血清アルブミンが少ないと短命?

 アルブミンとは、血清に含まれているタンパクの主成分の一つで、体を動かす重要な物質です。総タンパクの約67%を占めるといわれています。血液中に存在するアミノ酸からできた小さなタンパク質で、肝細胞でのみつくられます。



アルブミンの働き

 血清中のアルブミンは100種類以上あるといわれる血清たんぱくの中で最も量が多く、様々な健康効果がありますが、その働きは水分を保持し、血液を正常に循環させるための「浸透圧の維持」、体内のいろいろな物と結合してそれらを適したところへ運ぶ「運搬作用」です。

 体液の濃度を調整し、血管の内側と外側の水分のバランスを保つ働きがあります。抗酸化作用によって老化や肌荒れを予防するほか、でんぷんの消化吸収をおだやかにしてくれるともいわれています。

 また、血液の中に入ってホルモンや栄養素を全身の細胞に運搬するため身体の内部から細胞を活性化し、免疫力を向上させます。

 通常、老化と共にアルブミンは減りますが、近年は偏食やダイエットが原因で、年齢とは関係なくアルブミン不足の人が増えているそうです。アルブミンは、低栄養で値が低くなります。アルブミンが血液1dL中3.8g以下になると栄養状態の低下を意味します。

 アルブミンの値が低いと免疫力や筋力低下が起こったり、抗生剤などの薬が効きにくくなったり様々な症状が現れます。

 ある研究では、アルブミンの値が高い人ほど長生きしているという結果が出ています。また免疫力に影響するので、アルブミンの量が多いほど健康長寿である場合が多く、少ない人は短命であるという研究結果が出ています。

浸透圧の維持

 アルブミンは「浸透圧」により血液の水分量を調整する役割があります。アルブミンは1gで20mlの水を保つことができ、血液の浸透圧の維持に中心的な役割を担います。

 「浸透圧」とは高濃度の液体と低濃度の液体が接触すると混ざり合って同じ濃度の液体になるという現象と似ています。血管の内側はアルブミンが混ざることで、濃い液体となります。血管の外側はアルブミンが混ざらないために、水分量の多い薄い液体となり、その結果、血管外から血管内に水分が流入します。

 アルブミンが増えると浸透圧で血管内の水分量を保持できます。逆にアルブミンが減ると浸透圧で血管内の水分が外へ出ていきます。肝臓がアルブミンの排出量を調整することで、血管内の水分量を調整することができるわけです。

 肝臓疾患でアルブミンが作られなくなると、バランスを保っていた血管内の水分が血管外に漏れて身体の細胞組織に溜まり、肝臓疾患の症状のひとつとして「足がむくむ」という症状が現れます。

微量元素や薬など物質を運搬

 アルブミンは血液中の様々な物質を運搬する働きもあります。アルブミンは、いろいろな物質と結合する力が強いタンパク質です。この結合力はアルブミンが分子内の多くの場所でプラス、マイナスに帯電しているために生じるそうです。またアルブミンは周囲の変化に対応して柔軟に分子の構造を変える「構造適応性」があることなどが、結合力の原因と考えられています。

 アルブミンは、カルシウムや亜鉛などの微量元素や、脂肪酸、酵素、ホルモンなどと結合します。物質を結合することでアルブミンは安定度が高まるそうです。そして、これらを体の各目的地へ運搬してくれる働きを担います。

 アルブミンが少ないとエネルギーが運搬されなくなるため、血圧低下や栄養失調などの症状を引き起こします。とくに抵抗力が弱くなるため、高齢者の健康維持にはアルブミンの指標は必須だといわれています。

毒素などと結合・中和

 アルブミンには毒素などと結合して中和する効果もあります。アルブミンは、物質の保管庫の働きがあり、物質がアルブミンと結合することで、その物質の血中濃度が低下します。このため毒物への緩和(中和)作用が働きます。


無題.jpg


アルブミンの基準値

 血清アルブミン血液検査の一般的なアルブミン(ALB)の基準値の範囲は4.10~5.10g/ml(血清アルブミン基準値3.8~5.3 g/dl)です。アルブミンは、基準値以上に高くなることはほとんどなく、肝臓や腎臓の障害があると低下するといわれています。アルブミンの濃度は病気にかかると常に低下し、3.6~3.9g/dlでは経過観察、3.5g/dl以下では治療や精密検査が必要とされています。

アルブミンを増やすには

 アルブミンを増やす方法としてまず挙げられるのは、質の良いタンパク質を摂るということです。とくに「肉」を食べるのが良いといわれています。肝臓はタンパク質でできているので、健康な肝臓を作るには、良質の肉でタンパク質を十分に摂ることが必要です。

 では、なぜ魚より肉が良いかというと、肉には良質のタンパク質が多く含まれるということ、また魚よりも肉の脂の方がエネルギーに変わるのが早くタンパク質を骨と筋肉に変えるのに効率が良いという理由があります。

 豚肉でも牛肉でも良いですが、脂肪がない赤身の多い肉は、タンパク質と脂肪のバランスが良いといわれています。また、レバーに含まれるビタミンB群は肝臓の代謝作用を助け、脂肪肝を改善させるので良いそうです。

 しかし肉ぱかりに偏るのは良くないので、肉を中心に、豆腐や納豆といった大豆製品や油脂類も合わせて、バランスの良い食事を心がけましょう。
 また乳製品に含まれるタンパク質は血液中のアルブミンの合成を促進するそうです。アルブミンには浸透圧を調整する働きがあるためアルブミンが増加すると血液に水分が引き込まれ、血液の総量が増えて血流もよくなります。その結果として、血流改善や疲労回復に効果的といわれています。

スポンサーサイト
コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する