飲み過ぎ・食べ過ぎ・太り過ぎの三拍子が胃がんリスクをアップさせる!?

① あなたの1日の飲酒量が3杯以上になると、胃がんリスクが上昇します。

② 1日の加工肉摂取量が50kg(=ホットドッグ1本、ないしはボローニャソー

  セージ2枚相当)増えるごとに、胃下部がんのリスクが18%上昇します。

③ BMIが5増加するごとに、胃上部がんのリスクが23%上昇します。

 つまり、これらの「飲み過ぎ」「食べ過ぎ」「太り過ぎ」が進むほど、胃がんリスク上昇の可能性は否めないといいます。

 これは、米国がん研究機関(AICR)および世界がん研究基金(WCRF)から発表された、かなり具体的な数値を含む報告です。


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発症を回避する道は日々の選択肢で決まる

 今回の研究では「胃がんと食事」「胃がんと身体活動」「胃がんと体重」について、現行で入手可能な広範の科学的データを用い、組み合わせて分析したといいます。

 解析に際しては、成人1750万人(胃がん患者7万7000人を含む)対象の研究69報が用いられました。

 また、前述の②と③の相違が物語るとおり、今回の研究では「食道に近い胃上部のがん」と「胃下部のがん」の2種類を分け、各リスク因子が及ぼす影響も検討されました。

 結果、米国内の胃がん患者のうち約7人に1人は、リスク低減の生活次第で発症を避けられた可能性が読み取れました。

 つまり、毎日の飲酒量を3杯未満に抑え、加工肉を口にせず、健康体重を意識して維持していれば「避けられたかもしれない」というのです。それを数値に置き換えれば、毎年約4000例の胃がん発症(減)に相当するといいます。

 AICRのAlice Bender氏によれば、「これらの関連性に強い根拠(evidence)を示した報告例は、今回のものが初めてだと自負しています。各人が、がんリスクを低減するためにできることがあり、その違いは日々の選択(積み重ね)から生まれてくるのです」



論議が続きそうな加工肉の健康問題

 この発表は、各リスク因子が胃がんに関連することを示しましたが、胃がんの「原因になる」と証明したわけではありません。

 ちなみに「加工肉」とは、燻製や塩漬け、あるいは塩や保存料の追加手段で味を変えたり、賞味期限を延ばしたりの加工が施されたものです。

 既出のベーコンやソーセージ、ハムやホットドッグ以外にもサラミ、ビーフジャーキー、コーンビーフ、缶詰の肉や肉ベースのソースも含まれます。

 加工肉については昨年、世界保健機構(WHO)の専門の国際がん研究機関(IARC)が「加工肉は発がん性につながる物質が加工段階で生成される」と指摘。1日50g食べると大腸がんのリスクが18%増加すると公表し、世界中に波紋を呼びました。

 50gグラムはソーセージなら2~3本、ハムなら3~4枚程度です。これに対して、各国の関係者が反発し、とくに加工肉の生産大国では批判が続出。このため、WHOは後日、「加工肉を食べないよう要請するものではない」とする声明を出して、沈静化を図る異例の事態になりました。 

 WHOは肉の摂取自体は「健康上のメリットもある」ことを認めており、Cancer Research UK(=英国のがん研究機関)に名を連ねるオックスフォード大学教授もWHOの分類にこんな談話を寄せています。

 「なにも加工肉や赤肉を一切口にしてはいけない、というわけではないでしょう。たくさん食べる人は、減らす方向で臨むのが賢明だろう。何ごともほどほどが肝要というのが健康な食生活の基本ですからね」

 ならば昨今、日本に多く流通する「成型肉」(結着肉)はどうなのか? 活況著しい「霜降り加工肉」も……。多くの消費者は、成型肉が「加工」されていることをあまり意識せずに購入している節があります。新たな「加工肉」を巡る論議が起こりそうな気配です。

(日経Goodayより)
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