完璧なパスワードはBRAINPRINT(脳紋)

 顔・声紋・指紋といった身体的・行動的特徴に基づき個人を認識する技術、「生体認証」の重要性は、セキュリティ保全の分野においてますます増しています。従来の個人識別番号とパスワードでは容易に破られてしまうからです。バークレイズは、スマホからネットバンキングを行う顧客向けに指紋認証システムの「TouchID」を導入しました。

 しかしこれだけでは不正を完全に防ぐことができません。極端な話、指を切り落としてしまえばいいのです。またセロファンを使って、ガラス面に付着した指紋を採取し、そこにゼラチンを塗るなど、指紋を偽造する方法はいくつかあります。こうしたことから、コピーが困難な、より高度な生体認証システムの開発が急務です。その答えとして有望視されるもの、それが「脳」です。


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脳の電気的活動をベースにする脳紋の研究

 脳の電気的活動をベースにする生体認証技術は、不正を防止する確かな潜在能力を示しています。ここ数年になされたいくつもの研究が、脳が考える方法は人によって異なっており、”BRAINPRINT(脳紋)”は人それぞれ独自のものであることを明らかにしています。

 事実、当時ですら、102人の被験者を対象にした実験で98パーセントの精度で個人を特定できています。これは指紋の99.8パーセントかなり近い精度です。最近では、こうしたことが血流の変化から脳の活動を測定するfMRIによって確認されています。

 ある研究では、リラックスする・ストーリーを聞く・計算する・感情を浮かべた顔を見る・体の動いている部位を想像するといった特定の精神的作業を行わせることで、最大99パーセントの精度で個人の特定に成功しています。


脳紋を認証する装置の開発

 しかしfMRIのコストと難しさ(長時間スキャナーの中でじっと横になっていなければならない)は、日常的な生体認証を行う上では実用的ではありません。電極で脳波パターンを計測する脳波計(EEG)が注目されたのはこのためです。しかしEEGも楽ではありません。計測にはゼリーが塗られた電極付きのキャップを被らなければならないからです。こうしたことが脳紋を利用する技術の実現を阻んでいました。

 ところが最近では、一般的なイヤフォンの表面に組み込んだ電極を用いて、ゼリーを塗ることなく、耳から脳波を測定できるようになりました。だからといって脳紋の測定は簡単ではありません。脳が常に様々な情報を処理しているために、脳波は雑音だらけだからです。そうした雑音を減らす技術もありますが、それには強力な演算能力が必要でした。しかしスマートフォンの進化は目覚ましく、理論的にはあらゆる演算能力をスマートフォンで賄えるようになってきました。



双子には使えない、脳紋が安定しないなどがネックだった

 では脳紋が未だに普及していない理由は何でしょうか? まず1つには、双子には使えないことが挙げられます。双子の脳波はほとんど同じパターンを示します。しかし最大の問題は長期的に脳紋が安定していないことである。脳紋は一度測定すればそれで済むというものではなく、例えば1か月間隔といった具合で、定期的に測定を続けなければなりません。これは脳の接続が可塑的な振る舞い(経験に応じて変化する)をすることが原因です。


特定の発信音を使用することで弱点を克服

 しかしイギリス、ケント大学の研究チームの調査からは、イヤフォンで鳴らす特定の発信音を用いれば、こうした変化を最小限に抑えられることが判明しました。発信音が脳に与える影響についてはまだ完全には明らかになっていませんが、これが脳を落ち着かせ、活動に対する集中力を増加させると推測されています。

 ニューヨークの銀行では、ニューヨーク州金融サービス局が推奨する多因子認証プロトコルが導入されるようになるといいます。これは内部システムなどにアクセスする際、3つ以上の認証メカニズムを併用するものです。

 指紋認証や声紋認証も有望ですが、新しいサイバーセキュリティ基準を満たす上でよりふさわしいのは脳紋です。例えば、指紋の場合は一生変化することがないために、仮にセキュリティが破られてしまっても、新しい指紋を用意することはできません。しかし脳紋は異なる精神的活動を用いれば、更新することができます。


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将来的にはパスワードを入力する代わりに利用できる可能性も

 脳紋はさらに、従来の英数字のパスワードに代わるパスワード生成にも利用することができます。例えば、ATMの利用者はいちいち暗証番号を入力するのではなく、イヤフォンを耳に入れて、ATMの画面に表示される個人識別番号を見るといったやり方です。個人識別番号を見ると脳に変化が現れ、それが認証されてATMを利用できるようになります。

 また強要されている状況においては、ストレスで脳紋が機能しなくなります。したがって犯罪の防止にも有効です。こうした点や他人の思考をコピーすることの難しさを考えれば、脳紋を利用する利点は明らかです。

 特に多因子認証システムの一部として今後脳紋が採用される可能性は非常に高いでしょう。いつの日か、銀行から脳波を測定するイヤフォンが送られてくるかもしれません。パスワードを入力しなければならないことが多い昨今。パスワードをうっかり忘れがちな私にとっては朗報なのかもしれません。iPhoneなどの指紋認証や、乾燥体質の為か、何度指で押しても開かない時、結局パスワード打ち込んでるわけです。パスワードを一切覚えなくていい未来がくるかもしれません。

(Mail Online―カラパイアより)
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「座りっぱなし」が健康に及ぼす悪影響、運動では帳消しにできない?

