FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

友情によって脳はブーストする!

 80歳でありながら50歳の人々よりも高い認知能力を示す「スーパーエイジャーズ」と呼ばれる人々を調査した研究が発表されました。アンケート調査によると、スーパーエイジャーズは多くの点でスーパーエイジャーズでない高齢者と評価を同じくするのですが、人間関係に関しては顕著な違いが出たそうです。



 ノースウェスタン大学の研究者らは9年にわたって、自分よりも20~30歳も年下の人たちよりも記憶力がよい80歳以上の男女「スーパーエイジャーズ」を調査しました。被験者らは期間中、アンケート調査と神経心理学のテスト一式、脳スキャン、神経学的なテストなどを行いました。

 スーパーエイジャーズに関する研究結果はこれまでにも発表されていますが、最新の研究では31人のスーパーエイジャーズと19人の「普通の」年配の人々に対して42項目からなるウェルビーイングについてのアンケート調査を実施。すると、人生の目的や自主性といった多くの項目についてスーパーエイジャーズは「普通の」人々と同じような評価を行う一方で、満足感・温かさ・信頼関係といった項目の評価は大きく異なっていたとのこと。このことから、「社会的な人間関係が非常に重要になってくる」のだと研究を行ったエミリー・ロガルスキー教授は語りました。「絆の強いソーシャルネットワークを持っていればアルツハイマー病にならないといった単純な問題ではないのですが、健康的な食事をする、禁煙する、といった項目と並んで『社会的なネットワークを持つ』ということが健康的な選択としてあるのです」とロガルスキー教授。

 退職者のためのコミュニティに参加しているスミスさんもスーパーエイジャーズの1人。スミスさんは新しい人が入ってくると、彼・彼女が自分の家にいるかのように感じられるよう温かく迎えます。「私は新しい人が入ってくると、その人の名前をできる限り早く覚えようとしますし、彼らを見かけたら『おはよう。調子はどう?』と声をかけます」「年配の人の多くは同じ話を何度も繰り返し、人の話に興味を持つのではなく不平ばかりを言う人も。これはひどいことです。人の話を聞くべきなのに」とスミスさんは語りました。コミュニティの管理者であるブライアン・フェンウィック氏も「彼女は人と深く関わる人物で、私たちのコミュニティをよく保ってくれます。彼女は何が起こっているかに敏感ですし、話し出すことを恐れません」と語っています。

 別のスーパーエイジャーである86歳のビルさんは、1999年にセールス&マーケティングの職から退いて初めて「感情をあらわにすることの大切さ」に気づいたのこと。「男性は通常、感情について話しません。私も自分を閉じ込めるタイプの人間でした。しかし、他人に対して心を開くことを学んだのです」とビルさん。

 ビルさんが創設に携わった、退職した男性のためのコミュニティ「Men Enjoying Leisure」には、今や150人のメンバーが所属しています。Men Enjoying Leisureでは月に2時間ほど集まって自分の身に起こっている物事について語り合うそうです。病気・離婚・子どものことなどについて話し合うことで、人々は自分だけが問題を抱えているのではなく、人も同じような問題を抱えているのだと学びます。語り合いを通して、男性たちはいい友人関係を築けるとのこと。

 研究に参加したスーパーエイジャーのうち2人は一緒に暮らしていますが、そのうちの1人であるフィネガンさんは、もう1人のグレースさんがいなければ孤独だったかもしれないとのこと。フィネガンさんは難聴と加齢黄斑変性を患っていますが、その他については驚くほどに健康です。そのフィネガンさんも「電話を取ってくれる友人がいるということがとても重要なのです」と語っています。2人は高校の同級生なのですが、88歳になっても毎日ほかの友人を含めたみんなでおしゃべりを楽しんでいるとのこと。

 過去にもスーパーエイジャーズを対象とした研究は行われており、MRIの結果、スーパーエイジャーズたちの脳は普通の人と比べて、灰白質から構成され神経が豊富な外皮質が分厚いことがわかっていました。しかし、実際の生活面でどのような違いが出ているかは、今回の研究で初めてわかったこと。

 上記の調査結果は、「認知力の低下リスクを軽減するためにはポジティブな関係が役立つ」といった過去の研究結果と一致します。ただし、ノースウェスト大学の研究者らは、スーパーエイジャーズがどのようにして良好な人間関係を維持しているのかや、スーパーエイジャーズにとって有効なことが他の人にとっても役立つのかの調査をまだ行っておらず、今後の調査が待たれるところです。

(Gigazineより)

スポンサーサイト

神のみ旨が常に実現しますように(BWV111)

 この曲は公現後第3主日のために作られ、1725. 1.21ライプツィヒで初演されましたが、教会暦ではこの日は毎年巡ってきません。

 1725年は、BACHライプツィヒ2年目のいわゆるコラール年間で、この曲もその一つです。 


9d6191ed6a5277dab4e223a410a33412.jpg


 使われたコラールは、BWV73にも用いられたブランデンブルク辺境伯アルブレヒト神信頼コラールです。この日の福音書の内容は「癩病人の癒し」と中風に苦しむしもべが癒やされるエピソードですが、台本には引用されていません。


 トン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック・オーケストラ、リサ・ラーソン(S)、アネッテ・マルケルト(A)、クリストフ・プレガルディエン(T)、クラウス・メルテンス(B)の演奏でお聴きください。




 

神のみ旨が常に実現しますように(BWV111)

1.合唱

Was mein Gott will,das g'scheh allzeit,     

神のみ旨が常に実現しますように。

Sein Will,der ist der beste;            

神のみ心は最善のものです。

Zu helfen den'n er ist bereit,           

神は固く神を信じる者を

Die an ihn glauben feste.            

助けようといつも備えておられます。

Er hilft aus Not,der fromme Gott,       

義なる神は苦難の時に助けて下さり

Und zuechtiget mit Massen:           

また時にやさしくこらしめて下さいます。

Wer Gott vertraut,fest auf ihn baut,      

神を信頼し神によって固く立つ者を

Den will er nicht verlassen.           

神はお見捨てになりません。

2.アリア(バス)

Entsetze dich,mein Herze,nicht,        

うろたえるな、私の心よ、

Gott ist dein Trost und Zuversicht       

神はあなたの慰め、また拠り所、

Und deiner Seele Leben.             

あなたの魂の命です。

Ja,was sein weiser Rat bedacht,         

そうです、神の賢い配慮の定めには

Dem kann die Welt und Menschenmacht    

この世も人の力も

Unmo glich widerstreben.             

