わたしは善い羊飼いです(BWV85)

 復活節後第2主日に聴くカンタータは、1725年4月15日にライプツィヒで初演されました。この日のためのカンタータは3曲現存しますが、この作品は全体的に厳粛な曲想で、他の2曲、BWV104や112が冒頭から「牧者」イメージを喚起するパストラーレ風で、安らいだ曲調であるのとは対照的です。


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 主イエスを良い羊飼いに、弟子を羊たちにたとえて語られています。そのルーツは古代イスラエルの牧畜生活ですが、イエス自身がその説話でこのたとえを用いています。それが復活節後第2主日のペリコーペとなったヨハネによる福音書の章句です。


 今日聴くのはシギスヴァルト・クイケン率いるラ・プティット・バンドの演奏会の動画です。歌手はゲルリンデ・ゼーマン (S)、ペトラ・ノスカイオヴァ(A)、クリストフ・ジェンツ(T)、ヤン・ファン・デル・クラプベン(B)です。





わたしは善い羊飼いです(BWV85)

1.アリア(バス)

"Ich bin ein guter Hirt,

「わたしは善い羊飼いです。

ein guter Hiert laesst sein Leben

善い羊飼いは羊のために命を

fuer die Schafe"

捨てるのです」                                

2.アリア(アルト)

Jesus ist ein guter Hirt;

イエスは善い羊飼いです。

Denn er hat bereits sein Leben

彼はその命を

Fuer die Schafe hingegeben,

羊たちのために捨てたのですから。

Die ihm niemand rauben wird.

羊たちを彼から奪う者はいません。

Jesus ist ein guter Hirt.

イエスは善い羊飼いです。                         

3.コラール(ソプラノ)

Der Herr ist mein getreuer Hirt,

主は私の信実の羊飼い、

Dem ich mich ganz vertraue,

主に私はすべてをゆだねます。

Zur Weid er mich,sein Schaeflein,fuehrt

主は私を子羊のように

Auf schoener gruenen Aue,

緑の牧場に導いて下さり、

Zum frischen Wasser leit er mich,

流れる水のほとりにともなって下さいます、

Mein Seel zu laben kraeftiglich

私の魂を力強く生かすためためです、

Durchs selig Wort der Gnaden.

幸いな恵みのみ言葉によって。                                            

4.レチタティフ(テノール)

Wenn die Mietlinge schlafen,

雇い人たちは眠っても

Da wachet dieser Hirt bei seinen Schafen,

この羊飼いは羊たちのそばで目覚めている、

So dass ein jedes in gewuenschter Ruh

羊たちがそれぞれ安心して

Die Trift und Weid kann geniessen,

命の川の流れる

In welcher Lebensstroeme fliessen.

牧場や野原ですごせるようにと。

Denn sucht der Hoellenwolf gleich einzudringen,

地獄の狼が今も押し入って

Die Schafe zu verschlingen,

羊たちを飲み込もうとしている、

So haelt ihm dieser Hirt doch seinen Rachen zu.

しかし羊飼いは彼らの口を押さえ込む。                                           

5.アリア(テノール)

Seht,was die Liebe tut!

見よ、愛の行うことを。

Mein Jesus haelt in guter Hut

私のイエスはその保護のもとに

Die Seinen feste eingeschlossen.

自分のものたちをしっかりと入れて下さる。

Und hat am Kreuzesstamm vergossen

そのために十字架の上で流されたのです、

Fuer sie sein teures Blut.

彼らのためにその尊い血を。                                    

6.コラール

Ist Gott mein Schutz und treuer Hirt,

神が私の守り手で羊飼いなら、

Kein Unglueck mich beruehren wird:

どんな不幸も私を恐れさせない。

Weicht,alle meine Feinde,

退け、私のすべての敵よ、

Die ihr mir stiftet Angst und Pein,

お前たちが私に企てる不安と苦しみは

Es wird zu eurem Schaden sein,

お前たちの不名誉となる、

Ich habe Gott zum Freunde.

私は神を友としているのだから。

                   対訳:川端純四郎


ヨハネによる福音書 10,11~16

わたしはよい羊飼である。よい羊飼は、羊のために命を捨てる。

羊飼ではなく、羊が自分のものでもない雇人は、おおかみが来るのを見ると、羊をすてて逃げ去る。そして、おおかみは羊を奪い、また追い散らす。

彼は雇人であって、羊のことを心にかけていないからである。

わたしはよい羊飼であって、わたしの羊を知り、わたしの羊はまた、わたしを知っている。

それはちょうど、父がわたしを知っておられ、わたしが父を知っているのと同じである。そして、わたしは羊のために命を捨てるのである。

わたしにはまた、この囲いにいない他の羊がある。わたしは彼らをも導かねばならない。彼らも、わたしの声に聞き従うであろう。そして、ついに一つの群れ、ひとりの羊飼となるであろう。
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不眠になりやすい遺伝子を発見!

