理方法について改善の余地を見出し、直感的で役に立つスペル チェッカーを開発しました。

 たとえユーザーが自分の探すものを正確に把握していなくても、ウェブで答えを探すこと自体はユーザーの問題ではなく Google の問題です。Google は、全世界のユーザーがまだ具体的にイメージしていないニーズを予測し、新たなスタンダードとなるサービスを作り出しています。たとえば、Gmail を始めたときには、当時のどのメールサービスよりも多くの保存容量を提供しました。今考えると当たり前のサービスですが、そう思えるのは、現在 Google のメール容量が新たなスタンダードになっているからです。このような変化をもたらすのが Google の望みであり、新たな一歩を踏み出す方向を Google は常に探しています。つまり、現状に満足しないことが Google のすべての原動力となっているのです。

(Google会社情報より)

「糖質制限」はダイエットだけでなく皮膚も健康に

 「糖質制限」がダイエットや糖尿病治療で注目を浴び始めたのは10年ほど前からです。今では「糖質オフ」を売りにした商品も多く販売されています。糖質制限の波はさらなる広がりを見せています。皮膚科でもアトピー性皮膚炎、ニキビ、シミ、シワなどの改善に糖質制限が取り入れられているのです。



体内の糖が慢性炎症を引き起こす

 私たちが摂取した糖質の量が多すぎると、血液中のグルコース(ブドウ糖)が過剰になります。そしてグルコースは細胞や組織のたんぱく質と結びつき、体温で温められて「糖化」が起こります。

 食パンをトーストしたときに、こんがりと焼けます。これも「糖化」です。糖化した食パンはおいしいのですが、人間の皮膚のたんぱく質の糖化は問題を引き起こします。その代表が「シミ」「シワ」「くすみ」です。

 さらに糖化は「慢性炎症」を引き起こします。たんぱく質が糖化されて「AGEs」ができると「活性酸素」が発生します。活性酸素はむやみやたらに細胞を攻撃するので、炎症が起こりやすくなるのです。

 炎症は「火事」にたとえられます。火がくすぶっていると、風が吹いただけで炎が上がり始め、火事になろます。皮膚では、糖質の継続摂取で常に軽い炎症が起こっていて、ストレスや湿度の変化などですぐに悪化し、強いかゆみが発生するのです。


糖質は効率の悪いエネルギー源

 エネルギー代謝とは、体内で物質が次々と化学変化して、エネルギーを発生させたり取り込んだりすることです。このエネルギーがATP(アデノシン三リン酸)で、生命維持や運動などに使われます。このATPの材料が「糖質」「脂質」「たんぱく質」です。

 1分子のグルコースからは38分子のATPしか作られません。ところが、ステアリン酸だと、1分子から146分子ものATPが作られます。いかに糖質が効率の悪いエネルギー源であるかがわかります。グルコースは糖質に含まれ、ステアリン酸は脂質が分解して生じる脂肪酸の一種です。

 おにぎりやうどんだけという糖質に偏った食事は、質的に栄養不足です。エネルギー効率のよい脂質とたんぱく質だけを摂取するほうが、体への負担を減らします。つまり糖質制限は体のストレス解消につながるというわけです。

 糖質制限の問題点として、人間の脳の栄養源はグルコースですから、糖質制限で脳が働かなくなる可能性が挙げられます。しかし、その心配はありません。糖質制限を行うと、体内の脂肪が分解されてエネルギーが作られます。脂肪が分解されるときに肝臓でできるケトン体が、脳の栄養源として使われるのです。

 600万年とも、700万年ともいわれる人類の長い歴史で、穀物が生産されるようになったのはたったの1万年前。小麦や米などで糖質を取ることは、人間の体の機能に合わないので、全身にさまざまな異常を引き起こします。その中の1つがアトピーです。

 徹底して糖質を避けるのは厳しいと尻込みする人は、1食だけ糖質制限するプチ糖質制限から始めてもいいでしょう。肉も魚も野菜も食べ放題ですから、実際にやってみると糖質制限は簡単だといいます。

(Health Pressより)

人間が永遠に生き続けることは数学的に「不可能」!