 アメリカ心臓協会(AHA)は“座りっぱなし”の弊害について科学に基づく忠告を発表しました。活動不足が私たちに及ぼす影響について、専門家チームが入手可能な証拠を検証してレビューを執筆したものです。専門家チームの所見によれば、アメリカ人は1日に平均6~8時間を座った状態で過ごしています。座りっぱなしが糖尿病から死亡に至るまでのあらゆる問題とつながりがあることは、数多くの研究で示されています。しかしもっと大きな問題は、運動をするだけでは解決にならないことです。


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 仕事はデスクワークですが余暇には活発に活動している、という人でも、そもそも座っている時間が少ない人と同水準にまで病気や死亡のリスクを引き下げることはできないといいます。そうなると運動に関する効果的なガイドラインを策定するのが難しいが、専門家チームは、現段階でより効果的なメッセージは「もっと運動を」ではなく「座る時間を減らそう」だろうと結論づけています。

 AHAの機関誌『サーキュレーション(Circulation)』に発表されたレビューで、専門家チームは座っている時間や運動、病気・死亡のリスクに関する研究報告を徹底検証。その結果、年を追うにつれて人々の座っている時間が長くなっていることを発見しました。レビューで引用されているある研究によれば、アメリカで暮らしている人々が1週間のうち座って過ごす時間は、1965年には26時間でしたが2009年には38時間に増えています。

 長時間座りっぱなしでいることは、糖尿病、心臓血管への悪影響や死亡と繰り返し関連が指摘されてきました。たとえばテレビの視聴時間と糖尿病リスクの関係を検証した複数の研究によれば、テレビを見る時間が2時間増えるごとに、糖尿病のリスクが少なくとも14%、1時間増えるごとに、心臓病のリスクが約6~8%増加するとの結果が示されました。また座りっぱなしの時間がきわめて長い人は、最も短い部類の人々に比べて死亡のリスクが大幅に高くなり、数倍になる場合もあります。

 さらに大きな問題は、運動をしても、座りっぱなしによる悪影響を部分的にしか減らせない可能性があることかもしれません。つまり活発な活動をしている人でも、座っている時間が長ければ、よりリスクが高い状態にあることは変わらないのです。では、どうすればいいのか。専門家チームは、30分ごとに立ち上がってストレッチをしたり少し歩いたりするなど、意識して座りっぱなしの時間を中断するべきだと指摘します。「昼休みまで座りっぱなしで働くのではなく、何度かオフィスの中を歩き回るといい」と、レビューの著者デボラ・ローム・ヤングは勧めています。

 どの程度の運動を「適切な」レベルと呼ぶかについては、多くの議論があります。今回のレビューでは、運動・活動の種類やそれに費やす時間について、新たな提言は行っていませんが、彼らの結論は「座る時間を減らして、もっと活動する」というシンプルなものです。しかしどれだけの運動が必要なのか、どのような活動を運動と見なすのかは、具体的に分かっていません。それならば意識して時々椅子から立ち上がり、少し動き回ること――これが、現時点で私たちが知っておくべき全てなのでしょう。

(Forbesより)

平均律クラヴィーア曲集 第2巻(5)

  ヘルムート・ヴァルヒャの演奏による平均律クラヴィーア曲集第2巻は、第17曲から第20曲です。


第17曲  前奏曲 - 4声のフーガ 変イ長調(BWV 886)




 前奏曲は協奏曲の第1楽章を思わせる手法により、和音的な主楽章の間に、2声のソロ風の部分をを挟み込んでいます。フーガはBWV901(前奏曲とフーガ へ長調)のフーガの改稿で、新たに後半が加えられ拡大されました。活発な主題に続いて現れる半音階の対位句が重要な役割りを演じ、二重フーガのように聞えます。


第18曲  前奏曲 - 3声のフーガ 嬰ト短調(BWV 887)




 前奏曲は強弱の対照、表情豊かな前打音、明確な楽節構造によって、ソナタ形式を備えています。3声のフーガの主題は、狭い音域をうねうねと進み、この主題への半音階的な対位句が、やがて第2の主題を形成し、二重フーガになります。


第19曲  前奏曲 - 3声のフーガ イ長調(BWV 888)



 8/12拍子の穏やかなパストラーレ(田園曲)の前奏曲に続くフーガの主題もこれと関連しています。「前奏曲の舞踏の足取りを静かな歩みに変えている」といわれます。


第20曲  前奏曲 - 3声のフーガ イ短調(BWV 889)




 2部分形式による前奏曲は、2声のインヴェンションですが、その作風は彫塑的で現代音楽を思わせる半音階的進行が見られます。フーガも跳躍主題(十字架音型)を用いて、拡大し、稲妻のような対旋律と対峙し、迫力に満ちています。

「若返り薬」が動物臨床に成功!

