将来食べられなくなるかもしれない10の飲食品

 2014年から絶滅危惧種指定を受けているニホンウナギ。「土用の丑の日に蒲焼が食べられなくなる?」と話題を呼びましたが、世界を見渡してみると「将来食べられなくなるかもしれない」食品は他にもたくさんあります。しかも私たちの食生活でお馴染みのものも。 以下、気候変動で食べられなくなる恐れのある10の飲食品です。


ムール貝



 パエリアやブイヤベースでお馴染みのムール貝。そんな海鮮の人気食材に「食べられなくなる危険」が迫っているそうです。スウェーデンのヨーテボリ大学の研究によると、気候変動で海水の温度が2度上昇すると麻痺性貝毒という毒素を算出する原因になる細菌やプランクトンが貝類に蓄積する恐れがあり、この毒素は調理の過熱では取り除くことができず、もし麻痺性貝毒を含む貝を食べたら最悪の場合は死に至ることもあるそうです。そのため、今後100年以内にムール貝は食べられなくなるのではないかと科学者たちは見解を示しています。


チョコレート



 世界中で愛されているチョコレート。そんなチョコレートが食べられなくなるとはどういうことでしょうか?実はチョコレートの原料であるカカオは、総生産量の半分がコートジボワール産とガーナ産です。2か国とも西アフリカに位置していますが、2050年までに予測されている2.3度の気温上昇が起こると、カカオの生産が現状通りにいかなくなると言われています。国際熱帯農業センターは、「生産量は半減し、チョコレートの価格は急激に上昇するはず」だと予測しています。今まで気軽に食べられたチョコレートも、今後は高級なぜいたく品になってしまうかもしれなません。


ボルドー産ワイン



 今や日本の食卓でもすっかり欠かせない存在のワインも、危機にさらされています。チョコレート同様、2050年までに予測されている気温上昇が起こると、世界的にワインの産地として有名なボルドーに影響が及ぶといいます。ワインの原料のぶどうは、夏の高温や干ばつが極端になると、実やつるの健全な成長を妨げられるので、ワイン生産者は耐熱性ブドウ品種への切り替えを順次しているそうですが、切り替えには時間もかかるので、温暖化との時間競争の様な状態になっています。ワイン生産者たちが対策をじっくり練られるよう、少しでも気候変動が後ろ倒しになってほしいです。


パスタ



 パスタが食べられなくなった世界なぞ想像したくないですが、その危機はもうすぐそこまで迫っているそうです。パスタの原料である小麦(特にデュラム小麦)は乾燥した涼しい季節を好む作物ですが、気候温暖化はその成長と品質に悪影響を及ぼすと言われています。更に季節外れの大雨などでも壊滅的な害を被る繊細な作物です。アメリカのデュラム小麦農家の中には「翌年も作るべきかどうか」と迷っている人も出てきています。ランチにパスタが食べられない未来、なんとしてでも避けたいものです。


天然サーモン



 サーモンの危機を指摘しているのは、イギリスにあるプリマス大学による研究で、産業革命が起こった1840年代と比較すると、現代の海水は二酸化炭素(CO2)を吸収し、30%も酸化しているといいます。この「海洋酸性化」は貝類が殻を作りにくくなるという状況を引き起こし、その貝などを餌にしている魚が十分な食物にありつけなくなる状態になります。それがひいては海の中の生態系に影響を及ぼし、その頂点にいる鮭(サーモン)のような大型魚の減少にもつながります。プリマス海洋研究所によると既に鮭の減少は数値に表れているそうです。


はちみつ



 はちみつを作っているのはミツバチですが、このミツバチが危機に瀕しているといいます。イギリスのレディング大学のサイモン・ポッツ教授によると、ミツバチは気候温暖化により主に2つの危機に直面しています。一つ目は生息可能な地域の変動で、2つ目はミツバチの活動時期と開花時期のすれ違い。ミツバチは春から夏にかけて活動する性質を持っているのですが、そのタイミングが(温暖化で)年々早まってきています。はちみつの原料になる花も同様に開花時期を早めてはいるのですが、ミツバチたちの活動時期と徐々にずれてきていることを専門家たちは心配しています。つまり、ミツバチたちがせっせとはちみつを作ろうとする時期に、まだ花が開いていないという事態が近い将来訪れるということです。


コーヒー



 普段、我々がコーヒー豆専門店で購入する豆は「アラビカ種」がほとんどなのですが、地球規模の気候温暖化でその生産量に影響が出ると予測されています。イギリス王立植物園キューガーデンの研究によると、2080年までにアラビカ種のコーヒー豆を生産している地域の99.7%が、栽培に適さない気候に変わってしまうといいます。「99.7%ではなく、65%くらいのダメージで済むのではないか」という分析もあるそうですが、作物の収穫量次第では2020年までに早々に生産をやめてしまう農家も出てくるのではないかと言われています。


ピーナッツ



 ピーナッツのようなナッツ類も、気候変動による危機からは逃げられないようです。固い殻に包まれているにも関わらず、ピーナッツはとても繊細な作物。収穫できるまできちんと育てるためには、一定の温度とちょうど良い量の降雨が必要ですが、近年の気候変動で収穫量に変動が出てきています。2011年、ピーナッツの産地であるアメリカ南西部が深刻な干ばつに見舞われたことで、収穫量が大幅に減少しました。今後も過酷な夏は続きそうで、2013年の米国グローバルチェンジ研究計画の全国気候評価では、主な米国のピーナッツ生産者である南部の州の夏は、より暑く乾燥した気候になっていくと予測されています。ピーナッツそのものはもちろんのこと、ピーナッツバターも手に入りにくい高級品に変わってしまうかもしれません。


さくらんぼ



 さくらんぼの実がなるには、昼夜の寒暖差が必要だと言われています。しかし気候変動で夜が暖かくなると、さくらんぼの木の開花時期が狂い、(受粉がしにくくなり)実がならなくなってしまういます。さくらんぼにとって気温上昇は、そのまま収穫量減少につながっています。 2012年アメリカ中西部に位置するミシガン州では、夏が長引き寒い季節の到来が遅れたために、さくらんぼ(アメリカンチェリー)の収穫量が例年の10%になってしまったそうです。


ベーコン



 豚肉から作られているベーコンは、当然ながら豚がいないと食べられません。けれど気候変動で気温の上昇や干ばつが悪化すると、豚の餌となる作物が手に入りにくくなり、豚肉の生産量や価格に影響が出ると懸念されています。実際に2012年には、アメリカで主に豚の餌として採用されているトウモロコシや大豆が大干ばつで収穫量が激減し、飼料代が高騰しました。それが豚肉の原価にも反映され、実に2倍近くまで跳ね上がってしまったといいます。今後もこういった事態が続けば、確かに豚の飼育を諦める酪農家も増えてしまうかもしれません。朝食にベーコンエッグがある光景は、当たり前のものではなくなりそうです。

(TABIZINEより)
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