 滋賀医科大学睡眠行動医学講座の角谷寛特任教授、理化学研究所の吉川武男シニア・チームリーダー、ワシントン州立大学、ペンシルベニア大学の日米共同研究グループは、成人男性294人を対象に統合失調症の発症に関わる「遺伝子FABP7」と睡眠時間の関係を分析。遺伝子FABP7の突然変異は、たびたび睡眠が途切れる「睡眠断片化(中途覚醒)」をもたらす事実を世界で初めて究明し、『Science Advances』に発表しました。



中途覚醒の原因は遺伝子の突然変異だった

 脳細胞(リン脂質膜)は、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などの多価不飽和脂肪酸(PUFA)を多く含んでいます。多価不飽和脂肪酸(PUFA)は、中枢神経系の細胞分化、シナプス形成、脳の発達に必須の物質です。水に溶けないため、FABP(脂肪酸結合タンパク質)と結合して細胞内を移動し、脂質代謝の促進、シグナル伝達、転写制御を司っています。

 このような細胞内の多価不飽和脂肪酸(PUFA)の取り込みや輸送に関わるFABP(脂肪酸結合タンパク質)のうち、7番目に単離されたのがFABP7(脂肪酸結合タンパク質7型)です。FABP7は、脳の中枢神経系のアストロサイトというグリア細胞に発現するため、脳型脂肪酸結合タンパク質とも呼ばれます。

 発表によれば、この遺伝子FABP7のミスセンス突然変異をもつ人は睡眠断片化が起きやすかったといいます。遺伝子のミスセンス突然変異とは、DNAの「A」「T」「G」「C」のうちの1塩基が別の塩基に置き換わる突然変異によって異常naタンパク質を産生する変異です。

 つまり、FABP7の61番目のアミノ酸(FABP7-T61M)の変異をもつ人は、もたない人よりも、活動量計が計測した睡眠エピソード(睡眠可能時間)が短く、睡眠エピソードの頻度が高く、中途覚醒が多く、睡眠がより断片化していました。

 また、FABP7の61番目のアミノ酸の変異をもつマウスとショウジョウバエでも、同様の変化を再現できました。つまり、FABP7を欠損したマウスとショウジョウバエは、睡眠エピソードの長さが短く、その頻度が高かったそうです。

 この研究よって、ヒト・マウス・ショウジョウバエなどの動物種を問わず、FABP7の61番目のアミノ酸(FABP7-T61M)の変異によって、睡眠が断片化し、中途覚醒が起きる事実が確認されたことになります。

 ヒト睡眠のゲノム疫学研究と実験動物による睡眠基礎研究のコラボから結実した驚異的な研究成果は、中途覚醒の謎の解明に大きく貢献しますが、謎はまだあります。


遺伝子FABP7の発現をコントロールしつつ睡眠の質を高めるDHAの神秘

 謎を解くカギは、このFABP7の61番目のアミノ酸(FABP7-T61M)にありました。FABP7の61番目のアミノ酸(FABP7-T61M)の部位はDHA(ドコサヘキサエン酸)との結合部位であることから、食事やサプリメントによって中途覚醒を緩和する可能性が高いといいます。

 2014年にオックスフォード大学の研究グループは、DHAの摂取は睡眠の状態を改善すると発表しました。発表によると、7~9歳の子ども395人を対象に、睡眠時間と血中のDHAの濃度を分析。DHAのサプリメント(600mg)を毎日摂るグループと、DHAを含まない偽のサプリメント(偽薬)を毎日摂るグループに分け、およそ4か月間にわたる睡眠時間の変化を比較しました。その結果、血中のDHAの濃度が低い子どもは、睡眠の状態が悪くなる傾向が強く、さらに、睡眠時間を厳密に測定できる活動量計を着けて実験を行ったグループ(43人)を調べると、DHAを摂った子どもは睡眠時間が約1時間長く、中途覚醒が減りました。

 この研究から、DHAの血中濃度を高く保てば、子どもの睡眠を改善する可能性が高いことが判明したことになります。不眠症には、ベッドに入ってもなかなか寝付けない入眠困難と、眠ってもたびたび目が覚める中途覚醒があります。DHAは主に中途覚醒に効果をもつが、睡眠薬ほどの強い作用は期待できません。

 牛乳にはトリプトファンが多く含まれるので、寝る前に飲むと安眠に役立つとも言われるように、たとえば、毎日の食事にDHAが豊富なサンマ、サバ、マグロ、あんこうの肝、クジラ、ウナギなどをバランスよく摂り入れるのは賢明です。今回の研究成果がDHAよりも効果が高く、中途覚醒を劇的に減らす薬剤やサプリメントの開発につながることが期待できます。

 このように、FABP7とDHAやEPAなどの多価不飽和脂肪酸は、親和性が高いので、脳の神経可塑性を高め、脳の働きを正常化し、とくに胎生期や出生期の子どもの脳に強い影響を与えます。しかも、血中の中性脂肪値やコレステロール値の調節、高脂血症、高血圧、動脈硬化の予防などの働きがあることから、DHAやEPAなどの多価不飽和脂肪酸は、快眠だけでなく、人間の成長と健康に絶対に欠かせません。

(Health Pressより)