逆らうことはできないのです。

3.レチタティフ(アルト)

O Toerichter! der sich von Gott entzieht   

愚かな人よ。神を避けて、

Und wie ein Jonas dort              

ヨナのように遠くへ、

Vor Gottes Angesichte flieht;          

神のみ前から逃げて行く人よ。

Auch unser Denken ist ihm offenbar,      

私たちの思いは神の前に明らかであり、

Und unsers Hauptes Haar            

私たちの髪の毛もすべて

Hat er gezahlet.                  

数えられているのです。

Wohl dem,der diesen Schuetz erwaehlet    

幸いな人よ。

Im glaeubigen Vertrauen,             

希望と忍耐によって神の約束の言葉を

Auf dessen Schluss und Wort          

目のあたりにできると

Mit Hoffnung und Geduld zu schauen.      

信じ信頼して神の守りを選び取る人は。

4.アリア(二重唱・アルト・テノール)

So geh ich mit beherzten Schritten,      

だから私は足取りも軽く進む。

Auch wenn mich Gott zum Grabe führt.   

たとえ神が私を墓へと導かれるとしても。

Gott hat die Tage aufgeschrieben,       

神は私の日を数えておられるのだから、

So wird,wenn seine Hand mich ruehrt,     

神のみ手が私をとらえる時、

Des Todes Bitterkeit vertrieben.         

死の苦い味も取りのぞかれるのです。

5.レチタティフ(ソプラノ)

Drum wenn der Tod zuletzt den Geist      

死がついに来て、私の霊を

Noch mit Gewalt aus seinem Koerper reisst,  

無理やり肉体から引き離す時、

So nimm ihn,Gott,in treue Vaterhaende!     

ああ、神よ、真実の父のみ手に私の霊を 

Wenn Teufel,Tod und Suende mich bekriegt   

受け入れて下さい。悪魔と死と罪が私を

Und meine Sterbekissen              

責めたて、私の死の床が戦いの場となる時、

Ein Kampfplatz werden muessen,         

ああ、助けて下さい、あなたにあって、

So hilf,damit in dir mein Glaube siegt!      

私の信仰が勝利しますように。

O seliges,gewuenschtes Ende!           

おお、待ち望みし至福の終わりの時よ。

6.合唱

Noch eins,Herr,will ich bitten dich,      

もう一つ、主よ、お願いがあります。

Du wirst mir's nicht versagen:        

あなたは拒絶なさらないでしょう。

Wenn mich der boese Geist anficht,     

悪の霊が私を誘惑する時、

Lass mich doch nicht verzagen.        

どうぞ私を臆させないで下さい。

Hilf,steur und wehr,ach Gott,mein Herr,    

み名の栄光のために私を助け、支え、

Zu Ehren deinem Namen.            

守ってください、私の主なる神よ。

Wer das begehrt,dem wird's gewahrt;     

切に求める者は願いをかなえられます。

Drauf sprech ich froehlich:Amen.        

だから私は喜んでアーメンと歌います。

                       対訳:川端純四郎


マタイによる福音書 第8章 1~13

 イエスが山を下りられると、大勢の群衆が従った。すると、一人の重い皮膚病を患っている人がイエスに近寄り、ひれ伏して、「主よ、御心ならば、わたしを清くすることがおできになります」と言った。イエスが手を差し伸べてその人に触れ、「よろしい。清くなれ」と言われると、たちまち、重い皮膚病は清くなった。イエスはその人に言われた。「だれにも話さないように気をつけなさい。ただ、行って祭司に体を見せ、モーセが定めた供え物を献げて、人々に証明しなさい。」

 さて、イエスがカファルナウムに入られると、一人の百人隊長が近づいて来て懇願し、「主よ、わたしの僕が中風で家に寝込んで、ひどく苦しんでいます」と言った。そこでイエスは、「わたしが行って、いやしてあげよう」と言われた。すると、百人隊長は答えた。「主よ、わたしはあなたを自分の屋根の下にお迎えできるような者ではありません。ただ、ひと言おっしゃってください。そうすれば、わたしの僕はいやされます。わたしも権威の下にある者ですが、わたしの下には兵隊がおり、一人に『行け』と言えば行きますし、他の一人に『来い』と言えば来ます。また、部下に『これをしろ』と言えば、そのとおりにします。」 イエスはこれを聞いて感心し、従っていた人々に言われた。「はっきり言っておく。イスラエルの中でさえ、わたしはこれほどの信仰を見たことがない。言っておくが、いつか、東や西から大勢の人が来て、天の国でアブラハム、イサク、ヤコブと共に宴会の席に着く。だが、御国の子らは、外の暗闇に追い出される。そこで泣きわめいて歯ぎしりするだろう。」そして、百人隊長に言われた。「帰りなさい。あなたが信じたとおりになるように。」ちょうどそのとき、僕の病気はいやされた。

都市の緑化で「喘息」の入院率が低下!

「樹木の多さ」が大気汚染防止に絶大な効果を発揮

 英エクセター大学医学部のIan Alcock氏らの研究チームは、「大気汚染が悪い都市部でも樹木が多い地域ならば、喘息で入院するリスクは低下する」とする研究論文を『Environment International』12月号に発表しました。

 発表によれば、Alcock氏らは1997~2012年に英国の都市部2万6455地区で記録された喘息による入院約65万件のデータを分析し、地区間で喘息による入院率を比較しました。その結果、「大気汚染レベルが最も高い地区」では「樹木の多さ」が喘息による入院率の低下と関連していました。



 たとえば、大気中の微小粒子状物質PM2.5の濃度が約15μg/m3、あるいは二酸化窒素(NO2)の濃度が約33μg/m3の地区は、樹木が1km2当たり300本多ければ、喘息による入院が住民10万人当たり50件減少する事実が判明しました。ただし「大気汚染レベルが低い地区」では樹木が多くても喘息による入院率の低下は認められませんでした。

 一方、「大気汚染レベルが低い地区」では緑地や庭園が多ければ、喘息による入院率が低下しました。ただ、「大気汚染レベルが最も高い地区」では緑地や庭園の多さと喘息による入院率の低下との関連は認められませんでした。

 Alcock氏は「緑地や庭園が多い効果は汚染物質の濃度が低い地区で認められ、樹木が多い効果は汚染物質の濃度が高い地区で認められる。つまり、都市部の植生はデメリットよりもメリットが大きいが、植生の効果は一様でない」と説明しています。

 なお、植生の種類によって喘息による入院率への影響に違いがある理由について、Alcock氏は「草の花粉は大気汚染物質との相互作用でアレルギー症状を引き起こしやすくなるため、大気汚染レベルが高い地区では緑地や庭園によるメリットが小さい。一方、樹木は大気から汚染物質を除去するため、汚染レベルの最も高い地区なら最大のメリットが生じる」と語っています。


大気汚染と重篤疾患の元凶「PM2.5」に警戒を!

