見よ、われ多くの漁師を遣わさん(BWV88)

 三位一体主日後第5主日に聴くカンタータは、、1726. 7.21にライプツィヒで初演されました。台本は近郊都市ルードルシュタットで出版された「正福音書に基づく主日・祝日の祈り」と題される歌詞集ですが作者は不詳です。BACHはこの台本を高く評価し、何度も使っています。


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 この日の福音書の章句は、ケネサレト湖畔においてイエスが「漁師を弟子に」したことを語っています。

 カンタータの冒頭に置かれた「見よ、われは多くの漁師を遣わさん」という言葉は、旧約のエレミヤ書からの引用で、イエスが弟子を「釣り上げて」漁師漁師とするのは、人間に救いと庇護を与えるためで、漁師の比喩が福音として捉え直されるプロセスを描いています。


 トン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック・オーケストラ、ヨハネッテ・ゾマー(S)、ボグナ・バルトシュ(A)、クリストフ・プレガルディエン(T)、クラウス・メルテンス(B)の演奏でお聴きください。





見よ、われ多くの漁師を遣わさん(BWV88)

第1部

1.アリア(バス)

Siehe, ich will viel Fischer aussenden,

「見よ、私は多くの漁師を遣わそう、

 spricht der Herr, die sollen sie fischen.

 と主は言われる、彼らを釣り上げさせる漁師を。

 Und darnach will ich viel Jäger aussenden,

 その後、私は多くの狩人をつかわして

 die sollen sie fahen auf allen Bergen

 彼らを狩り出させるのだ、

 und allen Hügeln und in allen Steinritzen.

 すべての山、すべての丘、すべての石の裂け目で。」

2.レチタティーヴォ(テノール)

Wie leichtlich könnte doch der Höchste uns entbehren
その気になれば簡単だ、いと高き者が私たちを不要とし

Und seine Gnade von uns kehren,

恵みを召し上げることなど。

Wenn der verkehrte Sinn sich böslich von ihm trennt

それは逆心が悪意をもっていと古き者から離れ、

Und mit verstocktem Mut

かたくなな強情で

In sein Verderben rennt.

滅びへの道をひた走るときに起こる。

Was aber tut

だが何をなされるのか、

Sein vatertreu Gemüte?

父の信実をもつ、あの方の御心は?

Tritt er mit seiner Güte

神は慈しみともども

Von uns, gleich so wie wir von ihm, zurück,

私たちから、私たちがあの方から離れたのと同じように、

遠ぎかるのだろうか?

Und überlässt er uns der Feinde List und Tück?

そして私たちを委ねるのだろうか、敵の悪だくみと謀りへと?

3.アリア(テノール)

Nein, Gott ist allezeit geflissen,

そうではない。神はいつもつとめておられる、

Uns auf gutem Weg zu wissen

よき道を歩み、

Unter seiner Gnade Schein.

恵みの輝きのもとにある私たちを知るようにと。

Ja, wenn wir verirret sein

そうだ、私たちが迷い、

Und die rechte Bahn verlassen,

正しい道を離れるとき、

Will er uns gar suchen lassen.

神は私たちを、探させようとさえしてくださるのだ。


第2部

4.レチタティーヴォとアリオーソ(テノールとバス)

(T)Jesus sprach zu Simon:

  イエスはシモンに言った。

(B)Fürchte dich nicht; denn von nun an wirst du Menschen fahen.

  恐れるな、今から後、お前は人間を生け捕るのだから、と。

5.アリア(二重唱 ソプラノとアルト)

Beruft Gott selbst, so muss der Segen

神みずからお召しになったからには、祝福は必ずや

Auf allem unsern Tun

私たちのあらゆる行いの上に、

Im Übermaße ruhn,

あふれるばかりに宿ることだろう。

Stünd uns gleich Furcht und Sorg entgegen.

たとえ私たちを 恐れと煩いが妨げても、

Das Pfund, so er uns ausgetan,

神は私たちにお預けになったムナを

Will er mit Wucher wiederhaben;

儲けとともに取り戻そうとなさる。

Wenn wir es nur nicht selbst vergraben,
私たちがそれをみずからしまいこまぬ限り、

So hilft er gern, damit es fruchten kann.

神は進んで助けてくださるのだ、実りが得られるようにと。

6.レチタティーヴォ(ソプラノ)

Was kann dich denn in deinem Wandel schrecken,

いったい何がお前を、日々の営みの中で驚かすことができるのか、

Wenn dir, mein Herz, Gott selbst die Hände reicht?

私の心よ、お前に、神がみずから手を差し伸べてくださるからには。

Vor dessen bloßem Wink schon alles Unglück weicht,

神が一瞥してくださるだけで、あらゆる不幸が退く。

Und der dich mächtiglich kann schützen und bedecken.

神のまなざしは、お前を力強く、守り、庇護することができるのだ。

Kommt Mühe, Überlast, Neid, Plag und Falschheit her

労苦や重荷、妬み、厄災、偽りがやってきて

Und trachtet, was du tust, zu stören und zu hindern,

お前のしていることを、妨害し、妨げようとしても、

Lass kurzes Ungemach den Vorsatz nicht vermindern;

少々の面倒に、志を衰えさせることのないように。

Das Werk, so er bestimmt, wird keinem je zu schwer.

