平均律クラヴィーア曲集 第2巻(1)

 平均律クラヴィーア曲集第2巻は、第1巻と同じ24すべての長短調による前奏曲とフーガによる作品ですが、50代の最円熟期に作られた作品で、音楽的内容においても第1巻を遥かに凌ぐ充実した曲集です。有名なゴールドベルク変奏曲と並ぶ晩年のクラヴィーア作品の代表作です。



  ヘルムート・ヴァルヒャの演奏で4曲づつ、6回に分けて聴いていきたいと思います。1961年、60年以上前の録音ですが、ヴァルヒャの厳格な演奏は、この作品を理解するのに向いていると思います。


第1曲 前奏曲 - 3声のフーガ ハ長調(BWV 870)




 前奏曲は係留音を多用したオルガン前奏曲のスタイルで、フーガは34小節のフゲッタから83小節に拡大され、3つの提示部を備えるに至っています。


第2曲 前奏曲 - 4声のフーガ ハ短調(BWV 871)




 2部分形式のインヴェンション風の活発な前奏曲に続くフーガの主題は、前奏曲から派生したもので、曲の後半では3声から4声へと厚みが増してゆきます。


第3曲 前奏曲 - 3声のフーガ 嬰ハ長調(BWV 872)




 前奏曲の後半はフゲッタで、前奏曲の中に前奏曲とフーガが含まれています。続くフーガもフゲッタから移調された主題に起こり、次第に豊かな流れを形成してゆきます。


第4曲 前奏曲 - 3声のフーガ 嬰ハ短調(BWV 873)




 トリオ・ソナタの緩徐楽章を想起させるシチリアーノのリズムによる前奏曲は、悲壮美を持ったメロディーで、音楽の深みを感じさせます。続くフーガは舞曲ジグで作られています。
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