神のみわざはすべて善し(BWV99)

 今日の日曜カンタータは三位一体主日後第15主日、1724.9.17、ライプツィヒで初演された、ザムエル・ローディガストの同名のコラールに基づくコラール・カンタータです。BACHは同名のコラールにも基づくカンタータを3曲(BWV98、99、100)書いていますが、これはその最初の作品です。


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 福音書章句との連携を一部に盛り込みながら、神に信頼すべきことを勧めます。

当日の福音書の章句は、マタイ第6章の有名な一節で、衣食をめぐる日常の思い煩いが人間にとって無益であること、人はまず神の国と神の義を求めるべきことを述べたものです。


 ピーテル・ヤン・ルーシンク指揮、ネーデルランド・バッハ・コレギウム、オランダ少年合唱団、ルース・ホルトン(S)、シトセ・ブヴァルダ(CT)、クヌート・ショッホ(T)、バス・ラムセラール(B)の演奏でお聴きください。




神のみわざはすべて善し(BWV99)

1.コラール合唱

Was Gott tut, das ist wohlgetan,

神の行なわれる御業はすべてよきもの

Es bleibt gerecht sein Wille;

その御心はいつも義に満ちています

Wie er fangt meine Sachen an,

神が私をどのように導こうとも

Will ich ihm halten stille.

わたしはただあなたに従います

Er ist mein Gott,

我が神なるお方

Der in der Not

困難のなかにあっても

Mich wohl weis zu erhalten;

私を養ってくださる術をご存知です

Drum las ich ihn nur walten.

故に私は一切をあなたにゆだねます

2.レチタティーヴォ(バス)

Sein Wort der Wahrheit stehet fest

まこと神の言葉は真実であり

Und wird mich nicht betrugen,

決して私を欺かない

Weil es die Glaubigen nicht fallen noch verderben last..

この言葉ゆえに、神を信じる者は倒れることも堕落することもない

Ja, weil es mich den Weg zum Leben fuhret,

その言葉はわたしを生命の道に導き入れ、

So fast mein Herze sich und lasset sich begnugen

わたしの心を捉え、満たします

An Gottes Vatertreu und Huld

父なる神の真実、慈しみ、

Und hat Geduld,

そして寛容ゆえに

Wenn mich ein Unfall ruhret.

思いもよらぬ災難が襲うときも

Gott kann mit seinen Allmachtshanden

神はその全能の御手をもって

Mein Ungluck wenden.

災厄を遠ざけてくださいます

3.アリア(テノール)

Erschuttre dich nur nicht, verzagte Seele,

弱きわが魂よ、恐れおののくな

Wenn dir der Kreuzeskelch so bitter schmeckt!

たとえ(主が与えて下さる)十字架の杯が苦くとも

Gott ist dein weiser Arzt und Wundermann,

神こそが知恵ある医者にして奇跡なる方

So dir kein todlich Gift einschenken kann,

毒をもってあなたを死にいたらしめることはない

Obgleich die Susigkeit verborgen steckt..

ひそかに甘みを加えられることはあっても

4.レチタティーヴォ(アルト)

Nun, der von Ewigkeit geschlos'ne Bund

(聖書にある)あなたとの永遠の契約が

Bleibt meines Glaubens Grund.

わたしの変わることなき信仰の礎です

Er spricht mit Zuversicht

確信をもって語ります

Im Tod und Leben:

死の時も生けるときも

Gott ist mein Licht,

神こそわが光、

Ihm will ich mich ergeben.

私はあなた(の御旨)に従います

Und haben alle Tage

そして日々もたらされる

Gleich ihre eigne Plage,

多くの苦しみや

Doch auf das uberstandne Leid,

苦難に耐え続け

Wenn man genug geweinet,

充分に涙を流しきった時

Kommt endlich die Errettungszeit,

やがて救いの日が訪れ

Da Gottes treuer Sinn erscheinet.

神のまことの思いが現れるのです

5.アリア(二重唱 ソプラノとアルト)

Wenn des Kreuzes Bitterkeiten

十字架の苦しみと

Mit des Fleisches Schwachheit streiten,

肉なる人の弱さが相見えるならば

Ist es dennoch wohlgetan.

それも御旨にかなうことなのです

Wer das Kreuz durch falschen Wahn

苦しみの十字架を

Sich vor unertraglich schatzet,

耐えがたいと思う者は

Wird auch kunftig nicht ergotzet.

そののち、喜びにあずかることはないでしょう

6.コラール

Was Gott tut, das ist wohlgetan,

神の行なうことはすべて善きこと

Dabei will ich verbleiben.

わたしはいつもそこに身を置きます

Es mag mich auf die rauhe Bahn

たとえ険しい道を歩むとき

Not, Tod und Elend treiben,

嘆きや死、惨めなことに翻弄されようとも

So wird Gott mich

神はわたしを

Ganz vaterlich

父なる愛をもって

In seinen Armen halten;

御腕の中に守ってくださいます

Drum las ich ihn nur walten.

故に私は一切をあなたにゆだねます

                対訳:バッハクライス神戸


マタイによる福音書 6章 24-34

 「だれも、二人の主人に仕えることはできない。一方を憎んで他方を愛するか、一方に親しんで他方を軽んじるか、どちらかである。あなたがたは、神と富とに仕えることはできない。」「だから、言っておく。自分の命のことで何を食べようか何を飲もうかと、また自分の体のことで何を着ようかと思い悩むな。命は食べ物よりも大切であり、体は衣服よりも大切ではないか。空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に収めもしない。だが、あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。あなたがたは、鳥よりも価値あるものではないか。あなたがたのうちだれが、思い悩んだからといって、寿命をわずかでも延ばすことができようか。なぜ、衣服のことで思い悩むのか。野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。今日は生えていて、明日は炉に投げ込まれる野の草にさえ、神はこのように装ってくださる。まして、あなたがたにはなおさらのことではないか、信仰の薄い者たちよ。

 だから、『何を食べようか』『何を飲もうか』『何を着ようか』と言って、思い悩むな。それはみな、異邦人が切に求めているものだ。あなたがたの天の父は、これらのものがみなあなたがたに必要なことをご存じである。何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる。だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。」

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