ヒューマノイドロボットで人間の組織を成長させる研究

 ここ10年間のヒューマノイドロボット開発の進化はめざましく、医薬品開発から宇宙探査まで広範な用途にわたり、ヒューマノイドの潜在的な価値は重みを増しています。オックスフォード大学の研究チームは、組織移植の目的でヒューマノイドロボットで人間の組織を成長させるという大胆なアイデアを、世界的に権威あるロボット工学専門誌Science Roboticsで発表しました。



 Digital Trendsによれば、生物医学の研究者であるPierre-Alexis Mouthuy氏とAndrew Carr氏は、腱の損傷を修復する研究を進めるにあたり、ダイナミックな環境で人工組織をシミュレートする必要があることに気づきました。そこで、人の身体の構造と動きを精密に模倣できるヒューマノイドの活用に着目。「ヒューマノイド・バイオリアクター」上で、ヒト移植組織を成長させる概念を探求しています。

 現在の組織工学技術では、細胞が身体外でも生存できる条件を維持し、必要に応じて発達させることができる環境「バイオリアクター」が必要です。しかし、現在のバイオリアクターは、身体の動的ストレスを再現するのに十分ではありません。臨床的に適切な移植組織を成長させるためには、組織をどんな方向にも引っ張ったり伸ばしたり、体内への移植部位に応じてストレスを調節できるような、より高度なバイオリアクターが必要となります。


筋骨格系ヒューマノイドの活用

 ヒューマノイド・バイオリアクターとして研究者が注目するのは、東京大学の「腱志郎」や、欧州の研究チームが開発を進める「ECCEROBOT」などの筋骨格系ヒューマノイド。人工筋肉で作動する筋骨格系ヒューマノイドは、人間の関節に見られる自由度や、力の正常な範囲をより正確に再現できるため、科学や医学に新たな研究開発のチャンスを与えてくれます。

 これらの筋骨格系ロボットでは、モーター駆動軸に紐づけた非弾性繊維で動くゴム素材で主要な筋肉や腱を模倣していますが、最近では空気圧を用いた人工筋肉や高分子人工筋肉のような、ソフトロボット(柔らかい素材で作られたロボット)用の技術も実装可能となり、よりリアルな環境を構築できるようになっています。細胞ベースのアクチュエーター(作動装置)をヒューマノイドに組み合わせる研究も進められており、細胞や生体組織を機械部品として活用するバイオハイブリッド・ヒューマノイドの開発につながる可能性も秘めています。



再生医療用のツールとしてのヒューマノイド

 このヒューマノイド・バイオリアクターによる移植組織開発の研究は、SFチックなおとぎ話ではなく、患者ひとりひとりに適合した移植組織の開発や、治癒中に起こりがちな組織間の接合面の機能不全阻止、動物実験の減少など、再生医療に役立てられる現実的な目的を掲げています。

 研究チームは今後、概念の実証に移る予定で、「現在、筋骨格系ロボットと組み合わせて使用できる小型バイオリアクターのプロトタイプを設計しています」と、Mouthuy氏は研究の進捗状況についてDigital Trendsに語り、この画期的なアイデアを試みる日を待ち望んでいます。

 遠からぬ未来にオーダーメイドの骨や筋肉の移植が可能となるとすれば、いずれは目や心臓、腎臓も…と、どうしてもSFチックな夢が膨らんでしまいます。

( Science Robotics、DIGITAL TRENDS―Gigazineより)

サルコペニア肥満で糖尿病に

筋肉減でインスリン分泌低下

 男性の4人に1人、女性の5人に1人が糖尿病かその予備群だといいます。最近、2型糖尿病の発症リスクとして「サルコペニア肥満」という概念が注目されています。

 サルコペニア肥満はBMI(体格指数)にかかわらず、筋肉量が標準より低下し、体脂肪率が高い状態で、「筋肉霜降り状態」ともいえます。



 大阪医科大学の研究グループは、筋肉量と、2型糖尿病の発症要因であるインスリン分泌能とインスリン抵抗性との関連を検討しました。

 インスリンは血糖の消費を促すホルモンで、分泌量が低下したり、インスリン抵抗性──働きが鈍くなると、2型糖尿病の発症リスクがぐっと跳ね上がります。

 検討対象は同大学クリニックの健康診断の受診者で、2型糖尿病の既往や治療歴がない40~79歳の成人1098人(男性538人、女性560人)で、平均BMIは男性23.4、女性21.5でした。

年代別サルコペニア肥満の割合

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 受診時に手足の筋肉量を測定し、血液検査からインスリンの分泌能、抵抗性を計算しています。その結果、二つの発症要因と筋肉量とは、きれいな正の相関を示しました。つまり、筋肉量が減少するほど、2型糖尿病発症リスクが上がるわけです。

 また、対象を健康な人と糖尿病前症(空腹時血糖値100mg/dL以上、もしくはHbA1c5.7以上)の人に分けて解析した結果、男性は両群とも、女性は糖尿病前症群で、筋肉量の低下とインスリン分泌能の低下が関連していました。

