わが心よ、準備せよ(BWV115)

 今日の日曜カンタータは三位一体主日後第22主日、1724.11.5に初演されたコラールカンタータです。1967年に作られたJ.B.フライシュタインのコラールを基礎として使っています。

 当日の福音書章句「仲間を許さない人は、神もこれを赦さない」という処罰のイメージは最後の審判の情景へと広げられ、サタンは偽キリストとして立ち、世を滅びへと誘う。安穏のうちにそれに引き込まれぬよう、霊の眼を開いて切に祈れと強調します。


無題.png


 クリストフ・コワン指揮、コレギウム・ヴォカーレ・ライプツィヒ、アンサンブル・バロック・ド・リモージュの演奏でお聴きください。歌手はバルバラ・シュリック (S)、アンドレアス・ショル(A)、クリストフ・プレガルディエン(T)、ゴットホルト・シュワルツ(B)です。


わが心よ、準備せよ(BWV115)

1. コラール合唱

Mache dich, mein Geist, bereit,

私の霊よ、備えなさい

wache, fleh und bete,

目覚め、願いそして祈りなさい、

daß dich nicht die böse Zeit

苦しみの時に

unverhofft betrete;

望みもしない、罠にはまらないように。

 denn es ist

なぜならば、

Satans List

サタンの計略が

über viele Frommen

多くの敬虔な者たちに

zur Versuchung kommen.

試練をもたらそうとしているのだから。

2. アリア (アルト)

Ach schläfrige Seele, wie? ruhest du noch?

ああ、眠れる魂よ、どうしたのだ?まだまどろんでいるのか?

Ermuntre dich doch!

さあ、起きろ、元気を出せ!

Es möchte die Strafe dich plötzlich erwecken

罰はお前を、突然目覚ませたがるもの

und, wo du nicht wachest,

そして、もしお前が目覚めなければ、

m Schlafe des ewigen Todes bedecken.

お前は永遠の死の眠りに覆われてしまうのだ。

3.レチタティーヴォ(バス)

Gott, so vor deine Seele wacht,

お前の魂のために目覚めている神は、

hat Abscheu an der Sünden Nacht;

罪の夜を嫌っておられる。

Er sendet dir sein Gnadenlicht

神はお前に恵みの光を送られ、

und will vor diese Gaben,

そして、この確かに約束された

die er so reichlich dir verspricht,

贈物の前では、

nur offne Geistesaugen haben.

心の眼を開いていることだけを希望しておられるのだ。

Des Satans List ist ohne Grund,

サタンの計略は、理由もなしに、

die Sünder zu bestricken;

罪人たちを迷わしてしまう。

brichst du nun selbst den Gnadenbund,

その時、お前が自分の恵みの絆を破るならば、

wirst du die Hilfe nie erblicken.

お前は決して助けを見つけることは出来なくなるだろう。

Die ganze Welt und ihre Glieder

そうなれば、全世界とそこに住む人々は

sind nichts als falsche Brüder;

偽りの兄弟にほかならない。

doch macht dein Fleisch und Blut hiebei

お前の肉と血はこの世で

sich lauter Schmeichelei.

おべっかばかりを使うこととなる。

4. アリア (ソプラノ)

Bete aber auch dabei

とにかく祈るのだ、

mitten in dem Wachen!

しっかり目を覚まして!

Bitte bei der großen Schuld

大きな罪を犯しても、

deinen Richter um Geduld,

お前の裁き手に、ご加護を願いなさい、

soll er dich von Sünden frei

その方がお前を罪から解き放ち、

und gereinigt machen!

清めてくださるようにと!

5.レチタティーヴォ(テノール)

Er sehnet sich nach unserm Schreien,

あの方は私たちの叫びを切望し、

er neigt sein gnädig Ohr hierauf;

その叫びに、恵みの耳を傾けてくださる。

wenn Feinde sich auf unsern Schaden freuen,

敵が私たちを傷つけることを楽しんでいるときでも、

so siegen wir in seiner Kraft:

私たちはそのお力によって勝つことができる。

indem sein Sohn, in dem wir beten,

御子は、私たちが祈ることによって、

uns Mut und Kräfte schafft

私たちに勇気と力を与え、

und will als Helfer zu uns treten.

助け手として私たちのところへ来て下さるのだ。

6.コラール

Drum so laßt uns immerdar

だからこそいつも

Wachen, flehen, beten,

目覚め、願い、祈ろうではないか、

Weil die Angst, Not und Gefahr

不安、困苦と危険が

Immer näher treten;

ますます近くに迫ってくるのだから。

Denn die Zeit

なぜならその時は

Ist nicht weit,

もう遠くはない、

Da uns Gott wird richten

神が私たちを裁き

Und die Welt vernichten.

そしてこの世を滅ぼされるその時は。

                 対訳:ターフェルムジーク鎌倉

マタイによる福音書 18章 23-35
 そこで、天の国は次のようにたとえられる。ある王が、家来たちに貸した金の決済をしようとした。決済し始めたところ、一万タラントン借金している家来が、王の前に連れてこられた。しかし、返済できなかったので、主君はこの家来に、自分も妻も子も、また持ち物も全部売って返済するように命じた。家来はひれ伏し、どうか待ってください。きっと全部お返しします』としきりに願った。その家来の主君は憐れに思って、彼を赦し、その借金を帳消しにしてやった。ところが、この家来は外に出て、自分に百デナリオンの借金をしている仲間に出会うと、捕まえて首を絞め、『借金を返せ』と言った。仲間はひれ伏して、『どうか待ってくれ。返すから』としきりに頼んだ。しかし、承知せず、その中間を引っぱって行き、借金を返すまでと牢に入れた。仲間たちは、事の次第を見て非常に心を痛め、主君の前に出て事件を残らず告げた。そこで、主君はその家来を呼びつけて言った。『不届きな家来だ。お前が頼んだから、借金を全部帳消しにしてやったのだ。私がお前を憐れんでやったように、お前も自分の仲間を憐れんでやるべきではなかったか。』そして、主君は怒って、借金をすっかり返済するまでと、家来を牢役人に引き渡した。あなたがたの一人一人が、心から兄弟を赦さないなら、わたしの天の父もあなたがたに同じようになさるであろう。

スポンサーサイト
コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する