神の定めてくださった仕事は、誰にも、過ぎる重さにはなることはない。

Geh allzeit freudig fort, du wirst am Ende sehen,

いつも喜ばしく前進しなさい、そうすれば最期に見ることだろう、

Dass, was dich eh gequält, dir sei zu Nutz geschehen!

お前をかつて苦しめたものが、お前の益になったことを。

7.コラール

Sing, bet und get auf Gottes Wegen,

歌い、祈り、神の道を歩みなさい。

Verricht das Deine nur getreu

自分の務めをひたすら忠実に果たし、

Und trau des Himmels reichem Segen,

天の豊かな祝福に信頼しなさい。

So wird er bei dir werden neu;

祝福はあなたのもとで、日々新たになるだろう。

Denn welcher seine Zuversicht

なぜなら信頼を

Auf Gott setzt, den verlässt er nicht.

神に置く者を、神はお見捨てにならないのだから

                     対訳:礒山 雅


ルカによる福音書 第5章 1-11

イエスがゲネサレト湖畔に立っておられると、神の言葉を聞こうとして、群衆がその周りに押し寄せて来た。

イエスは、二そうの舟が岸にあるのを御覧になった。漁師たちは、舟から上がって網を洗っていた。

そこでイエスは、そのうちの一そうであるシモンの持ち舟に乗り、岸から少し漕ぎ出すようにお頼みになった。そして、腰を下ろして舟から群衆に教え始められた。

話し終わったとき、シモンに、「沖に漕ぎ出して網を降ろし、漁をしなさい」と言われた。

シモンは、「先生、わたしたちは、夜通し苦労しましたが、何もとれませんでした。しかし、お言葉ですから、網を降ろしてみましょう」と答えた。

そして、漁師たちがそのとおりにすると、おびただしい魚がかかり、網が破れそうになった。

そこで、もう一そうの舟にいる仲間に合図して、来て手を貸してくれるように頼んだ。彼らは来て、二そうの舟を魚でいっぱいにしたので、舟は沈みそうになった。

これを見たシモン・ペトロは、イエスの足もとにひれ伏して、「主よ、わたしから離れてください。わたしは罪深い者なのです」と言った。

とれた魚にシモンも一緒にいた者も皆驚いたからである。

シモンの仲間、ゼベダイの子のヤコブもヨハネも同様だった。すると、イエスはシモンに言われた。「恐れることはない。今から後、あなたは人間をとる漁師になる。」

そこで、彼らは舟を陸に引き上げ、すべてを捨ててイエスに従った。

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われ汝に呼びかけん、主イエス・キリストよ(BWV177)

 今日聴く三位一体節後第4日曜日のためのカンタータは、1732年7月6日に初演されたBACH47歳の作品です。ヨハン・アグリーコラの同名コラール全節を、そのまま歌詞とするコラールカンターです。

 コラールはこの世の嘆きの中で、また敵との戦いの中で、イエスに呼ばわり、その護りを願うという内容でが、福音書章句と直接の関連性はありません。


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 BACHがワイマール時代に作曲した、同名のコラール前奏曲(BWV639)の旋律が使われています。タルコフスキーの映画「惑星ソラリス」にコラール前奏曲が使われていたので、聞いたことがあるメロデーだと思います。


 ジョン・エリオット・ガーディナー指揮イングリッシュ・バロック・ソロイスツ、マグダレーナ・コジェナー(S)、ナタリー・シュトゥッツマン(A)、ポール・アグニュー(T)、ニコラ・テステ(B)の演奏でお聴きください。













われ汝に呼びかけん、主イエス・キリストよ(BWV177)

1.合唱

Ich ruf zu dir, Herr Jesu Christ,

あなたに呼びかけます、主イエス・キリストよ、

Ich bitt, erhör mein Klagen,

どうか私の嘆きに耳を傾けてください。

Verleih mir Gnad zu dieser Frist,

短いこの世の時に、恵みをお与えください。

Lass mich doch nicht verzagen;

私を怯えさせないでください。

Den rechten Glauben, Herr, ich mein,

主よ、私の願うのはまことの信仰。

Den wollest du mir geben,

それをお与えくださいますように、

Dir zu leben,

私があなたのために生き、

Meinm Nächsten nütz zu sein,

隣人の益となり、

Dein Wort zu halten eben.

御言葉をしかと守るために。

2.アリア(アルト)

Ich bitt noch mehr, o Herre Gott,

さらにお願いします、おお主なる神よ、

Du kannst es mir wohl geben:

なにとぞお計らいください、

Dass ich werd nimmermehr zu Spott,

私が今後、世の嘲りとならぬように。

Die Hoffnung gib darneben,

それに加えて、希望をお与えください、

Voraus, wenn ich muss hier davon,

世を去るに先立って。

Dass ich dir mög vertrauen

私があなたを信頼するよう、

Und nicht bauen

愚かにも

Auf alles mein Tun,

おのが行為を頼まぬよう。

Sonst wird mich's ewig reuen.