 若年者がサルコペニアになる要因は、

(1)不活発な生活スタイル

(2)腎不全やがんなど重い病気によるもの

(3)食欲不振を起こす薬物による栄養失調、タンパク質不足など

 もともと、日本人は遺伝的に欧米人よりインスリン分泌能が低いので、病気はともかく怠惰な生活で健康を損ないます。

 サルコペニア肥満の予防は、タンパク質とビタミンDが豊富な食事と、筋トレです。

(Diamond Onlineより)

エンリコ・オノフリ(バロック・ヴァイオリン)

 オノフリは14 歳よりヴァイオリンを始め、早くからジョルディ・サバールに招聘され、主宰する楽団のコンサートマスターを務めました。1987年から2010年までイル・ジャルディーノ・アルモニコのコンサートマスターとして同楽団の躍進を担いました。名盤として名高い《イル・ジャルディーノ・アルモニコのヴィヴァルディの四季》の録音は、弱冠26 歳の時に録音されました。1967年生まれで現在50歳です。


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 2000年には自身のアンサンブル、イマジナリウム・アンサンブルを結成し、日本でのソロ・リサイタルやチパンゴ・コンソートとの公演はNHK-BSプレミアムやFMで放送され、多くの音楽誌上で年間のベスト・コンサートとして選出されるなど大きな話題となりました。

 バロック・ヴァイオリニストとしてはイタリア人らしく軽快で明るい音色が特徴です。


 初めに聴くのは無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番ホ長調(BWV1006)です。スピーカの音をマイクで録ったものと思われ、生活音が混ざり、あまり良い動画ではありませんが、オノフリの演奏スタイルは分かります。





 ブランデンブルク協奏曲第4番ト長調(BWV1049)第1楽章イル・ジャルディーノ・アルモニコの演奏会の動画です。指揮者ジョヴァンニ・アントニーニはリコーダーを演奏しています。  




 こちらのYouTubeで全曲が聴けます。



 最後にイル・ジャルディーノ・アルモニコの演奏で組曲第3番ニ長調(BWV1068)をお聴きください。オノフリがコンサート・マスターをしています。




 有名なアリアは以下のURLで聴けます。


なぜ人の寿命は122歳までなのか?

 これまで1番長く生きた人の年齢は122歳。しかも20年前に到達したまま破られていない長寿の記録です。最新の世界人口統計学の分析によると122歳というのは人間が到達できるリミットで、これ以上生きることは恐らく不可能であるということがわかったそうです。



 アルベルト・アインシュタイン医学校の分子遺伝学者Jan Vijgさんと彼のチームによる新しい研究が科学誌Natureで発表されました。研究によると人間の寿命には上限があり、それを超えることは恐らくできないだろうということです。過去100年でこれだけ医療が進歩し、平均寿命はコンスタントに伸びているにも関わらず、最高寿命には自然界の限界があってそれを超えられないといいます。どれだけ健康的に長生きしても寿命は寿命。ある年齢に達すると人間の体も期限が切れてしまうのです。


なぜ人の寿命は122歳までなのか 1

 これまでの最長寿命である122歳と164日まで生きたのはジャンヌ・カルマンさんという女性。カルマンさんは1997年に亡くなっています。100歳という垣根を越える人の数は増加にあり、それに伴って平均寿命も伸び続けてきたこともあって、科学者たちはカルマンさんの最長寿命はすぐに塗り替えられてしまうと考えていました。しかしこの20年間、全く塗り替えられないまま。ここで気をつけたいのは、「平均寿命」と「最長寿命」には大きな違いがあるということです。「平均寿命」は一人の人間がどれくらい生きられるかを意味し、「最長寿命」はある種に属する個体が到達する最高年齢を意味します。

 Vijgさんチームが国際死亡データを分析した結果、1980年以降、最長寿命はずっと横ばいだったそうです。続いて先進国であるアメリカ、イギリス、フランス、日本のデータが含まれる国際長寿データベースを分析すると、1997年以降の最高齢はカルマンさんで、それ以上の年齢まで誰も生きていませんでした。長寿には限界があるということがわかったのです。

 研究者によって作成されたモデルケースによると、やはり寿命の上限を超えて生きる可能性は低いそうです。「1万人いるとして、125歳まで生きられるのはたった1人という計算。1万分の1の確率ということになります。ほとんど起こりえないということです」とVijgさんは説明しています。

 シカゴ大学の社会学者であり老年学者でもあるS. Jay Olshanskyさんも今回の研究には同意を示していて、近年の医療技術によってさらに寿命が延びていくという間違った考えを持っている人が多いとも指摘しています。

なぜ人の寿命は122歳までなのか 2

 Olshanskyさんは、「研究者たちはこの最長寿命との戦いは収穫逓減の法則を生み出すだろうと言っています。でもこれ以上絶対に無理だという意味ではありません。まだ寿命を延ばす手立てはあります。例えば、タバコや肥満などの有害なリスクを減らすこと。そして格差の減少などが寿命を延ばすことにつながります」と語っています。しかし、これらで大きく寿命が延びるということはないとも話しています。

 Olshanskyさんは今回の発見に関して対して驚きはなかったそうです。実は彼は1990年に同じことをすでに予想していました。しかし、Olshanskyさんは人間の寿命に「自然の限界」があるというコンセプトには反論しています。一方、Vijgさんは、この限界は自然の力によって発生した遺伝的形質であり、寿命は進化的適応なのかもしれないと考えています。

