私たちの口が笑いで(BWV110)

 今日は降誕祭です。この日のためのカンタータはクリスマス・オラトリオ以外に4曲残されています。この曲はダルムシュタットの宮廷詩人、ゲオルク・クリスチアン・レームスの詩集「神の心に適う教会の捧げ物」の歌詞を基にした作品で、クリスマスらしい壮大な大作です。1925.12.25にライプツィヒで初演されました。


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 このカンタータの冒頭の合唱曲には、管弦楽組曲第4番MWV1069の序曲が転用されています。詩篇126「私たちの口を笑いで満たし、私たちの舌を賛美で満たそうではないか」を歌詞とするこの合唱曲は組曲にない2本のフルートが加えられ、華やかな響きを作り出しています。


 ヴィオラ・ダ・ガンバの名手、フィリップ・ピエルロが指揮するリチェルカーレ・コンソートの演奏でお聴きください。歌手はマリア・ケオハネ(S)、カルロス・メナ(CT)、ジュリアン・プレガディエン(T)、ステファン・マクラウド(B)です。





私たちの口が笑いで(BWV110)

1.合唱と重唱(S,A,T,B)

Unser Mund sei voll Lachens,

私たちの口が笑いで、

und unsre Zunge voll Ruhmens.

私たちの舌が賞賛で満たされますように。

Denn der Herr hat Grosses an uns getan.

主が私たちに大いなることをして下さったからです。

2.アリア(T)

lhr Gedanken und ihr Sinnen,

私の思いよ、私の心よ、

Schwinget euch anitzt von hinnen!

踊り立て、今、ここから!

Steiget schleunig himmelan

急いで天に昇り

Und bedenkt, was Gott getan!

神がして下さったことを思いめぐらせ!

Er wird Mensch, und dies allein,

神は人となられた。それは実に

Dass wir Himmelskinder sein.

私たち人間が天の子となるためなのだ。

3.レチタティフ(B)

”Dir, Herr, ist niemand gleich,

「主よ、あなたに並ぶ者はありません。

du bist gross, und dein Name ist gross,

あなたは大いなる方、あなたのみ名は偉大、

und kannst's mit der Tat beweisen."

あなたはそれを行いでお示しになれます」

4.アリア(A)

Ach Herr, was ist ein Menschenkind,

ああ主よ、人間は何ものなのでしょう、

Dass du sein Heil so schmerzlich suchest?

その救いをあなたがそんなにも心にかけて下

Ein Wurm, den du verfluchest,

さるとは。地獄とサタンに取り巻かれた、

Wenn Hoell und Satan um ihn sind;

あなたに呪われた蛆虫です。それでもなおあ

Doch auch dein Sohn, den Seel und Geist

なたの子どもなのです。その魂と霊をあなたは

Aus Liebe seinen Erben heisst.

愛のゆえに跡継ぎと呼んでくださるのです。

5.アリア(二重唱、S,T)

,,Ehre sei Gott in der Hoehe

「いと高きところには栄光、神にあれ、

und Friede auf Erden

地には平和、そして

und den Menschen ein Wohlgefallen!"

人々には主の喜びがあるように」

6.アリア(B)

Wacht auf! ihr Adern und ihr Glieder,

目覚めよ、血管よ、肢体よ!

Und singt dergleichen Freudenlieder,

そして歌え、私たちの神のみ心にかなう

Die unserm Gott gefaellig sein.

喜びの歌を。

Und ihr, ihr andachtsvollen Saiten,

そしてお前たち、祈りに満ちた弦よ、

Sollt ihm ein solches Lob bereiten,

神に賛美を備えようではないか、

Dabei sich Herz und Geist erfreun.

心と霊が共に喜ぶ賛美を。

7.コラール

Alleluja! Gelobt sei Gott!

「アレルヤ!神を賛美せよ!

Singen wir all aus unsers Herzens Grunde;

さあ共に心の底から歌おう!

Denn Gott hat heut gemacht solch Freud,

神は今日、私たちが片時も忘れることのできないような、

Die wir vergessen solln zu keiner Stunde.

そんな喜びを与えて 下さったのだから。」

                         訳詞:川端純四郎


ルカによる福音書 2,1-14

 そのころ、皇帝アウグストゥスから全領土の住民に、登録をせよとの勅令が出た。これは、キリニウスがシリア州の総督であったときに行われた最初の住民登録である。人々は皆、登録するためにおのおの自分の町へ旅立った。ヨセフもダビデの家に属し、その血筋であったので、ガリラヤの町ナザレから、ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。

身ごもっていた、いいなずけのマリアと一緒に登録するためである。ところが、彼らがベツレヘムにいるうちにマリアは月が満ちて、初めての子を産み、布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである。

 その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をしていた。すると、主の天使が近づき、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。天使は言った。「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。」すると、突然、この天使に天の大軍が加わり、神を賛美して言った。「いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、御心に適う人にあれ。」

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