 PM2.5などの微小粒子状物質は、大気中に浮遊している2.5μm(1μmは1mmの1000分の1)以下の小さな粒子。従来の環境基準が定める浮遊粒子状物質(SPM:10μm以下の粒子)よりもさらに小さな粒子です。

 微小粒子状物質は、燃焼によって排出される物質と、硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、揮発性有機化合物(VOC)などのガス状大気汚染物質が大気中の化学反応によって粒子化した物質とがあります。

 発生源は、ボイラー、焼却炉などのばい煙を発生する施設、コークス炉、鉱物の堆積場などの粉じんを発生する施設の他、自動車、船舶、航空機などの人為起源のもの、土壌、海洋、火山などの自然起源のものに分かれます。

 PM2.5の濃度は、季節による変動があります。毎年3~5月頃に濃度が上昇し、夏~秋に比較的安定します。春先は黄砂も飛来するので注意が必要です。黄砂は、東アジアの砂漠域(ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠など)や黄土地帯から強風によって大気中に舞い上がった黄砂粒子が浮遊・降下する現象です。

 住んでいる地域のPM2.5などの大気汚染物質濃度を知りたいときは、大気汚染物質広域監視システム「そらまめ君」のサイトが参考になります。


http://soramame.taiki.go.jp/


 都市の緑化でPM2.5の濃度が抑制され、喘息が減るのは朗報です。ただ、冬季は樹木が立ち枯れて瑞々しさが失われるのは少し寂しい。冬来りなば春遠からじ。PM2.5などの大気汚染物質への警戒も怠らないようにしましょう。

(Health Pressより)

「スマホ依存」社会が脳に異変を起こす!?

 相撲界を揺るがす大騒動となった日馬富士の暴行事件。日馬富士を激昂させた原因のひとつは、貴ノ岩の<説教中にスマホ操作>だといわれています。

 どんな理由があっても、暴力は許されるものではありません。しかしこの一件についての報道には「先輩の説教中にスマホをいじる貴ノ岩にも問題が」と咎めるような論調もありました。



 大事な話の最中でも、スマホが鳴れば気になってしまう――街中では、子どもから目を離してスマホ操作に没頭する親も少なくありません。大学でも、授業中にスマホをいじる学生に対して、「必要な調べものをしているかも……」と教員も注意しかねると聞きます。

 スマホの用途は多岐に渡り、知人との連絡や情報収集から仕事まで、どれも日々の生活に役立つもの、と主張する向きはあります。しかし「スマホ依存は脳内の神経伝達物質のバランスに異常を及ぼす」という研究結果を知れば、便利さの裏の危険性にも目を向ける気になるでしょうか。


ギャンブルやポルノの依存症にも匹敵

 その研究は、韓国・高麗大学のHyng Suk Seo氏らが実施。対象は「インターネット依存症」または「スマホ依存症」とされた10代の男女19人と、同じ年齢、性別の依存症のない健康な男女19人。依存症患者には、インターネットやスマホの依存症の重度を測定する検査を実施しています。

 その結果、インターネットやスマホの依存症患者には、依存症でない人に比べて「グルタミン(Glx)」に対する「yアミノ酪酸(GABA)」の活性レベルが高いことが示されました。

 GlxとGABAはいずれも脳内の神経伝達物質ですが、Glxは興奮性、GABAは抑制性の物質とされています。同氏らによると、これまでの研究で、GABAは視機能や運動調節、不安などさまざまな脳機能の制御に関与することが明らかにされているといいます。

 この研究結果を受け、米コーエン小児医療センターのSanjeev Kothare氏は「インターネットやスマホへの依存症は、ギャンブルやポルノへの依存症に匹敵する病態かもしれない」との見方を示しました。

 また、同氏は10代の子を持つ親に対して「もし、我が子が<スマホ中毒>ではないかと心配なら、スマホやコンピュータの使用を制限すべきだ」と話しています。


0歳〜5歳のスホマ接触率は58.8%にも

 いまや、中高生のスマホ依存は、大人が思っている異常に深刻な領域に突入しています。スマホ依存の実態をルポした『スマホ廃人』(石川結貴・文春新書)によれば、さまざまなグループとLINEのやり取りをして、休日には連続10時間の操作を続け、数時間スマホを放置すれば未読メッセージが100件、200件と<積もる>女子高生もいます。

 さらに、子育てにスマホが必須の現代では、乳幼児のときから<スマホ漬け>が始まっており、0歳〜5歳のスホマ接触率は58.8%にも達しているといいます。

 どんなに現状を嘆いても、スマホのない時代には戻れません。いかに節度をもちスマホと付き合うかが問われる今、生身の人間とのコミュニケーションを大切にすることが唯一の処方薬なのかもしれません。ところが、今や人と会うのもスマホを介さないと叶わないのですから、頭の痛い問題です。

(Health Pressより)

腸内細菌の多様性が長寿の秘訣

 ビフィズス菌や乳酸菌などの腸内細菌は、健康長寿と関連があるといいます。90歳を超えても健康な高齢者は、腸内細菌の環境が30歳の頃と変わらないことが大規模研究で明らかになりました。



「腸内エコシステム」が健康維持に重要

 ヒトの大腸内には、およそ100兆個、500~1,000種類もの腸内細菌がすみついています。この数はヒトの細胞数よりも多く、またこの菌のかたまりを腸内細菌叢といい、花畑のように見えることから「腸内フローラ」とも呼ばれています。

 通常、腸内細菌叢はバランスを保っていますが、不健康な食事、ストレスや過労などの二次的な作用、あるいは抗生物質の摂取などさまざまな要因により、腸内フローラのバランスは崩れます。

 腸内フローラは複雑な腸内微生物生態系、すなわち「腸内エコシステム」を形成しています。腸内エコシステムは健康維持に重要で、バランスが崩れると大腸がんなどの腸そのものの疾患に加えて、1型糖尿病、2型糖尿病、肥満、高血圧、炎症性疾患など、さまざまな疾患に関わっていることが明らかになっています。

 腸内環境の乱れがさまざまの病気の発症に関わることが、最新の「メタボロゲノミクス」の技術で明らかになりつつあります。

 生物の遺伝情報を担うDNAを解析するシークエンサーが進歩し、数百兆個の細菌から構成されるヒト腸内細菌叢の集合ゲノム(マイクロバイオーム)を網羅的に解析できるようになりました。


