喜びて舞い上がれ(BWV36)

 今日は降誕節第1主日です。降誕節とはイエス・キリストの降誕を待ち望む期間のことで、教会の一年は待降節第1主日で始まり、年間第34週で終わります。

 降誕節第1主日用のカンタータは3曲ありますが、BWV36は1731.12.2ライプツィヒで初演されたました。オリジナル作品ではなく、1718年のケーテン時代に作られた誕生日祝賀用の世俗カンタータBWV36aのパロディです。なおBWV36には36a、36b、36cが存在します。


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 BACHは降誕節用にルターの降誕節コラール3節を導入しニコライ・コラールを中央に移したBWV36を作成しました。その結果レチタティーヴォを欠き、合唱とアリアがコラールで繋がれるという珍しい構成のカンタータです。


 フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント&管弦楽団、シビラ・ルーベンス(S)、クリストフ・プレガルディエン(T)、ペーター・コーイ(B)の演奏でお聴きください。





喜びて舞い上がれ(BWV36)

第1部

1.合唱

Schwingt freudig euch empor zu den erhabnen Sternen,  

喜んで舞い上がれ、高い星のもとへ、

Ihr Zungen, die ihr itzt in Zion frohlich seid!  

お前たち、シオンで、今、喜び歌っている舌よ。

Doch haltet ein! Der Schall darf sich nicht weit entfernen,

しかし、待て。その響きは、そんな遠くまで行く必要はない。

Es naht sich selbst zu euch der Herr der Herrlichkeit.  

近づいて下さるのだから、お前たちのもとに、栄光の主が、ご自分から。

2.コラール(二重唱、ソプラノ、アルト)

Nun komm, der Heiden Heiland,

いまこそ来ませ、異邦人の救い主、

Der Jungfrauen Kind erkannt,

乙女のみ子と知られたお方、

Des sich wundert alle Welt,

世の人は、皆、驚嘆した、

Gott solch Geburt ihm bestellt.

神がこのような誕生を定められたことに。

3.アリア(テノール)

Die Liebe zieht mit sanften Schritten  

愛は、やさしい足取りで、

Sein Treugeliebtes allgemach.

心から愛する人をゆつくりと引き寄せる。

Gleichwie es eine Braut entzucket,  

ちょうど、花嫁が、花婿を見て、

Wenn sie den Brautigam erblicket,  

心を奪われるように、

So folgt ein Herz auch Jesu nach.  

心はイエスにつき従う。

4.コラール

Zwingt die Saiten in Cythara

キタラの弦をはじいて、

Und lasst die suse Musica

甘い音楽を

Ganz freudenreich erschallen,

喜びあふれて鳴り響かせよ、

Dass ich moge mit Jesulein,

私が、いとも美しい

Dem wunderschonen Brautgam mein,

私の花婿なるイエスさまと、絶えることのない

In steter Liebe wallen!

愛の中で歩み続けることができるように。

Singet,

歌え、

Springet,

踊れ、

Jubilieret, triumphieret, dankt dem Herren!

歓呼せよ、勝利を祝え、感謝せよ、主に。

Gros ist der Konig der Ehren.

第2部

5.アリア(バス)

Willkommen, werter Schatz!  

ようこそ、いとも尊い宝よ。

Die Lieb und Glaube machet Platz  

愛と信仰が、場所を整えています、

Vor dich in meinem Herzen rein,  

あなたのために、私の心の中に、清く。

Zieh bei mir ein!  

私のもとに、どうぞお入り下さい。

6.コラール(テノール)

Der du bist dem Vater gleich,

父とひとしいお方よ、

Fuhr hinaus den Sieg im Fleisch,

肉における勝利を導いて下さい、

Dass dein ewig Gott'sgewalt

そうすれば、永遠の神のみ力が

In uns das krank Fleisch enthalt.

私たちの中で、この病める肉体を支えるでしょう。

7.アリア(ソプラノ)

Auch mit gedampften, schwachen Stimmen  

くすんだ弱い声であっても、

Wird Gottes Majestat verehrt.  

神の威光は讃えられます。

Denn schallet nur der Geist darbei,  

霊が共に響いてさえいれば、

So ist ihm solches ein Geschrei,  

それは神には、叫びとなって、

Das er im Himmel selber hort.

天で、みずからお聞きになるのです。

8.コラール

Lob sei Gott, dem Vater, g'ton,

賛美は父なる神に、

Lob sei Gott, sein'm eingen Sohn,

賛美はみ子なる神に、

Lob sei Gott, dem Heilgen Geist,

賛美は聖霊なる神に、

Immer und in Ewigkeit

絶えず、永遠にあれ。

川端純四郎 訳


マタイによる福音書 21章 1-9

 一行がエルサレムに近づいて、オリーブ山沿いのベトファゲに来たとき、イエスは二人の弟子を使いに出そうとして、言われた。「向こうの村へ行きなさい。するとすぐ、ろばがつないであり、一緒に子ろばのいるのが見つかる。それをほどいて、わたしのところに引いて来なさい。もし、だれかが何か言ったら、『主がお入り用なのです』と言いなさい。すぐ渡してくれる。」それは、預言者を通して言われていたことが実現するためであった。「シオンの娘に告げよ。『見よ、お前の王がお前のところにおいでになる、/柔和な方で、ろばに乗り、/荷を負うろばの子、子ろばに乗って。』」弟子たちは行って、イエスが命じられたとおりにし、 ろばと子ろばを引いて来て、その上に服をかけると、イエスはそれにお乗りになった。大勢の群衆が自分の服を道に敷き、また、ほかの人々は木の枝を切って道に敷いた。そして群衆は、イエスの前を行く者も後に従う者も叫んだ。「ダビデの子にホサナ。主の名によって来られる方に、祝福があるように。いと高きところにホサナ。」
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