さもなくば、私は永遠に悔いることになるでしょう。

3.アリア(ソプラノ)

Verleih, dass ich aus Herzensgrund

願わくは私が心の底から

Mein' Feinden mög vergeben,

敵たちに許しを与えることができますように。

Verzeih mir auch zu dieser Stund,

今この時に私をも許し、

Gib mir ein neues Leben;

新しい生命を与えてください。

Dein Wort mein Speis lass allweg sein,

御言葉を、私がどこにおいても糧とし、

Damit mein Seel zu nähren,

それで魂を養い、

Mich zu wehren,

身を守ることができますように。

Wenn Unglück geht daher,

災いが襲ってきて

Das mich bald möcht abkehren.

私を引き離そうとする時にも。

4.アリア(テノール)

Lass mich kein Lust noch Furcht von dir

楽しみや恐れが、私をあなたから

In dieser Welt abwenden.

この世で離れさせることがないように。

Beständigsein ans End gib mir,

ゆるぎない終わりを私に全うさせてください、

Du hast's allein in Händen;

それはあなたの掌中にのみあり、

Und wem du's gibst, der hat's umsonst:

あなたがお与えになる者が、それを代価なく手に入れるのです。

Es kann niemand ererben

誰も相続できず、

Noch erwerben

働きによっては獲得のできないもの、

Durch Werke deine Gnad,

それは、あなたの恵みです。

Die uns errett' vom Sterben.

それが私たちを、死から救ってくれるの’です。

5.コラール

Ich lieg im Streit und widerstreb,

私は戦いのさなかにあり、抵抗しています。

Hilf, o Herr Christ, dem Schwachen!

おお、主キリストよ、この弱き者を助けてください。

An deiner Gnad allein ich kleb,

私のおすがりするのは、あなたの恵みだけ。

Du kannst mich stärker machen.

どうか、私を強くしてください。

Kömmt nun Anfechtung, Herr, so wehr,

試練に見舞われたならば、主よお守りください、

Dass sie mich nicht umstoßen.

私がそれに圧せられぬように。

Du kannst maßen,

御計らいにより、

Dass mir's nicht bring Gefahr;

危険の及ばぬようにしてください。

Ich weiß, du wirst's nicht lassen.

わかっています、あなたがそれを放置されぬことを。

                    対訳:礒山 雅


ルカによる福音書 第6章 36-42

あなたがたの父が憐れみ深いように、、あなたがたも憐れみ深い者となりなさい。」

「人を裁くな。そうすれば、あなたがたも裁かれることがない。人を罪人だと決めるな。そうすれば、あなたがたも罪人だと決められることがない。赦しなさい。そうすれば、あなたがたも赦される。

与えなさい。そうすれば、あなたがたにも与えられる。押し入れ、揺すり入れ、あふれるほどに量りをよくして、ふところに入れてもらえる。あなたがたは自分の量る秤で量り返されるからである。」

イエスはまた、たとえを話された。「盲人が盲人の道案内をすることができようか。二人とも穴に落ち込みはしまいか。

弟子は師にまさるものではない。しかし、だれでも、十分に修行を積めば、その師のようになれる。

あなたは、兄弟の目にあるおが屑は見えるのに、なぜ自分の目の中の丸太に気づかないのか。

自分の目にある丸太を見ないで、兄弟に向かって、『さあ、あなたの目にあるおが屑を取らせてください』と、どうして言えるだろうか。偽善者よ、まず自分の目から丸太を取り除け。そうすれば、はっきり見えるようになって、兄弟の目にあるおが屑を取り除くことができる。」

私の魂は主をあがめ(BWV10)

 今日は三位一体主日後第3主日ですが、マリアのエリサベト訪問の祝日でもあります。現在では5月31日になっていますが、BACHの時代は7月2日でした。当時の教会暦に合わせて、この曲を聴くことにします。

 福音書の記述では、マリアは、エリサベトが身ごもって6か月になることを受胎告知の折に告げられて、エリサベトを訪ねます。エリサベトと胎内の子(洗礼者ヨハネ)は聖霊に満たされ、エリサベトはマリアを祝福しました。マリアはマニフィカトを歌って主を賛美し、エリサベトのもとに3か月ほど滞在したとあります。

 

 

 このカンタータは、1724.7.2ライプツィヒで初演されました。当日の福音書章句に基づくマリア賛歌のドイツ語訳を歌詞とし、グレゴリオ聖歌の古来からのメロディをもとにしたコラール旋律を使っています。同じコラールはマニフィカトBWV243/243aの第10曲にも使われています。

 

 トン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック・オーケストラ、デボラ・ヨーク(S)、ボグナ・バルトシュ(A)、イェルク・デェルミュラ(T)、クラウス・メルテンス(B)の演奏会動画でお聴きください。 

 


 

 

私の魂は主をあがめ(BWV10)

1.合唱

Meine Seel ergebt den Herren,

私の魂は主をあがめ

Und mein Geist freuet sich Gottes,

meines Heilandes;

私の救い主なる神を。

Denn er hat seine elende Magd angesehen. 