 Vijgさんの提唱する「生まれながらに老化の過程がDNAにプログラムされている説」というのは、遺伝子学的に寿命が決まっていて体の消耗によるものではないという考え方。鳥を例に見てみましょう。ある種類の鳥は2、3年で死んでしまうのに、50年も生きる種類だっています。なので、種類によって寿命はすでに遺伝子学的に決まっているんじゃないかという考え方です。

 しかしOlshanskyさんは「Nature News and Views」にて、それは不可能だと反論しています。「進化の産物として老化や死のタイミングがDNAにプログラムされているということは、ありえません。どんな種でも普通に生きてそれを超える年齢になると死ぬというのが最終的な結果だからです。DNAにいつ死ぬかが刻まれているというのは、自動車メーカーが車が百万マイル走行したら時限爆弾が爆発するように設計しておくというのと同じことです。どんな車だってそんな距離を走ることはできません。だから時限爆弾を仕掛けておくなんて意味のないことです」

 Olshanskyさんは「自然の限界」は破ることができると信じています。しかし、現在のテクノロジーでは不可能で、たとえ不治の病の治療方法を見つけたとしても限界を破ることはまだできないと話しています。「最長寿命の現在の壁を乗り越えるには、加齢を遅らせる根本的に異なる何かを見つけなければいけません。私たちが生きている間にその何かを見つけられると私は信じています。」と力強く語っています。

 そして人間の寿命の延長を明るく見ているもう一人の人物は、人間の寿命の延長を研究する機関SENS Research FoundationのAubrey de Greyさん。寿命の延長は、現在ある限界をどのように変えるのかという質問に対してde Greyさんは、「限界はとてもシンプルな3つの要素のせいで存在しているだけ。老化は全部自分が招いたダメージの蓄積で起こるものなのです」と話しています。

 3つの要素とは、タバコを吸っていたとか不摂生なものを食べていたかなどの若い時にしたことが、どのくらい体にダメージを与えるか。そのダメージがどれだけ早く進行するか。そして、そのダメージに対してどれだけ体が持ちこたえることができるか、なんだそうです。現代の医療でこれらを少しは改善することはできますが、体が受けたダメージがひどいと、更なるダメージを防ぐことも難しくなるとde Greyさんは説明していますが、それに対抗できる可能性はあるとも述べています。

 「むこう10年に開発される新薬でこのフィードバック・ループを断絶することができるでしょう。いろいろな再生薬でダメージの修繕をすることで、進行中のダメージが更にダメージを生み拡大することや、それを起こす病理を阻止することに繋がります」

 de Greyさんが開発を願うダメージ修繕療法や将来開発されるであろう新薬などの登場は、Vijgさんの提唱する「寿命は決まっている」という説とは相反しています。de Greyさんの説の実現には、CRISPRのようなゲノム編集技術を使った人類遺伝学の劇的な革新や加齢による病気をなくす染色体の導入といった将来的な発展が必要とされます。さらには分子ナノテクノロジーや人工頭脳学の進歩、そしてヒト生物学を変化させるような再生薬なども必要になります。

 今回Nature誌に発表された寿命の限界についての研究は、医療技術の状態に関連した現状を想定した規範分析です。しかしde Greyさんや寿命延長可能説を支持する人たちが正しければ、人間がこの先どれだけ生きられるかということに限界はありません。de Greyさんは人間はいつか「不老不死」のような段階に達するだろうと予想しています。

 しかし、寿命の限界を破ることができると信じているOlshanksyさんも、ここでは異論を唱えます。「こういう不老不死が可能になるという話は2千年も昔から今日に至るまでずっと言われてきていることですが、寿命が延びるとしても今までの寿命とそんなに変わらないくらいだと思いますよ」と語っています。

 Olshanksyさんは健康的な生活をするという真の目的から意識をそらさないことが重要だと話しています。長く生きられることはボーナスのようなもので、そして健康である場合のみだということです。

 「限界があることは認識しなくてはいけません。でも、限界があるからといって健康的な人生を送るための新しい方法を探すことをやめてはいけないと思います。この地球で健康的な人生を送ることは1番有意義で不可欠なことです。努力をやめてはいけません」と説明しています。

 もちろん今回の寿命限界説を唱えた著者も、科学者たちはさらなる健康寿命のための介入を発展させていく必要があると強調しています。もし不老不死可能説が現実化されたら、どんな世界になっていくのでしょうか。

(GIZMODOより)

Google Mapで知人の現在地をリアルタイム表示可能に

「近日中にロールアウトする」と発表されていたGoogleマップで、リアルタイムに位置情報を共有する機能が利用可能となりました。

 この機能は、自分のいる場所を他の人に共有し、共有された側がGoogleマップ上で相手のリアルタイムの現在地を確認できるというもの。これまで自分のいる場所を知らせるためには、Googleマップの座標や、近くにあるお店の住所などが必要でしたが、これからは簡単に今いる場所を共有できます。