 老齢なマウスに投与することで、肝機能を回復させスタミナを増強し、体毛までフサフサにするなど劇的な若返り効果を実現する薬の開発にオランダの科学者が成功し、研究成果が科学誌Cellで発表されました。この薬が人間を若返らせることができるのかに注目が集まります。



 オランダのエラスムス大学メディカルセンターの研究チームは、老化細胞を減らす薬を開発し、マウスを使った動物実験を行いました。細胞分裂を終えた細胞(老化細胞)は加齢と共に蓄積し、炎症を引き起こす化学物質を放出してさらなる老化に関係していることが疑われていますが、エラスムス大学の研究チームは、この老化細胞を選択的に殺し、体外へと洗い流す効用のある薬を開発しました。そして、薬をマウスに投与したところ、老化を止め若返り効果があったことを確認しています。

 実験では人間の年齢で90歳に相当する高齢のネズミを使って薬物投与が行われました。週に3回のペースで薬を与えられた高齢ネズミは、肝機能が回復し、ケージに置かれた運動用の車輪で走る距離が薬物投与前に比べて倍増したとのこと。さらに研究者らが予想していなかった、「体毛がフサフサになる」という外観上の変化も現れ、劇的な若返りに成功しています。



 研究チームによるとマウスによる動物実験では、骨粗鬆症などの老化にともなう症状には効果がないことなどが明らかになっていますが、実験が1年間続けられた現時点では特別な副作用は確認できていないとのこと。研究チームのピーター・デ・カイザー博士は「マウスはしゃべりませんから」と冗談を言いながら、開発した薬は正常な組織にまったく影響を及ぼさないと考えています。

 ロンドンのキングズ・カレッジで幹細胞を研究するダスコ・イリック博士は、エラスムス大学の研究チームの開発した薬の効果には、まだまだ疑問なところも残っているため今後も引き続き慎重な実験・検証が必要であり、さらに質の高い研究が行われるまで知見を留保することが望ましいと述べつつも「(劇的な成果を)見過ごすことは不可能です」と話しています。

(BBC News―Gigazineより)

「飛ぶヨット」がアメリカズカップ連覇を狙う

 スポーツのトロフィーに関していえば、「アメリカズカップ」の優勝杯ほど歴史の古いものはありません。アメリカズカップの出場チームは1851年から、「オールド・マグ」と呼ばれる、凝った装飾が施された純銀製の水差し型カップをめぐって闘ってきました。



 アメリカズカップに参戦するヨットは、F1カーがファミリーセダンに似ていないのと同様、高級ヨットとは似ても似つかない形をしています。高級ヨットのように帆走しますが、共通点はそれだけです。最高峰のヨットレースで優勝を目指すチームは、最新技術と最新素材に大金を投じ、水面を切るように航行するというよりも「水上を飛ぶ」ヨットを生み出しました。

 前回の優勝チームである「オラクル・チームUSA」は2月14日、2017年に進水させるヨットを発表しました。そのデザインは、黒と赤のツートンカラーのミサイル2基を、格子状になったカーボンファイバー製のパイプで結びつけ、その上に布製の帆がそびえたようなもの。伝統的な要素は、この帆だけです。今にも飛び立ちそうに見えるのは、オラクルの依頼を受けた大手航空機メーカーのエアバスがチューニングしたといわれます。



 このヨット「AC50」は、前回のアメリカズカップで優勝したヨットの設計を一部改良したものです。前回の使用艇はパワフルすぎて、プロのクルーでも扱うのが難しいと批判されました。サンフランシスコで開催された2013年のレースでは、数艇のヨットが衝突し、クルーが1人死亡しました。そのため今回の新艇は、全長が72フィート(約22m)から50フィート(約15m)になり、必要なクルーも11人ではなく6人となっています。なお、挑戦艇はいずれも、前回の優勝艇(防衛艇)が選んだのと同じ基本設計を採用します。

 このレースで使われるヨットの技術は進化を続けてきました。アメリカズカップ・クラスの双胴船(カタマラン)は、船体の下にある水中翼によって発生した揚力を利用して、船体を波から引き上げて飛ぶように航行させます。船体で水面を切るように航行するのではなく、水面を滑っていきます。その外観は、船体の下に小さな足があるように見えます。

 「ホッケースティックのようなこの小さな水中翼で、水を切るように進んでいきます」と、オラクル・チームUSAの設計者アーロン・ペリーは説明します。同氏はこの1年半、バミューダで新しいヨットを開発してきました。抵抗が小さいほどスピードが増すので、水中翼を使い始めてから速度は2倍になりました。2013年のアメリカズカップでは、エミレーツ・チーム・ニュージーランドが時速80kmを上回っています。今年の参加艇は小型化していますが、速度はもっと速いとみられます。



 小型化して高速化することに、創造性が入り込む余地はあまりなく、50ページにわたる設計ガイドラインで、水中翼の形状や制御システムなど、いくつかの主要素を除いて同じ設計にするよう求められているからです。そこでエアバスのエンジニアは、空気力学に関する専門知識に焦点を合わせなした。「航空技師にとっては驚きでしたが、水面から浮くこのヨットの設計に採用された技術は、航空機の開発やテストに使われているものとよく似ています」と、セーリング好きで知られるエアバスの事業開発担当責任者ピエール=マリー・ベローは語ります。

 エアバスは、ハンブルクにある試験施設で水中翼をテストしました。そこでは航空機の翼によく行われる振動試験やねじり試験、曲げ試験のほか、極限までの圧力試験も行われました。その成果は素晴らしいもので、以前のヨットは追い風のときしか「飛ぶ」ことができませんでしたが、オラクルは状況に関係なく水中翼を使いこなせる方法をほぼ完成させました。「練習では水中翼が外れることなくレースを完走しています」と、オラクル・チームUSAのペリーは言います。