神はその哀れなしもべをかえりみて下さったのです。

Siehe,von nun an

ごらんなさい、今からのち、すべての

werden mich selig preisen

人の子たちは私を

alle Kindesdind.

至福の人とたたえるでしょう。

2.アリア(ソプラノ)

Herr,der du stark und machtig bist,

主よ、力ある強い主よ、

Gott,dessen Name heilig ist,

神よ、そのみ名は聖なる神よ、

Wie wunderbar sind deine Werke!

あなたのみわざは何と驚くすばらしいことか  

Du siehest mich Elenden an,

あなたはこの哀れな私をかえり見、

Du hast an mir so viel getan,

多くのことをして下さった。私には

Dass ich nicht alles zahl und merke.

その恵みを数えあげることもできません。

3.レチタティフ(テノール)

Des Hochsten Gut und Treu

至高者の恵みと信実は

Wird alle Morgen neu

朝ごとに新しく

Und wahret immer fur und fur

いつまでも、いつまでも

Bei denen,die allhier

この地上であなたの助けをあおぎ、

Auf siene Hulfe schaun

心からあなたを恐れて、あなたに

Und ihm in wahrer Furcht vertraun.

信頼する者たちと共にあります。

Hingegen ubt er auch Gewalt

それにくらべて、あなたは、

Mit seinem Arm

信仰と生活において

An denen,welche weder kalt

冷たくも熱くもない者たちに対しては、

Noch warm

そのみ腕でもって

Im Glauben und im Lieben sein;

大いなる力をふるわれます。

Die nacket,bloss und blind,

はだかで傲慢で盲目な、

Die voller Stolz und Hoffart sind,

誇りと不遜に満ちた者たちは、み手によって  

Will seine Hand wie Spreu zerstreun.

もみ殻のように散らされるでしょう。

4.アリア(バス)

Gewaltige stosst Gott vom Stuhl

権力者を神はその王座から

Hinunter in den Schwefelpfuhl;

硫黄の沼へとつき落とされる。

Die Niedern pflegt Gott zu erhohen,

低い者たちは神は高めて

Dass sie wie Stern am Himmel stehen.

星のように天において下さる。

Die Reichen lasst Gott bloss und leer,

富者を神は裸でからっぽにし、

Die Hungrigen fullt er mit Gaben,

飢えた者たちは賜物で満たして、

Dass sie auf seinem Gnadenmeer

神の恵みの海原で

Stets Reichtum und die Fulle haben.

いつも豊かにあふれさせて下さる。

5.コラール(二重唱 アルト、テノール)

Er denket der Barmherzigkeit

神は憐れみを思い起こして

Und hilft seinem Diener Israel auf.

しもべイスラエルを助けて下さいます。

6.レチタティフ(テノール)

Was Gott den Vatern alter Zeiten

神が昔、父祖たちに 告げ、

Geredet und verheissen hat,

約束されたことを、

Erfullt er auch im Werk und in der Tat.

今、そのはたらきと行為によって実現される。

Was Gott dem Abraham,

神がアブラハムに、

Als er zu ihm in seine Hutten kam,

その天幕に訪れた時に

Versprochen und geschworen,

約束し、誓われたことが、

Ist,da die Zeit erfullet war,geschehen:

今、時が満ちて、実現した。

Sein Same musste sich so sehr

アブラハムの子孫は

Wie Sand am Meer

海の砂のように増え、

Und Stern am Firmament ausbreiten,

天空の星のようにひろがり、

Der Heiland ward geboren,

やがて救い主が生まれて、

Das ewge Wort liess sich im Fleische sehen,

永遠のみ言葉は肉体となられた。

Das menschliche Geschlecht

それは人々を

von Tod und allem Bosen

死とすべての悪と

Und von des Satans Sklaverei

サタンの奴隷の状態から

Aus lauter Liebe zu erlosen;

まことの愛によって救い出すためなのです。

Drum bleibts darbei,

だからたしかなことは、神の言葉は

Dass Gottes Wort voll Gnad und Wahrheit sei.

恵みと真理に満ちていることです。

7.コラール

Lob und Preis sei

賛美とほまれが

Gott dem Vater und dem Sohn

父と子と聖霊の神に

Und dem Heiligen Geiste,

ありますように、

Wie es war im Anfang,itzt und immerdar

はじめにあったように、今もいつまでも、

Und von Ewigkeit zu Ewigkeit.Amen.