 メニューから「現在地を共有」を選ぶか、地図上で自分の位置を示す青い〇をタッチすると、共有メニューが表示されます。共有する相手や共有する時間を15分~3日の間で指定可能。相手を指定せず、メールでURLを送ってリンクを知っている人なら誰も居場所がわかるようにすることもできます。例えば公園や町全体を使ったイベントなどのときに、参加者に対してスタッフの居場所を共有したりする際には使えそうな機能です。



 この他、Googleマップでナビを使う場合には、そのルートと到着予想時刻の共有も可能です。待ち合わせに遅れそうなときなどにも、「今どこにいて、あとどれくらいで到着する」というのをリアルタイムに知らせることができます。



 現在位置の共有と、共有されたルートの確認はAndroidまたはiOSのGoogleマップからしか行えませんが、共有された現在位置はWEB版のGoogleマップでも確認できます。

 実際にどれだけ使えるのかは、利用する端末のGPS精度次第ですが、「同じ公園にいるはずなのに待ち合わせ相手があらわれない」なんてことは過去の話になりそうです。

(Google Japan、engadget他より)

イエス・キリストを記憶にとどめよ(BWV67)

 今日は復活祭後第1主日ですが、この日のためのカンタータはBWV42と67の2曲しか残されていません。この曲は1724. 4.16にライプツィヒで初演されました。


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 当日の福音書章句は、復活したイエスが、ユダヤ人を恐れ閉じこもっていた弟子たちのところに現れ、祝福を与えたことを物語ります。イエスの言葉「平安あれ」は書簡章句「神の子を信ずるものはこの世に勝利する」と深く結びつき、「信仰による勝利としての平和」を語っています。


 ジョス・ヴァン・ヴェルトホーフェン指揮、オランダ・バッハ協会、アレックス・ポッター(CT)、トーマス・ホッブス(T)、ペーター・コーイ(B)の演奏会の録画でお聴きください。





イエス・キリストを記憶にとどめよ(BWV67)

1. 合唱

Halt im Gedächtnis Jesum Christ,

死者の中から復活された

der auferstanden ist von den Toten.

イエス・キリストを記憶に留めなさい。

2. アリア(テノール)

Mein Jesus ist erstanden,

わたしのイエスは復活されました、

Allein, was schreckt mich noch?

しかし、何がわたしをまだ恐れさせるのか。

Mein Glaube kennt des Heilands Sieg,

わたしは信仰によって救い主の勝利を知ってはいるが、

Doch fühlt mein Herze Streit und Krieg,

でもまだわたしの心は争いと戦いを感じているのです、

Mein Heil, erscheine doch!

わが救い主よ、どうか現れてください。

3. レチタティーヴォ (アルト)

Mein Jesu, heißest du des Todes Gift

わがイエスよ、あなたは死の毒と

Und eine Pestilenz der Hölle:

陰府のペストに命じられたのですか、

Ach, dass mich noch Gefahr und Schrecken trifft!

ああ、さらなる危険と恐怖とがわたしを襲うようにと。

Du legtest selbst auf unsre Zungen

あなたはみずからわれらの舌の上に讃美の歌を置かれました。

Ein Loblied, welches wir gesungen:

その歌をわれらはこのように歌ったのです。

4. 合唱

Erschienen ist der herrlich Tag,

だれも喜びきれないほどの

Dran sich niemand gnug freuen mag:

栄光の日が現れた。

Christ, unser Herr, heut triumphiert,

われらの主、キリストが、今日凱旋されたのだ、

All sein Feind er gefangen führt.

主は全ての敵を虜にして連れてきた。

Alleluja!
アレルヤ。

5. レチタティーヴォ (アルト)

Doch scheinet fast,Dass mich der Feinde Rest,
しかし多分、わたしにはまだ敵の残党がいるように思えるのです。

Den ich zu groß und allzu schrecklich finde,

その残党どもがあまりにも大きく恐ろしく見えるので、

Nicht ruhig bleiben lässt.

わたしは今もって安らかに過ごせないのです。

Doch, wenn du mir den Sieg erworben hast,

だから、もしあなたがわたしのために勝利できるのなら、

So streite selbst mit mir, mit deinem Kinde.

どうか自ら、あなたの子であるわたしと一緒に戦って下さい。

Ja, ja, wir spüren schon im Glauben,

そう、そうです、わたしたちはすでに信仰によって知っています、

Dass du, o Friedefürst,

平和の君であるあなたが、

Dein Wort und Werk an uns erfüllen wirst.

御言葉と御業をわれらにおいて実現されることを。

6. アリア (バス+ソプラノ、アルト、テノール)

バス: Friede sei mit euch!

あなたがたに平和があるように

合唱: Wohl uns!

われらに幸あれ。

Jesus hilft uns kämpfenUnd die Wut der Feinde dämpfen,

イエスはわれらの戦いを助けられ敵の怒りを弱められる。

Hölle, Satan, weich!

地獄よ、サタンよ、消え去れ。

バス:Friede sei mit euch!

あなたがたに平和があるように

合唱:Jesus holet uns zum Frieden

イエスはわれらに平和をもたらし

Und erquicket in uns Müden

疲れたわれらの心と体を

Geist und Leib zugleich.