 なにごとも運任せにはしたくないオラクル・チームUSAは、BMWと提携し、ツーリングカー・レースに由来するステアリングシステムも組み込みました。自動車用に設計された半自動操舵システムを利用して、ほぼ瞬時に舵輪の回転に反応するヨットをつくったのです。

 さまざまな技術をとり入れて試験を重ねてきたとはいえ、レース当日は人的要因に左右されます。「それは水上の状況と、クルーがいかに良い仕事をするかにかかっています」とペリーは語ります。すべてが完璧なタイミングでなければならないし、“飛行”の際には調整やバランスを的確に取る必要があります。そこにクルーの動きが調和しなければなりません。

 5月に予選が始まると、オラクル・チームUSAは、英国、フランス、スウェーデン、ニュージーランドのほか、日本の「ソフトバンク・チーム・ジャパン」による挑戦を受けながら、優勝トロフィーのオールド・マグ獲得をめぐって争うことになります。

(Wiredより)

いと高きよきものに賛美と栄光あれ(BWV117)

 このカンタータは用途が指定されていませんが、1724~1725年におけるコラール・カンタータ年間の空白を補うために作られたと思われます。自筆総譜が戦後長いこと個人所有でしたが、楽譜の透かし模様によって1728~31年頃の作品と推定されています。


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 詞の内容は、一般的な讃美と感謝の歌で、複数の異なった機会に演奏されたと思われます。テキストはヨハン・ヤーコプ・シュッツのコラール全9節を用いています。各節共通の最終行「神に栄光を捧げよ!」が強調されているため、統一感が与えられ、軽やかな喜びに溢れたコラール・カンタータです。


 グスタフ・レオンハルト指揮、レオンハルト合奏団、ハノーファー少年合唱団、

コレギウム・ヴォカーレ・ゲント、ルネ・ヤーコプス(CT)、クルト・エクヴィルツ(T)、マックス・ヴァン・エグモント(B)の演奏でお聴きください。1980年の録音です。





いと高きよきものに賛美と栄光あれ(BWV117)

1.コラール合唱

Sei Lob und Ehr dem hochsten Gut,

いと高きところに賛美と栄光あれ

Dem Vater aller Gute,

慈しみあふれる父

Dem Gott, der alle Wunder tut,

あまねく奇跡を行なわれる神

Dem Gott, der mein Gemute

私の心を

Mit seinem reichen Trost erfullt,

豊かに慰めで満たし

Dem Gott, der allen Jammer stillt.

あらゆる嘆きを沈めてくださる神

Gebt unserm Gott die Ehre!

その神に栄光を捧げよ!

2.レチタティーヴォ(バス)

Es danken dir die Himmelsheer,

天の軍勢は感謝し奉ります

O Herrscher aller Thronen,

ああ、すべての玉座を支配される王よ

Und die auf Erden, Luft und Meer

そして地と空と海における

In deinem Schatten wohnen,

全能の神の御翼に宿りしもの

Die preisen deine Schopfermacht,

あなたの創造の御業を讃えるもの

Die alles also wohl bedacht.

すべての思慮深きものよ

Gebt unserm Gott die Ehre!

神に栄光を捧げよ!

3.アリア(テノール)

Was unser Gott geschaffen hat,

我等が神は自ら創造されたものを

Das will er auch erhalten;

守ってくださいます

Daruber will er fruh und spat

そのため、朝な夕な

Mit seiner Gnade walten.

神は慈悲をもって治められ

In seinem ganzen Konigreich

その全き王国では

Ist alles recht und alles gleich.

すべての人々が正しく(神のもとに)平等なのです

Gebt unserm Gott die Ehre!

神に栄光を捧げよ!

4.コラール

Ich rief dem Herrn in meiner Not:

わたしは苦しみの中で主に呼ばわった

Ach Gott, vernimm mein Schreien!

ああ神よ、どうぞわたしの叫びを聞いてください!

Da half mein Helfer mir vom Tod

すると我が救い主は、わたしを死の淵から救い

Und lies mir Trost gedeihen.

慰めと希望を与えてくださった

Drum dank, ach Gott, drum dank ich dir;

ゆえにわたしはあなたに感謝をささげます

Ach danket, danket Gott mit mir!

ああ感謝せよ、ともに神に感謝せよ

Gebt unserm Gott die Ehre!

神に栄光を捧げよ!

5.レチタティーヴォ(アルト)

Der Herr ist noch und nimmer nicht

主は如何なる時も決して

Von seinem Volk geschieden,

その民を見捨てられない

Er bleibet ihre Zuversicht,

主は、確かな信頼、

Ihr Segen, Heil und Frieden;

祝福、繁栄と平和(の内に我等)を保ち

Mit Mutterhanden leitet er

母が子にするように、我等を導いてくださる

Die Seinen stetig hin und her.

どのような時も、どこにあっても

Gebt unserm Gott die Ehre!

神に栄光を捧げよ!

6.アリア(バス)

Wenn Trost und Hulf ermangeln mus,

(人々に見捨てられ)慰めも救いもないとき

Die alle Welt erzeiget,

すべての世界が示すように

So kommt, so hilft der Uberflus,

創造主なる方がみずから来てあり余るほどの

Der Schopfer selbst, und neiget

助けを与え、 目を向けてくださる

Die Vateraugen denen zu,

父がわが子を見つめるように、

Die sonsten nirgend finden Ruh.