永遠から永遠にいたるまで。アーメン。

                       対訳:川端純四郎

 

ルカによる福音書 第1章 39-56

そのころ、マリアは出かけて、急いで山里に向かい、ユダの町に行った。

そして、ザカリアの家に入ってエリサベトに挨拶した。

マリアの挨拶をエリサベトが聞いたとき、その胎内の子がおどった。

エリサベトは聖霊に満たされて、声高らかに言った。「あなたは女の中で祝福された方です。胎内のお子さまも祝福されています。私の主のお母さまがわたしのところに来てくださるとは、どういうわけでしょう。あなたの挨拶のお声を私が耳にしたとき、胎内の子は喜んでおどりました。主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」

そこで、マリアは言った。「わたしの魂は主をあがめ、私の霊は救い主である神を喜びたたえます。身分の低い、この主のはしためにも 目を留めてくださったからです。今から後、いつの世の人もわたしを幸いなものと言うでしょう、力ある方が、わたしに偉大なことをなさいましたから。その御名は尊く、その憐れみは代々に限りなく、主を畏れる者に及びます。主はその腕で力を振るい、思い上がる者を打ち散らし、権力ある者をその座から引き降ろし、身分の低い者を高く上げ、飢えた人を良い物で満たし、富める者を空腹のまま追い返されます。その僕イスラエルを受け入れて、憐れみをお忘れになりません、わたしたちの先祖におっしゃったとおり、アブラハムとその子孫に対してもとこしえに。」

マリアは、三ヶ月ほどエリサベトのところに滞在してから、自分の家に帰った。

主の栄光を 天は語り(BWV76)

 三位一体主日後第2主日に聴くこの曲は、BACHのライプツィヒ聖トーマス教会での最初のカンタータで、1723.6.6に初演されました。トマス教会ではこの作品をもってカントルとしての職務が始まりました。
 前週にニコライ教会で演奏されたBWV75と極めて似た構成で、両方の教会での初演用に一対のものとして構想されたました。両方とも雄大な曲想で、ライプツィヒ初年度の名作と呼ぶにふさわしい作品です。

 

 

 歌詞台本は、礼拝で朗読されたルカ福音書の天国の晩餐会のたとえに基づく部分から始まりますが、偶像崇拝者たちへの弾劾や彼らに対する戦いについても述べられ、変化に富んでいます。全編を通して神の栄光をたたえる内容で、自信に満ちた明るい曲想です。特にトランペットが随所で活躍し一層の華やかさを加えています。

 カイ・ヨハンセン指揮、シュティフツバロック・シュトゥットガルト、シュトゥットガルトカントライ、フランツィスカ・ボーベ(S)、ソフィー・ハームセン(A)、アンドレアス・ウェラー(T)、ベンジャミン・アップル(B)の演奏会動画でお聴きください。なお13曲のレチタティーヴォ(テノール)の録画が欠けています。

 


 


 


 


 


 


 


 


 


 

 

主の栄光を 天は語り(BWV76)

 第1部

1.合唱

Die Himmel erzähren die Ehre Gottes,

主の 栄光を 天は 語り

und die Feste verkündiget seiner Hände Werk.

大空は み手の わざを のべ伝う

Es ist keine Sprache noch Rede,

語らず 言わざれど

da man nicht ihre Stimme höre.

その 声は 聞こゆ

2.レチタティーヴォ(テノール)

So läßt sich Gott nicht unbezeuget!

かくて 主は 証(あか)したもう

Natur und Gnade redt alle Menschen an:
そを 語る 自然は 人に

Dies alles hat ja Gott getan,

しかり みな 主の 賜物

Daß sich die Himmel regen

天地(あめつち) うごき

Und Geist und Körper sich bewegen.

身も 魂も 生くるなり

Gott selbst hat sich zu euch geneiget

神は なれらが かたえに

Und ruft durch Boten ohne Zahl:

声を おくりたもう

Auf, kommt zu meinem Liebesmahl!

いざ 来たれ 愛の 宴(うたげ)に と

3.アリア(ソプラノ)

Hört, ihr Völker, Gottes Stimme,

聞け 民よ 主の 声を

Eilt zu seinem Gnadenthron!

みもとに 急げ

Aller Dinge Grund und Ende

よろずの 主こそは

Ist sein eingeborner Sohn:

み神の ひとり子

Daß sich alles zu ihm wende.

ものみな みもとに 帰りくるなり

4.レチタティーヴォ(バス)

Wer aber hört,

誰ぞ 聞かん

Da sich der größte Haufen

あだし神をば

Zu andern Göttern kehrt?

仰ぐ 者らに

Der ältste Götze eigner Lust

人の 胸の 内は

Beherrscht der Menschen Brust.

欲に みたさる

Die Weisen brüten Torheit aus,

賢き 者すら

Und Belial sitzt wohl in Gottes Haus,

愚かの わざを 思い

Weil auch die Christen selbst von Christo laufen.

み民も 主を 離れたれば

5.アリア(バス)

Fahr hin, abgöttische Zunft!

失せよ 主なき 者よ

Sollt sich die Welt gleich verkehren,

世は 背くとも

Will ich doch Christum verehren,

われは イェスを 仰ぐ

Er ist das Licht der Vernunft.

まことの 光を

6.レチタティーヴォ(アルト)

Du hast uns, Herr, von allen Straßen

われらを 暗きより

Zu dir geruft,

が主は 呼びもどしぬ みもとに

Als wir im Finsternis der Heiden saßen,

光のごと 主は

Und, wie das Licht die Luft

われらを 照らして

Belebet und erquickt,

生かしめたもう

Uns auch erleuchtet und belebet,

その身を われらが 糧(かて)と し

Ja mit dir selbst gespeiset und getränket

また みたまを

Und deinen Geist geschenket,

われらに 降(くだ)しぬ

Der stets in unserm Geiste schwebet.