腸内細菌がもつパワー 慢性腎臓病(CKD)を防ぐ作用が明らかに

腸内フローラがインスリン抵抗性の原因 腸内細菌が炎症を起こす

腸内細菌が糖尿病リスクに影響 腸内環境が血糖値コントロールに関与


健康な高齢者の腸内フローラは若者と同じ

 カナダと中国で行われた研究で、健康に歳を重ねる高齢者の腸内フローラは、健康な30歳代の若者に驚くほど似ていることが明らかになりました。

 「健康に長生きしている人は、腸内細菌叢も健康で、30歳の頃とあまり変わらない状態を保っていることが分かりました」と、カナダのウェスタン大学生化学部教授のグレッグ グール氏は言います。

 グール氏は腸内細菌の多様性を維持することが、さまざまな健康増進の効果をもたらすと指摘しています。 「たとえば、コレステロール値を基準よりも高くしないことが、心筋梗塞などの循環器疾患を予防するためのバイオマーカーとなるのと同じように、年齢を重ね体が老化するに伴い腸内細菌の多様性を維持することが、健康な加齢のバイオマーカーになると考えられます」と、グール教授は説明します。

 研究チームは、3歳の幼児から100歳を超える高齢者まで、健康とされる中国人の男女1,000人を対象に、腸内フローラを採取して分析しました。

 これらの人々から腸内フローラを採取して分析したところ、健康な高齢者の腸内フローラは、若い世代のものと相似していることが分かりました。

 健康な集団に一貫してみられたのは、「腸内フローラの多様性」でした。健康的なライフスタイルと食事が腸内エコシステムに影響している可能性があります。

 グール教授らは、今回の研究だけではこれらの因果関係は十分に解明されていないとしながらも、「今後、こうしたマイクロバイオームの背景にあるメカニズムを解明し、どうすれば健康長寿を達成できるかを明らかにしたい」と述べています。


「短鎖脂肪酸」を増やすために腸内細菌が必要

 最近の研究で、腸内エコシステムが、生体恒常性維持の重要な役割を担っていることが次々と明らかになっています。

 腸内フローラは、その宿主である人間の腸だけでなく全身のコンディションに影響を与えており、体内のもうひとつの臓器とも捉えられます。

 腸内フローラの60%以上は食事などの環境要因の影響を受けており、とくに「短鎖脂肪酸」の作用が大きいことがデンマークの研究で明らかになりました。

 「短鎖脂肪酸」とは、腸内細菌がつくる、酪酸、プロピオン酸、酢酸などの有機酸のこと。腸上皮細胞の重要なエネルギー源となり、抗炎症などの生理的な作用を発揮します。

 短鎖脂肪酸には、腸内を弱酸性の環境にすることで有害な菌の増殖を抑制したり、大腸の粘膜を刺激して蠕動運動を促進するといった作用もあります。

 短鎖脂肪酸を増やすために、体内にいる腸内細菌が必要で、そのエネルギー源となるのは食物繊維やオリゴ糖です。



食物繊維の豊富な「全粒穀物」が腸内フローラを改善

 精製された穀物の代わりに全粒粉や玄米といった食物繊維の豊富な「全粒穀物」を多く摂取すると、満腹感が得られやすく減量に効果的なほか、全身の炎症も低減することが、デンマーク工科大学の研究で明らかになりました。

 全粒穀物には小麦、ライ麦、大麦、オーツ麦、玄米、乾燥トウモロコシなどがあります。

 食物繊維の多い食事を摂ることで腸内細菌の活動が高まり、その結果多量の酪酸が作られ、この酪酸が炎症抑制作用のある細胞を増やしていると考えられるといいます。

 全粒穀物を摂取すると腸内フローラが改善し、血糖を下げるインスリンの効きが悪くなるインスリン抵抗性が改善することも示されました。

 「食物繊維が豊富に含まれる全粒穀物を食事に取り入れることが、腸内環境を改善し、健康増進のために勧められることがあらためて示されました。このことは、2型糖尿病や心血管疾患のリスクの高い人にはとくに勧められます」と、デンマーク工科大学ナショナルフーズ研究所のタイン ラスク リクト教授は言います。


腸内フローラの乱れが血糖コントロール悪化の原因

 腸内環境は、血糖コントロールとも深く関わっています。米国のイリノイ大学の研究では、血糖コントロールがずっと良好、あるいは徐々に改善する人の腸内では、腸内細菌が多くみられ、代謝や免疫といった体の機能に良い影響を与える善玉菌が多いことが判明しました。

 順天堂大学の研究チームも、日本人の2型糖尿病患者の腸内フローラと、腸内細菌の血流中への移行について調査しています。糖尿病患者の腸内フローラが乱れていることと、腸内細菌が腸内から血流中へ移行しやすいことが明らかになりました。

 インスリン抵抗性は、インスリンが体の中で効きにくい状態にあることを意味します。インスリン抵抗性により糖が十分に体の中に取り込まれなくなると、血糖が上昇します。肥満や運動不足などが原因ですが、腸内フローラのバランスの乱れにより慢性的な炎症が起こることもインスリン抵抗性の一因になっているといいます。

(保健指導リソースガイドより)

アーミッシュの健康の秘密が明かされる

 米のアーミッシュの住民を対象とした調査から、一部の住民に共通した遺伝子変異があり、変異がある人では、ない人と比べて平均寿命が10年長いことが分かりました。

 アーミッシュは、インディアナ州、ペンシルベニア州・中西部などやカナダ・オンタリオ州などに居住するドイツ系移民の宗教集団で、移民当時の生活様式を頑なに保持し、農耕や牧畜によって自給自足生活をしていることで知られます。



 調査では遺伝子変異がある人では細胞の老化に関係するテロメア(染色体の末端を保護している部位)が長く、糖尿病の有病率や空腹時インスリン値が低いことも明らかになったといいます。

 テロメアは染色体の先端部に存在し、らせん状の大切な遺伝子情報を保護するキャップのような存在。このテロメアも細胞分裂の際に短くなり、その結果としての老化現象が引き起こされます。

 米ノースウェスタン大学や東北大学などのグループが実施したこの調査では、インディアナ州バーンのアーミッシュのコミュニティーで暮らす18~85歳の住民177人を対象に遺伝子検査を実施したところ、43人にプラスミノーゲン活性化抑制因(PAI-1)をエンコードするSERPINE1遺伝子の変異がありました。

 また、この遺伝子変異がある住民では平均寿命が85歳(範囲73~88歳)だったのに対し、変異がない住民では75歳(同70~83歳)で、10年の差が認められました。さらに、遺伝子変異がある住民では、変異がない住民と比べてテロメアが10%長かったほか、糖尿病の有病率が低く、空腹時インスリン値が低いことも明らかになりました。このほか、血管のスティフネス(硬さ)にも違いが認められたといいます。


将来は遺伝子変異がなくても健康長寿に

 PAI-1は血液凝固を促進するタンパク質として知られます。これまでにPAI-1が老化に関係することはマウスの研究で示されていましたが、ヒトへの影響については分かっていませんでした。