どこにも憩いを得られない者へ。

Gebt unserm Gott die Ehre!

神に栄光を捧げよ!

7.アリア(アルト)

Ich will dich all mein Leben lang,

わたしはこの世にある限り、生涯あなたを

O Gott, von nun an ehren;

おお、神よ 畏れ敬います

Man soll, o Gott, den Lobgesang

あなたへの賛美の歌は

An allen Orten horen.

あらゆるところで聞こえるでしょう

Mein ganzes Herz ermuntre sich,

わたしの心を勇気づけ

Mein Geist und Leib erfreue sich.

わたしの霊と肉体を喜び楽しませてください

Gebt unserm Gott die Ehre!

神に栄光を捧げよ!

8.レチタティーヴォ(テノール)

Ihr, die ihr Christi Namen nennt,

キリスト者と呼ばわるものよ

Gebt unserm Gott die Ehre!

主に栄光を帰せよ!

Ihr, die ihr Gottes Macht bekennt,

神を信じ、告白するものよ

Gebt unserm Gott die Ehre!

主に栄光を帰せよ!

Die falschen Gotzen macht zu Spott,

作られた偶像を嘲り笑え

Der Herr ist Gott, der Herr ist Gott:

主こそ神、主こそ神

Gebt unserm Gott die Ehre!

神に栄光を捧げよ!

9.コラール

So kommet vor sein Angesicht

神の御前に進み出て

Mit jauchzenvollem Springen;

歓呼し、舞い踊りつつ

Bezahlet die gelobte Pflicht

(神との)誓いを果たし

Und last uns frohlich singen:

喜び満ちて歌おう

Gott hat es alles wohl bedacht

神はすべてにおいて思慮深く

Und alles, alles recht gemacht.

すべてにおいて完全で正しい

Gebt unserm Gott die Ehre!

神に栄光を捧げよ!

               対訳:バッハクライス神戸

なんと美しく明けの明星が輝く(BWV1)

 今日は、大天使ガブリエルがマリアにキリスト受胎を告知した、マリアのお告げの祝日です。受難に先立つ四旬節は、ライプツィヒでもカンタータの演奏が禁止されていましたが、マリアのお告げの祝日は唯一の例外でした。BWVのトップを飾る名作カンタータです。1725. 3.25ライプツィヒで初演されました。



 ここで主役になるのはマリアではなくイエスで、「暁の明星」とは、やがて生まれてくるイエスの象徴です。歌詞はフリープ・ニコライのコラールに基づき、全編がイエスへの賛歌になっています。


 一昨年はシギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンドの演奏を聴きましたが、今年はトン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック・オーケストラ、デボラ・ヨーク(S)、ポール・アグニュー(T)、クラウス・メルテンス(B)の演奏でお聴きください。





なんと美しく明けの明星が輝く(BWV1)

1.合唱

Wie schön leuchtet der Morgenstern

なんと美しく明けの明星が輝く

Voll Gnad und Wahrheit von dem Herrn,

主の恵みと真理に満ちて。

Die süße Wurzel Jesse!

甘やかなエッサイのひこばえ!

Du Sohn Davids aus Jakobs Stamm,

御身、ヤコブの幹から生い出たダビデの子

Mein König und mein Bräutigam,

わが王、わが花婿よ、

Hast mir mein Herz besessen,

御身こそわが心を領しておられます。

Lieblich,

慕わしく

Freundlich,

やさしく

Schön und herrlich, groß und ehrlich, reich von Gaben,

美しく堂々と、大きく誉れたかく、賜物ゆたかに

Hoch und sehr prächtig erhaben.

いや高く いときららに高く在します。

2.レチタティーヴォ(テノール)

Du wahrer Gottes und Marien Sohn,

御身、神とマリアのまことの子、

Du König derer Auserwählten,

御身、選ばれた者らの王、

Wie süß ist uns dies Lebenswort,

この生命の言葉はわれらに何と甘やか、

Nach dem die ersten Väter schon

これを求めて、太古の父祖達が早くも

So Jahr' als Tage zählten,

日々を数え、年を数え、

Das Gabriel mit Freuden dort

ガブリエルが喜びもって かの地

In Bethlehem verheißen!

ベツレヘムに約束したもの!

O Süßigkeit, o Himmelsbrot,

おお、甘きもの、おお、天のパン!

Das weder Grab, Gefahr, noch Tod

墓も危難も、死もこれを、

Aus unsern Herzen reißen.

われらの心から引きさらうことはない。

3.アリア(ソプラノ)

Erfüllet, ihr himmlischen göttlichen Flammen,

満たせませ、天の神々しい炎よ、

Die nach euch verlangende gläubige Brust!

御身らを焦がれ求める、信仰篤いこの胸を。

Die Seelen empfinden die kräftigsten Triebe

魂らはいま感じます、衝きあげるうながし、燃えさかる愛のそれを、

Und schmecken auf Erden die himmlische Lust.

そして味わいます、地にいながらに、天の悦びを。

4.レチタティーヴォ(バス)

Ein irdscher Glanz, ein leiblich Licht

地上の輝き、目に映る光は

Rührt meine Seele nicht;

わが心を動かすことはない。

Ein Freudenschein ist mir von Gott entstanden,

喜びの光明が、この身に神から射し出でた、

Denn ein vollkommnes Gut,

欠けるところのない宝、

Des Heilands Leib und Blut,

救い主の御身体と御血が、

Ist zur Erquickung da.