ともに元気にしてくださる。

バス:Friede sei mit euch!

あなたがたに平和があるように

合唱:O Herr, hilf und lass gelingen,

おお主よ、助けたまえ、そして

Durch den Tod hindurchzudringen

死するとき栄光の国に

In dein Ehrenreich!

入ることがかないますように。

バス: Friede sei mit euch!

あなたがたに平和がありますように

7. 合唱

Du Friedefürst, Herr Jesu Christ,

平和の君、主イエス・キリストよ、

Wahr' Mensch und wahrer Gott,

あなたは真の人であり真の神、

Ein starker Nothelfer du bist

そしてあなたは困難からの強い救い手です、

Im Leben und im Tod:

生きている時も、死んでしまった時でも。

Drum wir allein

だからわれらは

Im Namen dein

あなたの御父に向かって、

Zu deinem Vater schreien.

あなたの名前だけを叫ぶのです。

ターフェルムジーク鎌倉訳


ヨハネによる福音書 20章 19~31

その日、すなわち週の初めの日の夕方、弟子たちはユダヤ人を恐れて、自分たちのいる家に鍵をかけていた。そこへ、イエスが来て真ん中に立ち、「あなたがたに平和があるように」と言われた。

そう言って、手とわき腹をお見せになった。弟子たちは、主を見て喜んだ。

イエスは重ねて言われた。「あなたがたに平和があるように。父がわたしをお遣わしになったように、わたしもあなたがたを遣わす。」

そう言ってから、彼らに息を吹きかけて言われた。「精霊を受けなさい。

だれの罪でも、あなた方が赦せば、その罪は赦される。だれの罪でも、あなた方が赦さなければ、赦されないまま残る。」

十二人の一人でディディモと呼ばれるトマスは、イエスが来られたとき、彼らと一緒にいなかった。

そこで、ほかの弟子たちが、「わたしたちは主を見た」と言うと、トマスは言った。「あの方の手に釘の跡を見、この指を釘跡に入れてみなければ、わたしは決して信じない。」

さて八日の後、弟子たちはまた家の中におり、トマスも一緒にいた。戸にはみな鍵がかけてあったのに、イエスが来て真ん中に立ち、「あなたがたに平和があるように」と言われた。

それから、トマスに言われた。「あなたの指をここに当てて、わたしの手を見なさい。また、あなたの手を伸ばし、わたしのわき腹に入れなさい。信じない者ではなく、信じる者になりなさい。」

トマスは答えて、「わたしの主、わたしの神よ」と言った。

イエスはトマスに言われた。「わたしを見たから信じたのか。見ないのに信じる人は、幸いである。」

このほかにも、イエスは弟子たちの前で、多くのしるしをなさったが、それはこの書物に書かれていない。

これらのことが書かれたのは、あなたがたが、イエスは神の子メシアであると信じるためであり、また、信じてイエスの名により命を受けるためである。

果物や野菜は、早死を予防する!

95の研究と200万人の事例で結論

 健康のためには、野菜や果物をたくさん食べるべき──これまでさんざん聞かされてきた言説です。ちなみに厚生労働省は、成人の1日あたりの平均摂取量の目標値を「350g以上」としています。ところが、平成22年国民栄養・健康調査での平均値は268g。目標値に届かないのが現状です。「どれだけ食べれば」「どのくらい長生きできるのか」。それが具体的に示されれば、私たちの認識も少しは変わるかもしれません。

 そんなテーマについて、英インペリアル・カレッジ・ロンドンの科学者たちが、果物と野菜に関する95の研究を分析しました。野菜と果物をたっぷり食べ、そのメリットを最大限に受けることで、世界で780万人の早期死亡が避けられると推定される――そう結論づけたことが話題を呼んでいます。


1日800gの野菜で「早死に」が3割減る

 今回のメタ分析で対象となったのは、世界の最大200万人の事例です。その中には、4万3000例の心臓病、4万7000例の脳卒中、8万1000例の循環器疾患、11万2000例のがんと、9万4000例の早期死亡を含みます。英国のガイドラインでは、1日あたり野菜や果物を400g以上摂取することを推奨しています。しかし日本と同様、目標値に達している人は全体の3分の1以下だといいます。

 今回の研究では、その半分の1日200gの野菜果物の摂取であっても、食べない人に比べると、心臓病16%、脳卒中18%、循環器疾患では13%ものリスクが減らせることが明らかになりました。そして、最も健康効果が高かったのが野菜や果物を1日800g、あるいは「10ポーション」食べた場合です。

 食べない場合と比較すると、心臓病が24%、脳卒中が33%、循環器疾患が28%、全がん13%、早期死亡では31%のリスクを減少させることがわかりました。この結果から、もし人々が1日800gか10ポーションのフルーツや野菜を食べれば、毎年世界中の約780万人の早世を防げる可能性があることが導き出されたといいます。

 「ポーション」とは約80gの単位で、1ポーションはバナナ小1本、小さめのりんごやナシ、柑橘であれば1個。ホウレンソウやブロッコリー、カリフラワーなど加熱した野菜であれば、だいたい大さじ山盛り3杯分相当です。