 論文の筆頭著者である米ノースウェスタン大学のDouglas Vaughan氏は、同大学のプレスリリースで「テロメアという分子レベルの老化マーカーだけでなく、代謝(空腹時インスリン値)や心血管(血圧および血管の硬さ)の老化マーカーの全てにおいて、加齢による変化から守られている人たちが存在することが分かった」と説明。「彼らは長寿であるだけでなく、健康に長生きしている。これは望ましい長寿の在り方だ」と話しています。

 現在、こうしたベネフィットが期待できるのは特定の遺伝子変異があるアーミッシュの一部の住民に限定されていますが、将来、遺伝子変異がなくても同じようなベネフィットが得られる可能性はあります。

 東北大学の宮田敏男氏らが脈血栓症などに代表される血栓性疾患の治療および予防薬として、PPAI-1の産生を阻害する薬剤を開発し、既にヒトを対象とした臨床試験でその安全性が確認されています。

 これを受け、Vaughan氏らも米国の2型糖尿病および肥満の患者を対象とした同薬の臨床試験を計画中で、半年以内の開始を目指し米食品医薬品局(FDA)への申請を予定しているといいます。

 また、同氏はPAI-1阻害薬の臨床試験を実施するだけでなく、今後も定期的にアーミッシュのコミュニティーを訪問し、遺伝子変異による影響についてさらに詳しく調べたいとの意向を示しています。

(Health Pressより)

「赤肉」の食べ過ぎで糖尿病になる!?

 近年、糖尿病の予防・改善方法として一般にも認知されてきた「糖質制限食」。毎日の食事で米飯や麺類、パンなどの糖質の摂取を最小限にして、食後血糖値の上昇を防ぐというもので、アメリカの糖尿病学会で2013年から正式に認められた食事療法です。

  糖質を制限する一方で、肉、魚、豆製品、チーズなどのタンパク質や脂質が主成分の食品はしっかり食べることを推奨。理にかなっているだけでなく、これまで提唱されてきた「カロリー制限食」よりもずっと無理なく続けられます。そうした理由から、糖尿病患者だけでなく肥満やメタボリックシンドロームの改善や、健康志向の人のダイエット法としても定着しました。



 しかし、タンパク質をたっぷり摂っていいといっても、「肉の食べ過ぎ」には気をつけたほうがいいらしい――。今年の8月22日、<赤肉と家禽類(鶏、ガチョウ、アヒルなど)の摂取が、2型糖尿病のリスクを高める>という研究結果が『American Journal of Epidemiology』に掲載されました。

 ちなみに「赤肉=red meat」はタンパク質と脂質のこと。日本語でいう「赤身肉=lean meat」は脂肪の少ない肉、タンパク質のことです。


赤肉で糖尿病の発症リスクがアップ?

 この結果を発表したのは、デューク・シンガポール国立大学医学部のKoh Woon Puay教授らです。今回、研究グループは、「シンガポール中国人健康研究」の参加者で45~74歳の6万3257名を対象に、11年間にわたる追跡調査を行いました。

 まず食事内容を165項目のアンケートを用いて評価。さらに1999~2004年、および2006~2010年に実施されたフォローアップ・インタビューで、2型糖尿病に関する自己申告が行われました。その結果、平均9.9年間の追跡期間中に、5207例の2型糖尿病罹患が報告されました。

 それらを分析した結果、赤肉や家禽肉の摂取量と、糖尿病の発症リスクには、統計的に有意な関連があることが明らかになりました。「摂取量が最も少なかった群」と「最も多かった群(1日当たり1皿)」を比較すると、赤肉では23%、家禽肉では15%、糖尿病の発症リスクが高くなったといいます。一方、魚介類の摂取と糖尿病発症との関連はみられなかったという。


「ヘム鉄」がインスリンに悪さをする

 赤肉などの摂取によって糖尿病のリスクが上昇するのは、肉に多く含まれる「ヘム鉄」や「飽和脂肪酸」、加熱調理で生成される「焦げ」に含まれる「糖化最終産物(AGE)」などがインスリン分泌に対して悪影響を与えるからといわれます。とりわけヘム鉄は酸化ストレスや炎症を引き起こし、インスリン感受性を低下させることが指摘されています。

 研究チームは、赤肉と家禽肉が糖尿病リスクを高める原因を探るために、ヘム鉄の含量と糖尿病リスクの関連を調べたところ、「ヘム鉄の濃度が上がるほど糖尿病リスクが上昇」したことが明らかになりました。

 ただし、赤肉のほうはヘム鉄について調整した後も糖尿病リスクとの関連が残っていたことから、ヘム鉄以外の成分も糖尿病リスクに関連していることが示唆されました。

 一方、家禽肉については、調整後に関連がなくなったため、主としてヘム鉄が関連していることが示唆されるといいます。つまり、ヘム鉄の含有量が少ない部位であれば影響はありませんでした。

 デューク・シンガポール国立大学の別のチームが2013年に発表した論文でも、赤肉と2型糖尿病の発症リスクの関連が指摘されています。これは、肉の摂取量の「長期変化」と、糖尿病の発症の関連を調べた初めての大規模調査です。

 研究チームは190万人以上を対象に、4年ごとに摂取した食品の種類に関する詳細な調査を行ってデータを分析。赤肉の1日当たりの摂取量が、4年間で半サービング以上増えた集団と、摂取量が変わらなかった集団とで比較しました。

 その結果、赤肉の摂取量が変わらなかった集団に比べ、1日当たり2分の1皿以上増えた集団では、その後の4年間で2型糖尿病を発症するリスクが48%上昇していました。逆に、摂取量が1日当たり2分の1皿以上減った集団では、全追跡期間中の2型糖尿病の発症リスクが14%低下していたといいます。

 「食事から完全に肉を除去する必要はありません」と新しい研究を手がけたKoh教授はコメント。「毎日の食事では特に赤肉の摂取量を減らし、鶏であればヘム鉄が少ない胸肉やささみを選ぶこと。さらに魚介類や乳製品、豆類に置き換えることで、病気のリスクを下げることができる」と述べています。 


「赤肉」で糖尿病リスクは本当か?