みずみずしいい生命の糧に与えられたのだ。

So muß uns ja

それゆえわれらを、

Der überreiche Segen,

あふれるばかりの祝福が、

Der uns von Ewigkeit bestimmt

われらのものと永遠から定められ

Und unser Glaube zu sich nimmt,

われらの信仰が拝受する祝福が、

Zum Dank und Preis bewegen.

感謝と賛美へとうながしてやまない。

5.アリア(テノール)

Unser Mund und Ton der Saiten

われらの口と弦の音が

Sollen dir

御身に

Für und für

いつまでも

Dank und Opfer zubereiten.

感謝と供物をそなえましょう。

Herz und Sinnen sind erhoben,

心と思いは高みに向かいます、

Lebenslang

命かぎり

Mit Gesang,

歌をもって

Großer König, dich zu loben.

大いなる王よ、御身を讃めまつろうと。

6.合唱

Wie bin ich doch so herzlich froh,

なんと心がおどるのだろう、

Daß mein Schatz ist das A und O,

わが宝なる御方はアルファとオメガ、

Der Anfang und das Ende;

始めと終わりに在します。

Er wird mich doch zu seinem Preis

あの方はきっとご自身の誉れのために、

Aufnehmen in das Paradeis,

天国に迎えてくださるだろう、

Des klopf ich in die Hände.

そのうれしさに、おのずと手打ちあわす。

Amen!

アーメン

Amen!

アーメン

Komm, du schöne Freudenkrone, bleib nicht lange,

来たりませ、御身うるわしの、喜びの冠、もはやひまどり給うなかれ、

Deiner wart ich mit Verlangen.

御身を待ってこの身は焦がれます。

                       対訳:松浦 純


ルカによる福音書 1,26-38

イエスの誕生が予告される六ヶ月目に、天使ガブリエルは、ナザレというガリラヤの町に神から遣わされた。ダビデ家のヨセフという人のいいなずけであるおとめのところに遣わされたのである。そのおとめの名はマリアといった。天使は、彼女のところに来て言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」マリアはこの言葉に戸惑い、いったいこの挨拶は何のことかと考え込んだ。すると、天使は言った。「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。その子は偉大な人になり、いと高き方の子と言われる。神である主は、彼に父ダビデの王座をくださる。彼は永遠にヤコブの家を治め、その支配は終わることがない。」マリアは天使に言った。「どうして、そのようなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに。」天使は答えた。「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。あなたの親類のエリサベトも、年をとっているが、男の子を身ごもっている。不妊の女といわれていたのに、もう六ヶ月になっている。神にできないことは何一つない。」マリアは言った。「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」そこで、天使は去っていった。

本当に「健康的な食生活」とは何か?

 グルテンフリーダイエットやジュースダイエットなど、さまざまな食事療法が「健康にいい」ともてはやされては消えていきます。そこで、心臓疾患のリスクを減らすのに役立つ『本当に健康的な食生活』とはどんなものなのか?という観点から、研究者らが過去40年に行われた研究を調査しています。

 結論から言うと、「心臓疾患のリスクを減らす食生活」とは、野菜・果物を多く摂取し、全粒穀物やナッツ、マメ科の食物を適度に取り、赤身肉や魚、植物油、ローファット&ノンファットの乳製品なども取る食生活になるといいます。過去には「動物性脂肪は有害」「植物油脂は危険」と言われたこともありますが、これまでの研究を再評価したところ、量を制限する必要はあるものの有害という結果にはならなかったようです。一方で、飽和脂肪やトランス脂肪、固体油脂、ナトリウム、砂糖の取りすぎ、精製された小麦粉は避けるべきものとのことです。

 心臓専門医であり、調査を行った1人でもあるAndrew Freeman医師は「緑の野菜や葉物野菜、全粒穀物、マメ科植物、果物を多く取る食生活が心臓の健康によいという意見の一致はより大きくなってきています。一方で、抗酸化サプリメント、ジュースダイエット、グルテンフリーダイエットなど、栄養に関する流行には多くの誤解が含まれます」と語っています。


ジュースダイエット



 果物や野菜をジュースにしたものを摂取した時と、果物・野菜そのものを摂取した時の違いについて調査した研究は数少ないとのこと。しかし、ジュースにすると果物や野菜そのものよりも摂取が容易になるため、カロリーを取りすぎる可能性があり、研究論文ではジュースではなくて素材そのものを食べることがオススメとされています。普段の生活で野菜や果物の摂取が少ない人はジュースでも大丈夫そうですが、その際は砂糖・蜂蜜といったものを避けるようにと研究者らは忠告しています。


抗酸化サプリメント

 抗酸化物質は活性酸素を取り除き生活習慣病の予防や老化を抑える効果があるとして知られていますが、抗酸化サプリメントが心臓の健康に利益があることを示す研究結果は現時点で存在せず、場合によっては危険をもたらすことも。2017年時点で立証されているのは、「果物や野菜には高い抗酸化効果が認められ健康的である」ということ。サプリメントではなく食べ物から抗酸化物質を取る事が必要であるようです。


