コーヒーは煎り方によって成分が違う?その効果とは

 肝臓がん、血液サラサラ、シミ予防の可能性までコーヒー効果が明らかになってきました。カフェインの摂り過ぎに気をつけつつ、成人なら1日3~5杯程度を目安に適量のコーヒーを楽しむことはカラダにいい影響を及ぼすといいます。


「浅煎り」と「深煎り」、カラダにいい成分はどう違う?

 コーヒーは、生豆を焙煎したものを挽いて、お湯で抽出します。この焙煎には、浅煎りのライト、シナモンなどから、深煎りのフレンチ、イタリアンまでさまざまな煎りの度合いがあります。一般に、浅煎りは酸味が強く、深煎りになればなるほど苦味が強くなります。エスプレッソなどに使われるのは深煎りです。

 焙煎の度合いにより熱を加える時間が変わるため、コーヒー豆に含まれる成分も変化します。コーヒーの重要成分の一つであるカフェインは熱を受けてもほとんど変化しませんが、コーヒーに含まれるポリフェノール「クロロゲン酸」は熱により変化するといいます。



深煎りにはクロロゲン酸はほとんど含まれていない

 コーヒーに含まれるポリフェノールであるクロロゲン酸は生豆に多く含まれています。焙煎して熱を加えることによって、その含有量は低くなります。クロロゲン酸を摂取するなら浅煎りで飲むのがおすすめだといいます。フレンチロースト(深煎りの焙煎)やエスプレッソなどにはほとんどクロロゲン酸は含まれていません。一方、焙煎することによって増える成分もあるといいます。

 生豆に含まれるトリゴネリンという成分は、焙煎する熱によって分解され、抗血栓作用を持つニコチン酸や、副交感神経を刺激してリラックス作用をもたらすNMP(N-メチルピリジニウムイオン)といった物質に変化します。特にNMPは焙煎するほどに含有量が増え、シティロースト(第2ハゼ音の始まりで浅めの深煎り)なら1杯あたり10mg程度。数杯飲めば、薬理学的に意味のある量に達します。

 浅煎りと深煎り、いずれにもいい成分が含まれているので、過度に意識する必要はありませんが、可能なら1日の中で深煎りと浅煎りの両方を飲むと理想的です。

 自宅で飲むときには、両方の煎り方の豆を用意して、組み合わせて飲むのも一つの方法です。深煎りと浅煎りの成分を同時に摂取できるように、両方をブレンドしたコーヒー豆も販売されています。


健康を意識するならフィルターで抽出

 自宅でコーヒーを楽しむ際に、健康に配慮するならぜひ気を配りたいのが、抽出する方法です。ペーパーフィルターやネルなどでドリップしている、という人は大正解です。

 コーヒー豆には、ジテルペン類(カウェオール、カフェストール)という精油成分が含まれていて、コレステロール値や中性脂肪値を高くする働きがあります。水やお湯には溶けませんがコーヒーの油分に溶けて液面に浮かびます。抽出する際にフィルターを使っていれば、この油分がフィルターに引っかかって除去されるので心配する必要はないといいます。抽出液に粉が混ざっていたり、沸騰させて強く煮出したコーヒーを飲むと高脂血症につながる可能性があります。

 そもそも、1980年代前半までコーヒーはカラダに悪いと思われていたのは、当時、北欧でコーヒーは心筋梗塞を引き起こしやすい」という報告があったためです。北欧では挽いたコーヒー豆を鍋で煮出してして抽出する飲み方が行われており、精油成分を摂取していたのが原因だと考えられています。

 日本ではコーヒー豆を鍋で煮出してして飲む習慣はありませんが、「フレンチプレス」という方式で楽しむ人も増えています。フレンチプレスでは抽出された精油成分が十分に除去されません。蒸気で勢いよく抽出するエスプレッソにも精油成分は含まれるので、飲む頻度は控えめにしたほうがいいといいます。

 その点、ペーパーネルでドリップすれば安心してコーヒーを飲むことができます。コーヒーのさまざまな有効成分を余すことなく抽出するには、蒸らし時間を長くとりながら、ゆっくり抽出するのがコツです。


昼寝前に飲んで、午後の集中力を高める

 朝食時にコーヒーを飲んでいる人は多いと思います。カフェインの覚醒作用で、寝起きの頭がスッキリします。この覚醒作用を朝だけしか使わないのはもったいないので、昼寝の前に飲むことで、その後の集中力をぐっと高めることができます。

 コーヒーに含まれるカフェインが脳に届くまでには20~30分かかるといわれます。眠気を感じたときにコーヒーを飲んでも、すぐには覚醒効果は表れません。そこで、昼寝前にコーヒーを飲み、すぐさま短時間眠ります。すると、起きるころにカフェインが効きはじめるので、しゃきっと起きられるのといいます。


運動の1時間前に飲んでダイエット効果を高める

 次に、押さえておきたいタイミングは運動前です。コーヒーは、クロロゲン酸とカフェインという2つの脂肪燃焼効果がある成分を含んでいます。運動する1時間前ぐらいにコーヒーを飲んでおくと、運動することによって脂肪が燃焼し始めるころに、カフェインも血中でピークになり、脂肪燃焼効果を高められます。

 コーヒーの抗酸化物質であるクロロゲン酸は、肝臓での脂質の代謝を活発にし、脂肪燃焼によるエネルギー消費を増加させます。カフェインも、脂肪細胞にあるリパーゼという酵素を活性化することによって脂肪をエネルギーとして活用しやすくします。


食事と合わせて血液サラサラ

 コーヒーを食事と組み合わせるのも有効です。クロロゲン酸などのコーヒーポリフェノールは体内に入ると肝臓で代謝され、フェルラ酸という成分などに変わります。これが血管内で血小板が固まるのを阻止し、血液をサラサラにする作用があると考えられています。

 飲酒の後もコーヒーを飲むといいといいます。コーヒーには肝機能を保護する効果があり、その効果は飲酒量が多い人ほど高くなります。そこで翌朝コーヒーを飲めばアルコールの代謝で疲れた肝臓を元気づけることができます。

 しかし飲酒時のカフェインの摂取には注意が必要です。アルコールと同時にカフェインを摂取すると、カフェインの覚醒作用により酔っている実感を得にくくなります。つまり、酔っているのにそれが自覚できず、ハイペースでアルコールを摂取しかねないので、飲み過ぎに注意しましょう。

 また、薬とコーヒーの同時摂取についても注意が必要です。コーヒーのカフェインは肝臓で代謝されますが、同じく肝臓で代謝される薬の成分の効果を邪魔する可能性があるからです。

(HealthPressより要約)
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