 しかし「赤肉」の食べ過ぎで糖尿病リスクが上がるのは本当だでしょうか?肉中心の食事「MEC食(肉・卵・チーズ)」を指導している小倉台福田医院の福田世一院長は、「2つの論文は糖尿病に関する調査研究なのに、炭水化物の摂取量がまったく考慮されていない」として、次のように反論します。

 「この調査内容で<魚介類や家禽肉より赤肉が糖尿病になりやすい>という調査結果は、信憑性に疑問を感じる。<糖尿病の罹患率が赤肉の量に相関する>というのも同様です」

 「糖尿病は<耐糖能の異常>。つまり、食事で摂った炭水化物を血中で上手に処理できないため血糖値が上がる病気ですから、炭水化物の摂取量を明確にすることは重要なのです」

 そして、炭水化物の高摂取で知られるシンガポールなら、少なくとも炭水化物の比率は6割以上と考えるのが適当だといいます。

 「このような条件で、赤肉の摂取量が増えれば、赤肉の飽和脂肪酸が体内に蓄積します。この<飽和脂肪酸の蓄積=内臓脂肪の蓄積>であり、内臓脂肪の蓄積はインスリン感受性が低下し、インスリン抵抗性が増大して糖尿病の発症に寄与する」といいます。

 「ところが、赤肉を食べても炭水化物の摂取が少なければ、赤肉の飽和脂肪酸はエネルギー源として積極的に用いられ、内臓脂肪は蓄積しません。<赤肉のヘム鉄が酸化ストレスや炎症を引き起こして糖尿病リスクを上げる>とは言えないのです」


むしろ<赤肉を積極的に食べて炭水化物を控える>

 赤肉のヘム鉄は体内でタンパク質と結合した鉄として存在します。鉄が体内で悪さをするのは、タンパク質と結合していないフリーの<鉄イオン>の場合で、これが体内で酸化ストレスを引き起こします。

 「フリーの鉄イオンは、鉄剤の静脈内注射で体内で増えます。赤肉のヘム鉄や鉄剤の経口投与は、必要量だけ腸から吸収され、タンパク質と結合した鉄として体内に存在します。つまり、赤肉に含まれるヘム鉄を口から摂取したり、鉄剤の経口投与でフリーの鉄イオンが過剰に増えることはありません」

 「赤肉の飽和脂肪酸が体内に蓄積するのは、炭水化物と赤肉の両方を多く摂っている場合で、炭水化物の摂取が少ない場合は、飽和脂肪酸はエネルギー源として積極的に利用されるので、内臓脂肪として蓄積しません」

 さらに、気なる「糖化最終産物(AGE)」については、「AGEの多い焦げた赤肉を食べて、体内の AGEが増えるわけではありません。炭水化物の過剰摂取によって、体内でタンパク質と<糖化タンパク>をつくり、AGEとなるのです」そして、こう結論づています。

 「赤肉が糖尿病リスクを上げるのは<炭水化物と赤肉を両方とも多く摂った場合>。炭水化物を総エネルギー量の3割未満に控えた場合、赤肉の摂取は糖尿病のリスクになりません。糖尿病のリスクを抑えるには、赤肉を積極的に食べて炭水化物を控えることが重要です」

(Health Pressより)

サイバー犯罪の標的はPCからスマホへ

 コンピューターウイルスやランサムウェアなど、サイバー犯罪の主な標的はパソコンでした。パソコンを利用するときは、アンチウイルスソフトのインストールが求められるケースが多く、必然的に「セキュリティー面をしっかりしなくては」と意識するはずです。ではスマートフォンやタブレットはどうでしょうか?



 もちろん、スマホやタブレットなどのセキュリティー問題はよく取りざたされているし、「絶対に安全」と考えている人は多くはないでしょう。しかし、パソコンと比較すれば、セキュリティーを後回しにしている人もいるかもしれません。率直に言えば、それは危ういことです。

 一つの例を挙げるとマカフィーのモバイルリサーチチームは11月、新種のAndroidマルウェアについて調査結果を発表しています。Google Playから正規のアプリとして購入できる、韓国語で聖書を読むアプリをリパッケージしたものです。

 キャンペーン コード、インフラ、戦術や手順などを分析した結果、マカフィーはこのマルウェアの背景に「Lazarus」というサイバー犯罪集団の存在があるのではと予測しています。

 このケースで注目すべきは、発見された脅威が「Lazarusがモバイルを利用した最初のケース」と考えられること。韓国はモバイル人口が多く、効率よく攻撃するために、Lazarusがモバイル プラットフォームを狙ったと考えられるといいます。つまり、犯罪者が普及率に合わせて攻撃するプラットフォームをモバイルに移行させていることが伺えるわけです。

 世界のモバイル加入者数が世界の人口を上回っているというデータもあります。また、スマホは日本国内のみならず、とくに新興国を中心に普及率は高まっています。

 スマホを利用する人が増加すれば、サイバー犯罪者もそちらを狙った攻撃にシフトしていくことは想像に難くありません。パソコンと同じぐらい、もしくはそれ以上にしっかりとセキュリティー意識を持っておかないと、あっさりターゲットにされてしまうかもしれません。

 対策として、スマホやタブレットにもしっかりとモバイルセキュリティアプリケーションをインストールするのみならず、常に最新のバージョンに更新しておきたい。また、不審なサイトからダウンロードしたアプリケーションをインストールしないように気をつけるのも肝心といえます。



サイバー犯罪集団「Lazarus」の標的がモバイル プラットフォームへ移行

 サイバー攻撃に関して説明するとき、“sophisticated”(洗練された)という表現がよく使われています。攻撃集団による情報の窃盗やコンピューター システムの妨害を目的とした新手の「高度な」攻撃の場合でも、第一発見者はその攻撃を“sophisticated”と説明するようです。ただ、こうした攻撃の多くは、シンプルなeメール1本から始まっています。これが実は最も効果的なマルウェア拡散メカニズムの1つであるからです。

 マカフィーのモバイルリサーチチームが、従来の手口とは異なる新たな脅威を発見しました。Google Playから正規のアプリとして購入できるAndroidのマルウェアで、韓国人ユーザーが標的とされています。キャンペーン コード、インフラ、戦術や手順を分析した結果、このマルウェアの背景には、手口を進化させ、現在ではモバイル プラットフォームで活動しているLazarusというサイバー犯罪集団の存在が垣間見えます。攻撃の特徴に関する議論は絶えず盛んに繰り広げられていますが、進化し続ける攻撃者集団の手口を文書化することで、企業やユーザーはその攻撃から適切に防御できるようになります。

 これまでの調査から、このアプリは2017年3月に初めてリリースされたことがわかっています。配布されている数は少なく、韓国人ユーザーを対象に開発されています)。

 確証を得ることはできませんが、北朝鮮の宗教団体や元々のアプリケーションの開発者を支援していたGodPeopleというソウルの組織の関係者が狙われた可能性があります。GodPeopleは北朝鮮出身の人々に同情的で、北朝鮮の非合法教会団体に関する映画の制作を支援しています。過去に朝鮮半島で脅威を発見した際の韓国情報保護振興院とのやり取りから、こうした韓国国内の攻撃は、宗教団体を狙ったものが多いことが判明しています。