グルテンフリーダイエット

タンパク質の一種であるグルテンに対する免疫反応が引き金になって起こる自己免疫疾患「セリアック病」はパンやパスタなどの小麦製品を避ける必要があります。しかし、セリアック病ではない人々が小麦製品を避けることで減量ができたり心臓の健康を守れるという証拠は存在しないとのこと。なお、アメリカにおけるセリアック病患者は人口の1~2%で、セリアック病にかかっていない小麦アレルギーの人は人口の6%ほどとなっています。


ココナツオイル&パームオイル



 アメリカ心臓協会によると、ココナツオイルやパームオイルは、人のコレステロールレベルを上げるものとして知られている飽和脂肪酸を多く含みます。特に近年は「ココナツオイルは健康にいい」と言われていますが、これらの油が心臓にいいという研究結果はほとんどなく、パーム油について言えば心臓疾患のリスクを上げるという研究結果も発表されています。また一方で、オリーブ油のような植物油は悪玉コレステロールのレベルを下げ、善玉コレステロールのレベルを上げるという調査結果が多く出ていました。ただし、これらの油は高カロリーのため適度に使うこと、とも記されています。


ナッツ

 ナッツは心臓の健康によいという研究結果が示されていますが、食べ過ぎはカロリーと脂肪の取りすぎにつながります。


 「卵はコレステロールが多く含まれる」として避けている人もいるかも知れませんが、研究によると、バターや肉に含まれるトランス脂肪酸の方が卵よりも血中のコレステロールレベルに大きな影響を及ぼすことがわかっています。また、食べ物に含まれるコレステロールをどの程度吸収するのは個人差があり、遺伝子の関係で通常の人よりも3倍もコレステロールに反応しやすい人も存在するとのことなので、一様に「卵のコレステロールに気をつけるべき」とは言えないようです。


葉物野菜



 ケールやほうれん草といった葉物野菜にはビタミン・ミネラル・抗酸化物質などが多く含まれ、「1日3食の葉物野菜を取った人は24%も心臓疾患のリスクが少なくなる」という研究結果も存在します。抗凝血の治療を受けている人は、「血液を凝固させる働きがあるビタミンKを豊富に含むため、葉物野菜を避ける必要がある」と言われますが、適度な量の野菜は治療にも役立つと医師は語っています。

(Forbes―Gigazineより)

自動運転を実現する次世代通信5G

 数年後には、多くの自動運転車が路上を走っているでしょう。その自動運転を支える高度な通信システムを実現するには、信頼性に優れた高速ネットワークが必要になります。いわばデータの高速道路です。



 自動運転車や自律走行車が注目を集めていますが、自動運転の実現までの道のりは複雑で、一筋縄ではいきません。 まさにブラインドコーナーの連続です。エンジニア、自動車メーカー、規制当局、データ・サイエンティストは、全く異なる自動車の未来を築こうとしています。 CES 2017 (コンシューマー・エレクトロニクス・ショー) で、BMW社、インテル、Mobileye 社は、2017 年後半には約 40 台の自動運転試験車で路上テストを行うと発表しました。

 これらの試験車は互いに情報を共有し、学習していきます。自動運転車と聞くと、適宜自動運転に切り替えられる車が高速道路を走る様子を思い浮かべるかもしれませんが、路上を走る他の車との間で情報のやり取りはしないようです。しかし、自動運転車の数が増えるにつれ、自動運転車はより一般的になり、 ただ一台の自動運転車だけが単独で走行していることはありえなくなります。路上を走る自動運転車の増加にあわせて、自動運転インフラはより高度に発展し、安全で洗練されたものになっていきます。



 インテルのオートメーテッド・ドライビング・グループ (ADG) プロダクト・マーケティング・ディレクターのケビン・ハッテンドルフは次のように語っています。「自動運転車の開発では、これまで不可能だと思われていた多くの要素を検討する必要があります。 そして、こうした多くの要素は、強力な通信システムに依存します」




 一台一台の車はそれぞれ独立して走行しますが、実際には、他の車、あるいは路上インフラやネットワーク、さらにはデータセンターとの通信を必須とする、複雑なエコシステムの一部として機能することが肝要になります。自動運転の真の可能性を実現するには、信頼性が高く堅牢で、広範囲にわたる無線ネットワークの普及が必要です。こうした要件が2020 年の実用化が期待されており、検証作業は既に進行ている 5G ネットワークの基盤になります。 インテルの自動運転向け開発プラットフォームは、自動車業界向けの初の 5G 対応プラットフォームで、2020 年に向けて幅広い状況を念頭に置いた開発や試験を想定して設計されています。



5G とは

 5Gは、次の世代を担う無線ネットワークです。 より多くのデータをより高速に転送できるようになり、データの遅延時間はさらに短くなり、信頼性はより上がります。そして、スマートビルからIoTで生産管理されているワイナリーまで、今後数十億台規模に膨れ上がるコネクテッド・デバイスをサポートするために不可欠な通信基盤となります。




 1 台の自動運転車は 1 日に数テラバイトのデータを処理します。 自動運転車は、カメラ、光で対象までの距離などを分析するライダー (LIDAR)、レーダーなど、膨大な数のセンサーによって周囲の環境に関する情報を認識しています。 例えば、カメラが人の形をした物体を捕捉した場合、レーダーが奥行きを感知することで、本当の人間と厚紙で作られた人の形の看板との違いを認識できます。