されば 熱き この 祈り

Drum sei dir dies Gebet demütigst zugeschickt:

なれに ささげまつらん

7.コラール

Es woll uns Gott genädig sein

われらを 恵みて

Und seinen Segen geben;

祝したまえや

Sein Antlitz; uns mit hellem Schein

み光 示しませ

Erleucht zum ewgen Leben,

とわの いのちを

Daß wir erkennen seine Werk,

悟らしめたまえ

Und was ihm lieb auf Erden,

なすべき わざを

Und Jesus Christus´ Heil und Stärk

イェスの み救いを

Bekannt den Heiden werden

世に 告げ知らせ

Und sie zu Gott bekehren!

みもとに 帰らしめたまえ

第2部

8.シンフォニア

9.レチタティーヴォ(バス)

Gott segne noch die treue Schar,

主よ なが み民に

Damit sie seine Ehre

主の み栄えを

Durch Glauben, Liebe, Heiligkeit

信仰と 愛 聖(きよ)き もて

Erweise und vermehre.

増さしめたまえ

Sie ist der Himmel auf der Erden

こは 地にある み国

Und muß durch steten Streit

世の 戦い

Mit Haß und mit Gefahr

そを 襲えど

In dieser Welt gereinigt werden.

たえせず 強めらる

10.アリア(テノール)

Hasse nur, hasse mich recht,

厭(いと)えよ われをば

Feindlichs Geschlecht!

悪魔よ

Christum gläubig zu umfassen,

主に まこと ささぐる

Will ich alle Freude lassen.

われは 満ち足れり

11.レチタティーヴォ(アルト)

Ich fühle schon im Geist,

すでに われは

Wie Christus mir

主の 愛の

Der Liebe Süßigkeit erweist

いとしきを 知る

Und mich mit Manna speist,

主は マナもて 充(み)たしたもう

Damit sich unter uns allhier

われら いま ここに

Die brüderliche Treue

友なる まこと

Stets stärke und verneue.

強めしめんとてなり

12.アリア(アルト)

Liebt, ihr Christen, in der Tat!

愛を おこなえ 主の民

Jesus stirbet für die Brüder,

イェス なしたまいし ごと

Und sie sterben für sich wieder,

友の ため 死すなり

Weil er sich verbunden hat.

主に ありて われら はらから なれば

13.レチタティーヴォ(テノール)

So soll die Christenheit

かくて 主の民

Die Liebe Gottes preisen

主の 愛を たたえ

Und sie an sich erweisen:

身をもて 証しせん

Bis in die Ewigkeit

とこしなえに

Die Himmel frommer Seelen

み神の ほまれ

Gott und sein Lob erzählen.

語りつがれん

14.コラール

Es danke, Gott, und lobe dich

よき わざ もて

Das Volk in guten Taten;

主を 讃えしめたまえ

Das Land bringt Frucht und bessert sich,

地は 豊かに みのり

Dein Wort ist wohlgeraten.

み言葉 成りぬ

Uns segne Vater und der Sohn,

父 み子 みたまよ

Uns segne Gott, der Heilge Geist,

祝しませ われらを

Dem alle Welt die Ehre tu,

地は 主の 栄えを

Für ihm sich fürchte allermeist

み前に あらわし

Und sprech von Herzen: Amen.

となえまつる アーメン

                   訳詞:大村恵美子

 

ルカによる福音書 第14章 16-24

そこで、イエスは言われた。「ある人が盛大な宴会を催そうとして、大勢の人を招き、宴会の時刻になったので、僕(しもべ)を送り、招いておいた人々に、『もう用意ができましたから、おいでください』と言わせた。

すると皆、次々に断った。最初の人は、『畑を買ったので、見に行かねばなりません。どうか、失礼させてください』と言った。

ほかの人は、『牛を二頭ずつ五組買ったので、それを調べに行くところです。どうか、失礼させてください』と言った。

僕は帰って、このことを主人に報告した。すると、家の主人は怒って、僕に言った。『急いで街の広場や路地へ出て行き、貧しい人、体の不自由な人、目の見えない人、足の不自由な人をここに連れてきなさい。』

やがて、僕が、『御主人様、仰せのとおりにいたしましたが、まだ席があります』と言うと、主人は言った。『通りや小道に出て行き、無理にでも人々を連れて来て、この家をいっぱいにしてくれ。

言っておくが、あの招かれた人たちの中で、わたしの食事を味わう者は一人もいない。』」

喜べ、救われし群れよ(BWV30)

 今日は洗礼者ヨハネの祝日です。ヨハネがユダヤの祭司ザカリヤと妻エリサベツの子としてイエス・キリストより6ヵ月早く生まれ,長じて後,ヨルダン川でイエスに洗礼を施したことが聖書に記されています。正教会、カトリック、聖公会、ルーテル教会それぞれの祭日となっています。

 このカンタータは世俗カンタータ「たのしきヴィーダーアウよ」BWV30aのパロディで、1738.6.24ライプツィヒで初演されました。

 

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「洗礼者ヨハネと聖母子」ジョヴァンニ・ベッリーニ

 