進化する攻撃の手口

 攻撃者は、eメールを侵入手段として使うことで、標的を非常に細かく絞り込むことができます。スピア フィッシングと呼ばれる攻撃法です。不正アプリケーションを開発しても、これほど細かく標的を絞り込むことはできません。今回発見されたマルウェアは、韓国語で聖書を読むための正規のAPKアプリとして開発されています。攻撃ベクトルとしてモバイル プラットフォームを利用する効果は大きいかもしれません。特に、Forbesの記事によると、韓国には「いち早く5Gを手に入れたい」モバイル人口が非常に多いからです。通常、モバイル プラットフォームといえば携帯電話を想定しますが、韓国では従来のノートPCに代わり、タブレットの利用率が増加しています。タブレットのセキュリティはどの程度確保され、どのようにモニタリングされているのでしょうか。

 今後もモバイル プラットフォームを狙う攻撃の進化は続くことが予想されます。今回発見された脅威は、Lazarus集団がモバイルを利用した最初のケースと思われます。そのため、このような変化の意味は大きく、犯罪者が普及率に合わせて攻撃するプラットフォームを変えていることが伺えます。実際、国際電気通信連合によると、現在、世界のモバイル加入者数は世界の人口を上回っています。このことから、モバイル プラットフォーム利用率の増加に伴い、今回のような手口は増加の一途をたどる可能性が高いでしょう。



安全を確保し続けるには

 進化する邪悪な犯罪者の手口を理解することが必要不可欠です。こうした新手の戦術に対抗するためには、シンプルでも効果的なセキュリティ対策を講じることが極めて重要になります。今回のマルウェアは、マカフィーのモバイル セキュリティ チームによって「Androidのバックドア型」であることが判明しました。モバイル機器のセキュリティ アプリケーションは、必ず最新の状態に保ち、ソースが不明なアプリケーションは絶対にインストールしないようにしましょう。

(ASCIIより)

食塩の摂取量を減らすと医療費を削減できる

 2型糖尿病のある人が食塩の摂取量を適度に減少すると、脳卒中、心疾患、腎臓病の危険性が低下することが、ロンドン大学クイーン メアリー(QMUL)とセントヘリア病院による調査研究で明らかになりました。



高血圧は脳卒中や心臓病、腎臓病などの危険因子

 研究では、2型糖尿病患者が、食塩の摂取量を減らすと、血圧が低下し、尿中アルブミン排泄量が減少することが示されました。この研究は米国糖尿病学会(AHA)が発行する医学誌「Hypertension」に発表されました。

 アルブミン尿検査は、糖尿病腎症の初期に尿中に出てくるアルブミンを高感度に検出する検査。アルブミンは生体内のタンパク質の成分で、体液の浸透圧を維持し、いろいろな物質の運搬を行う重要な物質です。糖尿病腎症になって腎臓のろ過機能が低下した状態になると、本来ならば尿中へ排泄されないはずのアルブミン質が排泄されてしまいます。

 糖尿病腎症は心血管病の危険因子でもあり、微量アルブミン尿がみられる患者では、心血管イベントの発症頻度が高いことが報告されています。尿中アルブミン尿検査は、心血管病を早期発見するためにも重要となります。

 また、食塩の過剰摂取は、心血管病を引き起こす高血圧の原因のひとつです。高血圧が増えると、それに伴う脳卒中や心臓病、腎臓病などが増加します。

 「高血圧は、2型糖尿病のある人にとって、心血管病などの合併症を引き起こす重要な危険因子です。2型糖尿病患者では、糖尿病のない人に比べ、心血管病が起こる危険性が2倍に上昇します」と、QMULのグラハム マクレガー教授はいいます。


食塩を減らすと血圧が低下し、尿中アルブミン量も減少

 研究には、収縮期血圧134mmHg/拡張期血圧82mmHgと、血圧が少し高くなっている2型糖尿病あるいは耐糖能異常のある46人の患者が参加し、ランダム化比較クロスオーバー試験として実施されました。

 参加者は、6週間にわたり5gの食塩が含まれる錠剤を服用し(介入群)、あるいは食塩0gのプラセボ錠剤のいずれかを服用し(対照群)、2週間の間をおいて、介入群と対照群を入れ替えて6週間にわたり錠剤の服用を続けました。

 その結果、食塩を過剰に摂取すると、血圧が135.5/81.3mmHgに上昇しました。一方で、食塩を減らすと血圧は131.2/79.7mmHgに低下しました。食塩を減らすと、尿中のアルブミンの量も減少しました。

 「研究では、2型糖尿病あるいは耐糖能異常のある患者が食塩の摂取量を減らすと、血圧を下げられ、アルブミン尿も減ることが示されました。2型糖尿病のある人や、糖尿病予備群と指摘された人は、食塩の摂取量を減らすための実際的なアドバイスを受けるべきです」と、マグレガー教授はいいます。


食塩の摂取量を減らすと医療費を削減できる

 英国食品安全局(FSA)は、食品業界と共同で、栄養改善と減塩についての先進的なプログラムを2000年に開始しました。その目標は、成人の1日当たりの食塩摂取量を6g以下に抑えることです。

 目標設定から5年後の2006年に、食品中の食塩含量は10~40%低下しました。英国人の1日の平均食塩摂取量は、2003年の9.5gから2011年には8.1gと15%低下し、脳卒中、虚血性心疾患の死亡率にも改善がみられました。

 減塩によって脳卒中と虚血性心疾患による死亡は約9,000人減少し、医療費も約2,200億(15億ポンド)低下したと推定されています。

 一方、日本は世界的に見て摂取量が多い「減塩後進国」です。日本人の1日の食品摂取量の平均は男性 10.8g、女性 9.2gです。その原因は、調味料をはじめとする加工食品などから多くの塩分を摂取していることです。


日本の減塩対策はまだ不十分

 日本高血圧学会は、高血圧の予防のために、血圧が正常な人には「1日6g未満」の食塩制限を勧めています。特に糖尿病や慢性腎臓病の人には、循環器病や腎不全の予防のためにも、「1日6g未満」の減塩を推奨しています。

 最高血圧が130mmHg以上、最低血圧が85mmHg以上であると、より低い血圧値の人に比べ、脳卒中などの循環器疾患や腎臓病が引き起こされる危険性が高い。特に糖尿病や腎臓病などを併発している人は、血圧を下げる治療が必要となります。

 日本高血圧学会は、毎月17日を「減塩の日」と定め、幅広い分野で減塩の啓発を広げる活動をしています。


減塩食品のリストを作成

 日本高血圧学会が食品の栄養成分表示の「ナトリウム量」の表示を「食塩相当量」の表示とするよう働きかけてきたのが功を奏し、食品表示基準が制定され、食品の栄養成分表示は2020年までには、原則として「食塩相当量」で表示されることになりました。

 また、同学会は減塩をしようとしている人が役立てられるよう、減塩食品のリストを作成しています。日本高血圧学会減塩委員会が主催し、高血圧の患者や減塩に取り組む消費者の参考になる市販食品を認定する「JSH減塩食品アワード」も実施しています。

 「日本の減塩対策はまだ不十分。減塩の意識のある人を増やし、国民全体の塩分摂取量を減らす戦略が必要です。そのために医療従事者だけでなく、さまざまな立場の人々が協力・連携して活動することが重要です」と強調しています。

(保健指導リソースガイドより)

国連も危惧するAI失業、一方で「新たに生まれる」職業は?