 この数百年の間に人間の寿命は大きく伸び、「老い」そのものを避けるという研究も進んでいることから、いつか人間は永遠に生きられるようになるのでは?という考えを抱いている人もいるはず。しかし、アリゾナ大学の研究者らは、最新の研究結果で「数学的・論理的に見て死は避けられない」と伝えています。



 老化が起こると、人の体は細胞レベルで見て2つのことが起こります。1つは細胞の動きが遅くなり、色素や髪の毛の細胞を作るといった機能が失われていくということ。そしてもう1つは老化とともに生み出されやすくなるがん細胞といったいくつかの細胞の成長率が上がることです。近年進められている老化に関する研究の多くは、このような人間の体の細胞が生み出され死んでいくプロセスに着目したものです。

 上記の2つの問題に対処し若さを手に入れるには、体が若い時の細胞の働きを手に入れ、同時にがん細胞のような生物的な必然性を避けることが必須となります。しかし、生態学と進化生物学の教授であるJoanna Masel氏が行った数学的なデモンストレーションでは、「細胞を若く保つ」ことと「がん細胞を排除する」ということは同時に実現できないという内容が示されました。



 「年を取るにつれ、多くの細胞は動きが悪くなり、機能を失い、そして成長をやめます。しかしいくつかの細胞は異常なほど成長します。私たちが研究で示したのはキャッチ=22のような板挟みの状況です。あなたが動きがのろくなり機能が悪化した細胞を排除すれば、がん細胞は急増します。そしてこれらのがん細胞を排除したりスローダウンさせたりすると、今度は動きののろい細胞が蓄積されていきます。つまり、動きののろい細胞を蓄積させるか、がん細胞を増やすかの板挟みの状況になるのです。それらを同時に行うことはできません」と論文の共著者であるアリゾナ大学・博士研究員のPaul Nelson氏は語りました。

 人間がいつか死ぬということは当然のことですが、2人の研究者は「なぜ老化は議論の余地がない事実なのか、多細胞生物はなぜ本質的に老化を避けられないのか」ということを示した形になります。

 「人々はなぜ老化が起こるのかということを、『自然選択説が正しいならなぜ人は老化を止められないのか?』という観点から考えています。そこには暗に『年を取らないことは可能である』という前提があり、なぜ人間が老化しない方向に進化しないのかが問われています。しかし、私たちは『進化しない』のではなく『自然選択説であれ何であれ、できないのだ』ということを主張します」とMasel教授。

 「老化の速度を遅くすることはできますが、止めることはできません。私たちはなぜ2つの問題を同時に解決できないのかというデモンストレーションを行いましたが、1つを修復するともう1つが問題となるのです。2つのうち1つの問題を対処しようとしても、両方に対処しようとしても、状況は時間と共に悪化します。その根本的な理由は、『物は壊れる』ということにあります。どんなに止めようとしても、壊れないようにしようとしても、無理なのです」とMasel教授は語っています。

(UANews、Gigazineより)

渋滞緩和にも期待、人工知能がもたらす交通システムの未来

 日本政府観光局によると、日本を訪れる外国人観光客が2017年9月時点で2000万人を突破したといいます。過去最高を記録した2016年より45日も早く、今後も訪日客は増えていく見込みです。一方で日本では少子高齢化や人口減少にともない、交通機関の運行人員(ドライバー等)の確保が困難になっており、「おもてなし」をする上で、テクノロジーを用いた信頼できる交通システムをいかに訪日外国人に提供できるかが鍵となっています。

 需要は増えるが、担い手は減る──つまり日本の交通事情には、需要と供給のアンマッチがあるわけです。そんな交通の課題を人工知能(AI)で解決しようという動きが本格化しています。


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ルートと時間が最適化されたAI運行バス

 代表的なのは、NTTドコモと未来シェアの試みです。両社はドコモの「リアルタイム移動予測」(タクシーの利用需要をリアルタイムに予測システム)と、未来シェアの「Smart Access Vehicle」(SAV、オンデマンド型相乗り移動サービス)とを連携させて、必要に応じて最適な時間とルートを走行するモビリティサービスプラットフォームの実現を図っています