 作詞はビカンダー自身による改詞と言われ、原曲の詩形を生かしつつ巧みに行われています。その結果原曲の冒頭、終結の合唱曲と4つのアリアがそのまま転用され、レチタティーヴォとコラールが新たに作られました。躍動感がみなぎった祝典的な作品です。

 

 トン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック・オーケストラ、サンドリーヌ・ピオー(S)、ナタリー・シュトゥッツマン(A)、ジェームズ・ギルクリスト(T)、クラウス・メルテンス(B)の演奏でお聴きください。

 




喜べ、救われし群れよ(BWV30)

第 1 部

1. 合唱

Freue dich, erlöste Schar,

喜べ、あがなわれた群れよ、

Freue dich in Sions Hütten.

喜べ、シオンの小屋で。

Dein Gedeihen hat itzund

お前の繁栄は今や

Einen rechten festen Grund,

まことの堅い土台をもたらし、

Dich mit Wohl zu überschütten.

お前のために幸を降り注ぐのだ。

2.レチタティーヴォ(バス)

Wir haben Rast,

われらは憩いを得、

Und des Gesetzes Last ist abgetan,

律法の重荷は取り去られた、

Nichts soll uns diese Ruhe stören,

何ものにも、われらのこの安らぎを邪魔されはしない、

Die unsre liebe Väter oft

これこそわれらの愛する祖先たちがしばしば

Gewünscht, verlanget und gehofft.

願い、求め、望んできていたもの。

Wohlan, es freue sich, wer immerkann,

そうだ、喜べ、喜び合えるもの全て,

Und stimme seinem Gott zu Ehren

そして歌いだせ、神の栄光を讃える

Ein Loblied an,

讃美の歌を、

Und das im höhern Chor,

そしてその歌をより高い合唱へと高めるのだ 

Ja singt einander vor!

そうだ、互いに心と声合わせて歌うのだ!

3. アリア (バス)

Gelobet sei Gott, gelobt sein Name,

神に讃美あれ、その御名に讃美あれ、

Der treulich gehalten Versprechen und Eid!

約束と誓いを誠実に守れ! 

Sein treuer Diener ist geboren,

神の真の僕が生まれた。

Der längstens darzu auserkoren,

その僕は、はるか以前から選び出された、

Daß er den Weg dem Herrn bereit’.

主に道を備えるために。

4. レチタティーヴォ(アルト)

Der Herold kömmt und meldt den

伝令官が来て、王の来臨を先触れる、

König an,Er ruft; drum säumet nicht

彼は呼ばわる。だからこの機会を逃すな、

Und macht euch auf

足どり速く、

Mit einem schnellen Lauf,

立ち上がり、

Eilt dieser Stimme nach!

急いでこの声について行け!

Sie zeigt den Weg, sie zeigt das Licht,

この声が道を示し、光を指し示す、

Wodurch wir jene selge Auen

それによってわれらはあの至福の水辺を

Dereinst gewißlich können schauen.

いつの日か確かに見ることが出来るのだ。

5. アリア (アルト)

Kommt, ihr angefochtnen Sünder,

来なさい、悩む罪人たち、

Eilt und lauft, ihr Adamskinder,

急ぎ走りなさい、アダムの子たち

Euer Heiland ruft und schreit!

われらの救い主が呼ばわり叫んでいます!

Kommet, ihr verirrten Schafe,

来なさい、迷える羊たち

Stehet auf vom Sündenschlafe,

罪の眠りから、起き上がりなさい、

Denn itzt ist die Gnadenzeit!

いまや恵みの時なのだから!

6. コラール

Eine Stimme läßt sich hören

声が聞こえる、

In der Wüste weit In der Wüste,

荒野の、いたるところで、

Alle Menschen zu bekehren:

あらゆる人を悔い改めさせるため。

Macht dem Herrn den Weg bereit,

主のための道を用意せよ、

Machet Gott ein ebne Bahn,

神のために平たな道を、

Alle Welt soll heben an,

すべての世の人は始めなさい、

Alle Täler zu erhöhen,

すべての谷を持ち上げ、

Daß die Berge niedrig stehen.

山を低くすることを。

 

第2部

7. レチタティーヴォ(バス)

So bist du denn, mein Heil, bedacht,

そうなれば、わが救い主は考えてくださいます、

Den Bund, den du gemacht

あなたが以前、私たちの祖先と結んだ盟約を

Mit unsern Vätern, treu zu halten

真摯に守り、

Und in Gnaden über uns zu walten;

私たちに恵みをくださることを。

Drum will ich mich mit allem Fleiß汝、

信実なる神よ、それだから私は

Dahin bestreben,

誠意をつくして励み、

Dir, treuer Gott, auf dein Geheiß

神聖なる神への畏れをもって、その御命に添い従って、

In Heiligkeit und Gottesfurcht zu leben.

生きることを望むのです。

8. アリア (バス)

Ich will nun hassen

いま私は憎み、

Und alles lassen,

全てを捨て去りたいのです、

Was dir, mein Gott, zuwider ist.

