汝、平和の王、主イエス・キリスト(BWV116)

 今日聴く日曜カンタータは、三位一体主日後第25主日、1724.11.26にライプツィヒで初演されたコラール・カンタータです。ヤーコプ・エーベルトの同名コラールに基づくコラール・カンタータで、1723~4年の教会暦最後を飾る作品です。


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 当日の福音書聖句は、世界の終末に起こる「大きな苦難」の予告です。戦いと混乱の中で偽預言者が立ち、大きなしるしと奇跡を行って誘惑する。救われるのはこれを退け、最後まで耐え忍ぶものだけであると。「平和の君」としてのイエスへの呼びかけは襲い来る苦難の中でこそ行きた意味を持つものでした。


 ピーテル・ヤン・ルーシンク指揮、ネーデルランド・バッハ・コレギウム、オランダ少年合唱団、ルース・ホルトン(S)、シトセ・ブヴァルダ(CT)、ニコ・ファン・デア・メール (T)、バス・ラムセラール(B)の演奏でお聴きください。





汝、平和の王、主イエス・キリスト(BWV116)

1.合唱

Du Friedefürst, Herr Jesu Christ,

平和の 君 イェス

Wahr' Mensch und wahrer Gott,

まことの 人

Ein starker Nothelfer du bist

強き 助け主

Im Leben und im Tod.

生にも 死にも

Drum wir allein

ただ イェスの

Im Namen dein

名もて

Zu deinem Vater schreien.

われら み父を 呼ぶ

2.アリア (アルト)

Ach, unaussprechlich ist die Not

ああ 激しき 苦しみ

Und des erzürnten Richters Dräuen!

審きの 主の 怒り

Kaum, daß wir noch in dieser Angst,

この 恐れに ありて

Wie du, o Jesu, selbst verlangst,

イェスの み名に より

Zu Gott in deinem Namen schreien.

ひたすら み神を 呼ぶ   

3.レチタティーヴォ (テノール)

Gedenke doch,

われが 主 イェス

O Jesu, daß du noch

平和の 君 ならずや

Ein Fürst des Friedens heißest!

今も なお 愛もて 主は

Aus Liebe wolltest du dein Wort uns senden.

われらに み言葉 おくり

Will sich dein Herz auf einmal von uns wenden,

大いなる 救い

Der du so große Hülfe sonst beweisest?

証したまわん

4.三重唱 (ソプラノ・テノール・バス)

Ach, wir bekennen unsre Schuld

ああ われら 罪人

Und bitten nichts als um Geduld

ひたすら 願(ねご)うは 赦し

Und um dein unermeßlich Lieben.

測りえぬ 主の 愛

Es brach ja dein erbarmend Herz,

憐れみに 満てる み心は

Als der Gefallnen Schmerz

死の 痛みもて

Dich zu uns in die Welt getrieben.

われらに 注がれぬ

5.レチタティーヴォ (アルト)

Ach, laß uns durch die scharfen Ruten

われらに 襲い来る

Nicht allzu heftig bluten!

責め苦 鎮(しず)めよ

O Gott, der du ein Gott der Ordnung bist,

主は 正義の 神 なれば

Du weißt, was bei der Feinde Grimm

わが 敵(あだ)の 刃(やいば)

Vor Grausamkeit und Unrecht ist.

酷(むご)きを 知りたもう

Wohlan, so strecke deine Hand

いま 主は 手を 伸べ

Auf ein erschreckt geplagtes Land,

おののく み民を

Die kann der Feinde Macht bezwingen

敵(あだ)より 救い出だし

Und uns bcständig Friede bringen!

かたき 平和を 賜わん

6.コラール

Erleucht auch unser Sinn und Herz

み恵みに よりて

Durch den Geist deiner Gnad,

照らしたまえ

Daß wir nicht treiben draus ein Scherz,

われらを 悪しきに

Der unsrer Seelen schad.

落としめざれ

O Jesu Christ,

おお イェスよ

Allein du bist,

なれのみ

Der solchs wohl kann ausrichten.

そを よく 為したまわん

   訳詞:大村恵美子


マタイによる福音書 24章 15-28

 「預言者ダニエルの言った憎むべき破壊者が、聖なる場所に立つのを見たら、-読者は悟れ-、そのとき、ユダヤにいる人々は山に逃げなさい。屋上にいる者は、家にある物を取り出そうとして下に降りてはならない。畑にいる者は、上着を取りに帰ってはならない。それらの日には、身重の女と乳飲み子を持つ女は不幸だ。

逃げるのが冬や安息日にならないように、祈りなさい。そのときには、世界の初めから今までなく、今後も決してないほどの大きな苦難が来るからである。神がその期間を縮めてくださらなければ、だれ一人救われない。しかし、神は選ばれた人たちのために、その期間を縮めてくださるであろう。そのとき、『見よ、ここにメシアがいる』『いや、ここだ』と言う者がいても、信じてはならない。偽メシアや偽預言者が現れて、大きなしるしや不思議な業を行い、できれば、選ばれた人たちをも惑わそうとするからである。あなたがたには前もって言っておく。だから、人が『見よ、メシアは荒れ野にいる』と言っても、行ってはならない。また、『見よ、奥の部屋にいる』と言っても、信じてはならない。稲妻が東から西へひらめき渡るように、人の子も来るからである。死体のあるところには、はげ鷹が集まるものだ。」


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