 2017年の9~10月にかけては、寄港地における消費拡大の可能性を調査するため、鳥取県境港市に寄港するクルーズ船の外国人観光客に対してSAVの提供を開始しました。ドコモと未来シェアは将来的に、AIによるリアルタイム処理の活用によって需要に応じ、最適な時間に、最適なルートで、最適な運行を行う「AI運行バス」の提供を目指しています。

 いつでもどこでも乗り降りできるバスというだけに、実現すれば、タクシーや乗用車を利用する人は大幅に減るでしょう。都市や観光地で発生する渋滞の解決にもつながりそうです。


AIが車や歩行者の渋滞を解消

 AIには渋滞の解消も期待されています。国土交通省は2017年夏、ICTやAIなどのテクノロジーを活用して、交通渋滞の解消を目指す実験・実装に取り組む「観光交通イノベーション地域」を公募しました。これから研究・開発が進んでいく日本に先立って、海外ではすでにAIを使った渋滞に対するさまざまな取り組みが始まっています。

 例えば、「AI信号機」です。米カーネギーメロン大学でロボット工学を研究するスティーブン・スミス教授が自身のベンチャー企業で開発しました。ニュースサイトWireless Wire Newsの記事によると、スミス教授の信号機システムの特徴は、信号機に取り付けたセンサー類やカメラから集まるデータをAIベースのアルゴリズムで処理し、最適な信号切り替えのタイミングを決定できることだといいます。従来の信号システムは数年に一度の頻度しか切り替えないため、AI信号機が状況に応じてタイミングをその場で変えることができれば、より柔軟に交通渋滞に対応できると評価しています。

 ピッツバーグ市街で行った実験では、同システムを導入したことで自動車による移動時間が最大25%も短縮され、アイドリング時間も40%以上減少したといいます。スミス教授はアメリカにおける道路の交通渋滞が原因で生じる経済損失は年間1120億ドル(約12.4兆円)と講演で述べたことがありますが、その4分の1がAI信号機によって解消されるとなれば、効果はかなり大きい。

 車の渋滞だけでなく、歩行者の渋滞にもAIは新たな可能性を提供しています。シンガポール科学技術研究庁とシンガポールマネジメント大学、富士通は2016年8月、約6万人が集まったスタジアムイベントに合わせて、隣接するショッピングモールでAIを活用した混雑緩和を目指す実証実験を行っています。まず、イベント参加者の一部にスマートフォン用アプリを事前配布して、交通機関の状況、個人の嗜好性などのデータをAIが分析・学習・予測する。AIで得られた結果をもとに、アプリが交通手段を勧めたり、ショッピングモールへ誘導したりして、帰宅手段や時刻の分散化を行いました。

 実証実験を報じたFUJISU JOURNALによると、「AIで人々の行動を誘導し、混雑を緩和する世界初の試みが実用化に向けて進んでいる」といいます。


自動運転はすでに実用段階まで進んだ

 交通に関する分野でもAIが活躍しているわけですが、やはり最も象徴的なものは乗用車の自動運転です。その実用化は技術革新だけでなく、自動車ビジネスを根底から覆すほどのインパクトを与えるともいわれています。


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 世界中が注目するなか、アウディは世界で初めて「レベル3」の自動運転機能を搭載した新型「A8」を発売します。レベル3とは「条件付き自動運転」のことで、一定条件下のもとで自動運転を行うレベルです。「部分運転自動化」を指すレベル2とは明らかな差があります。

 A8は中央分離帯のある同一車線を60km以下で走るときに、運転操作を引き受けてくれるといいます。「AIボタン」を押すことでレベル3の機能が作動し、作動中は発進と加減速、操舵が自動制御されます。ハンドルから手を離して、テレビを観てもいいというのだから驚きです。

 アウディの本国・ドイツでは、2017年5月に道路交通法の改正案が議会で可決しており、自動化した車両の運転者がハンドルから手を離して他の作業をすることを法律的に認めています。またアメリカでも9月に、米国議会下院で「自動運転法」と呼ばれる法案が通りました。車の完全自動運転は、すでに未来の話ではなくなっているのです。AIが身近にある未来は、自動車やバスをはじめとする交通分野から切り拓かれるかもしれません。

(Forbesより)