私の神よ、あなたに逆らうもの全てを。

Ich will dich nicht betrüben,

私ははあなたを悲しませることなどしたくない、

Hingegen herzlich lieben,

その反対に心こめえて、お慕いしたいのです、

Weil du mir so gnädig bist.

あなたが私をそんなにも慈しんでくださるのですから。

9.レチタティーヴォ(ソプラノ)

Und ob wohl sonst der Unbestand

日頃あなたのことを忘れ、

Den schwachen Menschen ist verwandt,

心惑いやすい人間である私が

So sei hiermit doch zugesagt:

ここに約束します。

Sooft die Morgenröte tagt,

輝く朝焼けを見るたび、

Solang ein Tag den andern folgen läßt,

あなたに一日一日を、

So lange will ich steif und fest,

与えられていることを覚えます、

Mein Gott, durch deinen Geist

神よ、私はいつもしっかりとあなたの霊に導かれて

dir ganz und gar zu Ehren leben.

全てをその栄光のために捧げます。

Dich soll sowohl mein Herz als Mund

私の心と口とを同じにして

Nach dem mit dir gemachten Bund

あなたと交わした約束が

Mit wohlverdientem Lob erheben.

ふさわしい賛美へと高めるのです。

10. アリア (ソプラノ)

Eilt, ihr Stunden, kommt herbei,

時よ急げ、こちらへ来なさい、

Bringt mich bald in jene Auen!

すぐに私をあの水辺へ運んでくれ!

Ich will mit der heiligen Schar

私は聖なる群れと共に

Meinem Gott ein’ Dankaltar

わが神を奉る感謝の祭壇を

In den Hütten Kedar bauen,

ケダルの小屋に築きます、

Bis ich ewig dankbar sei.

私はその傍らで永遠の感謝を献げるのです。

11.レチタティーヴォ(テノール)

Geduld, der angenehme Tag

我慢だ!復興の時は

Kann nicht mehr weit und lange sein,

もうそんなに遠くないのだから

Da du von aller Plag

わが心よ、お前は、お前を悩ませている、

Der Unvollkommenheit der Erden,

この世の不完全さによってもたらされた

Die dich, mein Herz, gefangen hält,

全ての苦しみから

Vollkommen wirst befreiet werden.

完璧に解き放たれるのだ。

Der Wunsch trifft endlich ein,

その願いはついにかなうのだ、

Da du mit den erlösten Seelen

そしてお前は救われた魂たちとともに

In der Vollkommenheit

完全に

Von diesem Tod des Leibes bist befreit

肉体の死から解放され、

Da wird dich keine Not mehr quälen.

もはや苦しみに悩まされることもなくなるのだ。

12.合唱

Freue dich, geheilgte Schar,

喜べ、聖められた群れよ、

Freue dich in Sions Auen!

喜べ、シオンの水辺で!

Deiner Freude Herrlichkeit,

お前の喜びに満ちた栄光の時、

Deiner Selbstzufriedenheit

お前自身の満ち足りた幸福の時、

Wird die Zeit kein Ende schauen.

その時は終わりを見ることはない。

      ターフェルムジーク鎌倉訳 

 

ルカによる福音書 第1章 57-80

 さて、月が満ちて、エリサベトは男の子を産んだ。近所の人々や親類は、主がエリサベトを大いに慈しまれたと聴いて喜び合った。八日目に、その子に割礼を施すために来た人々は、父の名を取ってザカリアと名付けようとした。ところが、母は、「いいえ、名はヨハネとしなければなりません」と言った。しかし人々は、「あなたの親類には、そういう名の付いた人はだれもいない」と言い、父親に、「この子に何と名を付けたいか」と手振りで尋ねた。父親は字を書く板を出させて、「この子の名はヨハネ」と書いたので、人々は皆驚いた。すると、たちまちザカリアは口が開き、舌がほどけ、神を賛美し始めた。近所の人々は皆恐れを感じた。そして、このことすべてが、ユダヤの山里中で話題になった。聴いた人々は皆これを心に留め、「いったい、この子はどんな人になるのだろうか」と言った。この子には主の力が及んでいたのである。父ザカリアは聖霊に満たされ、こう預言した。

「ほめたたえよ、イスラエルの神である主を。主はその民を訪れて解放し、われらのために救いの角を、僕ダビデの家から起こされた。昔から聖なる預言者たちの口を通して 語られたとおりに。それは、我らの敵、全て我らを憎む者の手からの救い。主は我らの先祖を憐れみ、その聖なる契約を覚えていてくださる。これは我らの父アブラハムに立てられた誓い。こうして我らは、

敵の手から救われ、恐れなく主に仕える、生涯、主の御前に清く正しく。幼子よ、お前はいと高き方の預言者と呼ばれる。主に先だって行き、その道を整え、主の民に罪の赦しによる救いを 知らせるからである。これは我らの神の憐れみの心による。この憐れみによって、高いところからあけぼのの光が我らを訪れ、暗闇と死の陰に座している者たちを照らし、我らの歩みを平和の道に導く。」

 幼子は身も心も健やかに育ち、イスラエルの人々の前に現れるまで荒れ野にいた。