 システム全体を連携させるため、膨大なコンピューティング・パワーと処理されたデータの同期が必要になります。 収集したデータを蓄積することにより、蓄えられた経験と環境から学習することができるようになります。

 収集したデータはすべてデータセンターに送られます。データセンターはすべてのデータを蓄積し、ディープラーニングおよびマシンラーニングの手法を用いて、車の周囲に何があるか、何をするべきか、どのように対処するべきかといった指示を車に伝えます。  車は、蓄積されたデータから学習することにより、動いている物体を認識し、人間、犬、道を転がるボールなどを識別できるようになります。

 こうした学習は、異常事態の把握にも役立ちます。 例えば、道を横断するキリンに遭遇した車からは、異常事態を認識してデータセンターに「キリンに遭遇」という情報が送信され、その情報から新しい対処方法が作成されます。

 車には、車内のヒューマン・マシン・インターフェイス (HMI) をとおしてリアルタイムに反応できる、車内コンピューティング・プラットフォーム、つまり、他車とつながり「こんなことがあった。知っておいた方がいい」と通信したり、クラウドやデータセンターにも情報を送信できる環境が必要です。こうした情報を共有することで、車は前方の停止信号を知り、直前に事故が発生していることを認識し、道路を走る犬を察知し、前方を駆け抜けるキリンがいることを把握できます。


犬を避けるには?

 車の中を行き交う膨大なデータに対処するには、あらゆる情報を処理できる高度な通信ネットワークが必要です。5G は自動運転車のためのデータの高速道路のようなもので、現在の LTE ネットワークでは明らかに役不足です。膨大な量のデータを超高速で転送するのは難しいく、パイプで考えると、細くて長いパイプもあれば、太くて短いパイプもあります。少量のデータであれば細長いパイプでも流せますが、流れるのに時間がかかります。 太く短いパイプでより多くのデータをはるかに頻繁に流した場合、流せるデータ量は増えますが、その伝送距離は短くなります。

 車で市街地を走行する場合、センサーで取得したリアルタイム・データが車内コンピューティング・プラットフォームで処理され、どのように車を操作するかを決定します。しかし、蓄積されたデータから長期間の経験を基にした対処方法を入手する場合は、ガソリンスタンドや駐車場、交差点や自宅など大量のデータを通信できる場所で、機会があるごとに情報のアップロードとダウンロードを繰り返すことになります。Uber、Google カー、BMW など、世界中の多くの車が LTE 経由で既にデータを収集し始めています。

 しかしLTE 接続の自動運転車で、iPhone と同じようなスムーズな体験ができるでしょうか? 自動運転で必要となるデータ量はこんなものではありません。 今日の LTE ネットワークでは、こうした膨大な量のデータを処理できません。膨大な量のデータを迅速に転送できる新たなミリ波テクノロジーの開発が必要です。

 そこで 5G の出番ですが、スピードとデータ処理能力だけでなく、 センサーが目標を見失ったり、過酷な気象条件下でも、低周波帯の 5G 通信により、近くを走る車や道路沿いのインフラと (高い信頼性と速度で) 通信できるため、付加的なセーフティーネットを確保できるといいます。


クラウドの中で起こっていること

 インテル CEO のブライアン・クルザニッチは、「1 台の自動運転車は 1 日最大 4,000 GB のデータを生成すると予想されています。実に 3,000 人分に相当するデータ量です」と語っています。企業には、それぞれ異なる戦略があり、今収集しているデータは今後非常に重要になるので、自社で管理し、外部に委託せず、独自のデータセンターを構築すると主張する企業も出てくるでしょう。

 その一方で、地理的に分散したデータセンターの運営を望む企業もあれば、他社から提供されるデータセンター機能を活用したいと考える企業もあるでしょう。いずれにせよ、データを転送し、分析し、アルゴリズムを作成し、学習内容を車に送り返すために、こうしたデータセンターには 5G ネットワークが必要です。自動運転車の導入は各方面で拡大していますが、データ高速道路の建設も順調に進んでいます。

(iQ テクノロジー・イノベーションより)

平均律クラヴィーア曲集 第2巻(4)

 先週に引き続き、 ヘルムート・ヴァルヒャの演奏による平均律クラヴィーア曲集第2巻。第13曲から第16曲を聴くことにします。


第13曲  前奏曲 - 3声のフーガ 嬰ヘ長調(BWV 882)




 曲集後半開始の前奏曲は、付点リズムを持つフランス風序曲です。導音上のトリルに始まる大胆な主題により、3声のフーガが始動します。


第14曲  前奏曲 - 3声のフーガ 嬰ヘ短調(BWV 883)




 協奏曲の緩徐楽章を思わせるトリオ形式の前奏曲は、リズムに凝った繊細な表現を見せています。フーガは3つの異なった主題を用いて結合する3重フーガです。


第15曲  前奏曲 - 3声のフーガ ト長調(BWV 884)




 前奏曲はヴァイオリン風の音型を用い、2部形式ので作られています。発想の似た主題によるフーガは、BWV902(プレリュードとフゲッタ ト長調 )のフーガに基づいています。


第16曲  前奏曲 - 4声のフーガ ト短調(BWV 885)




 付点リズムの前奏曲はラルゴと指定され、ゆったりとした和音を背景に展開されます。フーガの主題は、休符と同音反復を交えた個性的なもので、後半では6度や3度の平行も交え、自由に展開されます。