高性能なのはアブラナ科や緑黄色野菜

 さらに研究グループは、特にどんな野菜や果物がリスク低下に関係しているのかも検討しました。結果は以下の通りです。


○心臓病、脳卒中、循環器疾患、早期死亡のリスクを低下させる可能性があるもの

リンゴ、西洋ナシ、柑橘類の果実、ホウレンソウ、レタス、チコリなどの葉物、ブロッコリー、キャベツ、カリフラワーなどのアブラナ科野菜。


○がんのリスクを低下させる可能性があるもの

ホウレンソウ、サヤインゲン、ピーマン、パプリカ、ニンジンなどの黄色野菜、ブロッコリー、キャベツ、カリフラワーなどのアブラナ科の野菜。


 研究者は「果物と野菜を摂取すればコレステロールや血圧が下がり、血管や免疫システムが強化されることがわかっている。これは複数の栄養素が複雑に関係していることが考えられる」と述べています。また、特にアブラナ科に含まれる「グルコシノレート」の活性酵素が、がんを予防する可能性があることも付け加える。そして、このような効用を得るためには、抗酸化物質やビタミンのサプリメントを飲むのではなく、自然の果物や野菜を食べることが重要になるのだといいます。


まずは国内目標値+アルファから始めよう

 しかし、いくら800gの野菜や果物が最大限の恩恵をもたらすといっても「1日350g」がクリアできない私たちには、いささかハードルが高すぎます。ちなみに、前出の野菜や果物の重量の目安は次の通りです。


リンゴ、洋ナシ中1個(可食部)…255g

ミカン中1個(可食部)…75g

ホウレンソウ1束…270g 

レタス中1個…490g

チコリ1個…100g

ブロッコリー中1個…125g

キャベツ中1個…1020g

カリフラワー1個…400g

ニンジン中1本…146g


 この目安だと、たとえばリンゴ1個、みかん1個、ホウレンソウ1/2束、ニンジン1本、キャベツ1/8個、ブロッコリー1/2個でようやく800g。かなりのボリュームです。

 食の改善は突然無理をしても長くは続きません。先の研究では、1日200gでもリスク低下は認められているので、野菜不足が気になる人は、とりあえず半分の400gを目標にしてみてはどうでしょうか。 誰にでも簡単にできる「手測り」なら、生の野菜は両手一杯で約120g、火を通した野菜は片手一杯で120gが目安。1食当たり野菜120gを目安にし、デザートか間食に果物を1個加えれば、十分400gは達成できます。続けるうちに、体調が良くなったり、減量効果が現れれば、野菜たっぷりの食事が当リ前の食習慣になっているのかもしれません。

(Health Pressより)

スマホが震えている気がするのは依存症のサイン?

 スマートフォンがポケットやカバンの中で振動している気がして見てみても、実際は何の通知もなく気のせいだった……という状態を「幻想振動症候群」と呼びます。アメリカでは80%の大学生たちが一日に数回は幻想振動を体験しているという調査結果が発表されていますが、この幻想振動症候群は、スマートフォン依存を判断する1つの基準となるのことです。


 「スマートフォン依存症」とはどの程度のことをいうのか、という点については、まだ議論が行われているところで、スマートフォン依存症は精神障害の診断と統計マニュアル「DSM-5」にも分類されていません。しかし、ミシガン大学で進化心理学を研究するダニエル・J・クルーガー准教授によると、幻想振動症候群が頻繁に起こるかどうかは、スマートフォン依存の状態にあるかを判断する1つの基準になるとのことです。

 まず「依存」とは、人々が報酬としての刺激を求める欲望にとりつかれている状態を言います。そして依存していることを示す特徴として、自分の求める欲望に関連する事柄について、過度に敏感になることが挙げられます。例えば、タバコに依存している人がハチの巣を見て「タバコの束に見える」と思うなど、そこら中に依存対象と関連するものが見えだすのです。



 「実際には反応のないスマートフォンが震えたり、鳴っていたりするように感じる」こともこれも同じで、SNSの世界からの通知やメッセージを求めている人が、スマートフォンに過度に敏感になっているが故の反応であると考えられます。

 そこで、クルーガー准教授らの研究チームは大学生を対象としたオンラインアンケートを実施。2005年の論文で示された「(PDFファイル)問題のある携帯電話の使用」を元にして学生のスマートフォン依存度をランク付けし、同時に幻想振動・通知などを体験する頻度がどのくらいなのかを調べました。すると、自分の気分をよくするためにスマートフォンを利用するようなスマートフォン依存度が高い学生ほど、スマートフォンを使っていない時、あるいはスマートフォンを使いたいと考えている時に幻想振動を体験する頻度が高かったとのこと。

 スマートフォンを製造する多くの企業は幻想振動症候群がテクノロジーの問題ではなく、ヒューマンエラーであると考えています。また、幼い頃から電子機器と密接な関係だった世代は、幻想振動を小さな問題だと考えているかもしれません。しかし、幻想振動は私たちがいかにスマートフォンに頼っていて、スマートフォンが私たちの社会生活に影響を与えているのかを示している、とクルーガー准教授は語っています。

(The Conversation.com―Gigazineより)