 高度に発達した人工知能(AI)やロボットの登場・普及は、人間から多くの仕事を奪っていく——ディープラーニングの発明などにより第3次人工知能ブームが始まって以降、こののテーゼは、多くのメディアや研究機関から、根拠となる統計データとともに途絶えることなく語られ続けてきました。消えてなくなる職種を予想し、ひとつひとつ具体的に列挙したデータも多くあります。



 雇用に懸念を表明するデータや報道を挙げていけば枚挙に暇がないが、なかでも国連の動きは象徴的だ。海外メディアによって、国連がAIおよびロボットの導入による大量失業や自律兵器の拡散を監視する常設組織「人工知能・ロボットセンター」を設立すると明らかにされたのは今年9月のこと。国連は2017年初めにオランダ政府と協定を締結。今後、同国ハーグにその常設組織を設置する計画だといいます。

 国連の関連組織はこれまでも、人工知能に関するプロジェクトをいくつか推進してきましたが、どれも一時的な取り組みに過ぎなかったといいます。一方、今回の常設組織は、それら活動とは一線を画す本格的な取り組みを目指すために設立されると説明されています。

 国連などが懸念するように、AIおよびロボットの普及による大量失業は本当に起こるのでしょうか。その結末は「神のみぞ知るところ」ですが、現在の議論を見るに不安を煽る方向に偏りがあることも否定できません。なくなる仕事に議論が集中するあまり、テクノロジーの発展によって増えたり、もしくは新しく生まれる仕事については、ほとんどフォーカスされていません。

 そこでここでは、AI・ロボット時代に増加、もしくは新たに生まれると予想される仕事を検証してみることにします。


エンジニアやデザイナーの需要が増える

 まず、AIやロボット、IoT端末(ドローンや自動走行車なども含む)が活躍する未来においては「イメージ感知」の精度を上げるためのセンシング技術を開発・活用する仕事の需要が増えるでしょう。AIを搭載したハードウェアが正しく動作するためには、周辺の人々、障害物、状況などさまざまなデータを正確に把握・検出・収集する必要があります。

 そうなると、悪天候や深夜などの条件に捉われない高感度センサーを開発する「スマートセンサー開発者」や、各種映像データを認識・解釈するためのアルゴリズムを開発する「コンピューターによる認識技術のスペシャリスト」が必要になってきます。同じくイメージ感知の分野で言えば、3DプリンタやVR技術に長けた「モノ・空間スキャンの専門家」が登場するかもしれません。彼らは、現実をデジタルに、またデジタル情報を現実に変換する役割を担うことになるでしょう。

 第二に、機械が人間の介入なしに自律的にものごとを判断できるようにすること、つまり「機械の知能化」に関連した仕事が増えるとも予想できます。未来においては、これまでとは比較にならない膨大な量のビックデータが生まれると言われています。それらを人間がひとつひとつ収集し、細かく分析していくことは事実上不可能です。それよりも、機械を知能化させて効果的かつ効率的に使いこなす方法を生み出す仕事が必要になります。

 例えば、「生成的AIデザイナー」といったような職業が生まれるかもしれません。彼らが開発するのは、ビックデータを基に最適化された製品の強度、柔軟性、サイズなどを自律的にデザインしてくれるソフトウェアです。生成的AIデザイナーは、それら知能化されたツールを駆使して、ユーザーの好みや使用環境に合わせた電子製品、自動車、スポーツ用品などデザインしていきます。

 金融分野では、「P2Pローンの専門家」も登場するかもしれません。彼らは借り入れ希望者の所得、不動産、金融取引実績のほか、SNS、ローン申込書の文章特性などを人工知能に分析させ、その信用力を評価することで、融資審査や金利を決定する役割を担うことになるでしょう。

 一方、製造業などの現場では、AIに設備の異常予兆を検知させる「予測修理エンジニア」の登場も現実的に想定できます。彼の仕事は、故障前にメンテナンスを行い企業の設備稼働率を向上させることです。

 AI・ロボット時代にはまた、正確かつ直感的に機械を制御するための「ユーザーインターフェイス(UI)」分野でも、新たな仕事が生まれるでしょう。スマートフォンが普及し、音声や画面タッチを通じて機械を操作することが普通になったように、あらゆるモノが知能化される未来においては、同分野の技術革新が再び活発になると予想されます。


職人の技術をどうロボットに教えるか

 そのような文脈で見たときには、「五感制御の専門家」が登場するのはまず間違いありません。その仕事の中身は、五感で仮想現実を体験する技術、もしくは仮想空間内のものを違和感なく操作するための技術を開発していくというものになるでしょう。

 産業用ロボット分野では、「ロボットトレーナー」も必要になってくるかもしれません。ロボットがこなすべきタスクを教育・訓練して、現場で運用していく職業です。日本のある大手自動車企業の幹部は次のように話しています。

 「日本の自動車製造の現場では、職人不足が問題となっています。言いかえれば、技術をどう伝承していくかという課題が浮上してきているわけですが、将来的には、数少ない職人の技術を複数のロボットに教え込んでいくという方向性が重要になってくると思います」

 ここで挙げた例以外にも、新たに生まれる仕事はきっと多いはず。視点を変えれば、新たな仕事が生まれなければ、真のAI・ロボット時代は拓かれないともいえます。当然のことかもしれませんが、いかに機械が知能化すると言えども、それを生み出したり、利用するのはあくまで人間だからです。

 仮に新しい職業が生まれるとして、課題として浮上しそうなのは教育問題ではないでしょうか。AI・ロボット時代に即した人材像をきちんと想定し、そこに向かって国や企業、そして個人が時間や予算を投じてこそ、新しい職業は現実的なものになってきます。

 つまり「仕事が生まれる」のではなく、「仕事を生み出す」ためのグランドデザインが必要不可欠です。世界中で語られる大量失業というバットエンディングを回避するためにも、人間の仕事の具体的な未来像を見据える努力が問われています。

(Forbesより)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。