あらゆるものがネットにつながる「IoT」に潜むワナ

 「IoT」とは「Internet of Things」の略で、パソコンやスマホなどの通信機器だけでなく、あらゆるものがネットなどにつながることで、さまざまな機能を実現することを指します。

 スマホで施錠が可能なドアや、賞味期限を教えてくれる冷蔵庫など、最近では多彩な製品に「IoT」が取り入れられています。しかし一方で懸念されるのが、IoTならではのリスクです。



 IoTのリスクのひとつが、製品が直接的に攻撃される可能性です。例えば、近年増えているコンピューターによって制御されている自動車は、米国で「乗っ取り」のデモが行われ、自動車がハッキングされると、遠隔操作で急ブレーキをかけられたり、ハンドル操作がされたりすることが実証されました。

 身近な例では、ネットにつながったテレビがウイルスの攻撃にあったという報告もあったといいます。ウイルスによりテレビ画面がロックされ、「使用するためには○○円を支払え」といった表示がされるというものです。これは近年、パソコンやスマホにも多い「ランサムウェア」というウイルスで、ネットにつながるということは、こうしたパソコンと同様のリスクを負うことにもなります。近年はテレビをネットにつなぐことで、テレビを介して映画のレンタルができたり、ネット動画が見られたりと便利なサービスが登場していますが、そのリスクも十分に理解しておく必要があります。

 また、今後は医療分野でのIoT化も進む可能性があり、医療でのIoT化が進んで、例えば自動で投薬する機器などが普及した場合、それがハッキングされると命にかかわる事態に発展する可能性もあります。

 また、こうした直接的なリスクに加えて、IoTには「情報」に関するリスクもあるといいます。IoTの機器の中には、端末で情報を収集し、ネットを通じてサーバーに集積しておくタイプのものもあり、例えば、身につけることで心肺機能や活動量などを計測し、データとして蓄積しておくウェアラブル端末などがこれにあたります。これらの情報が集積されているサーバーが攻撃されてしまうと、大量の機微な情報や個人情報が流出することになります。

 最近登場している「見守り」アイテムにも、情報に関するリスクがあります。これは室内に置いたカメラとスマホなどを連携させることで、外出先でもペットや子ども、高齢者の様子を確認できるという製品です。例えばこれが攻撃されると、家主がいつ外出しているかという「情報」が攻撃者に把握されてしまい、空き巣被害にもつながりかねないといいます。

 家庭内でIoT機器を利用する際は、家庭内のネットの出入り口となり、多くのIoT機器がつながることになるルータでのセキュリティーを強化することが重要だといいます。

 今後急激に発展していくことが考えられるIoTの分野ですが、生活に取り入れる際には、使う側もそのリスクをしっかり認識しておきましょう。

(dot.より要約)
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