スマホが震えている気がするのは依存症のサイン?

 スマートフォンがポケットやカバンの中で振動している気がして見てみても、実際は何の通知もなく気のせいだった……という状態を「幻想振動症候群」と呼びます。アメリカでは80%の大学生たちが一日に数回は幻想振動を体験しているという調査結果が発表されていますが、この幻想振動症候群は、スマートフォン依存を判断する1つの基準となるのことです。


 「スマートフォン依存症」とはどの程度のことをいうのか、という点については、まだ議論が行われているところで、スマートフォン依存症は精神障害の診断と統計マニュアル「DSM-5」にも分類されていません。しかし、ミシガン大学で進化心理学を研究するダニエル・J・クルーガー准教授によると、幻想振動症候群が頻繁に起こるかどうかは、スマートフォン依存の状態にあるかを判断する1つの基準になるとのことです。

 まず「依存」とは、人々が報酬としての刺激を求める欲望にとりつかれている状態を言います。そして依存していることを示す特徴として、自分の求める欲望に関連する事柄について、過度に敏感になることが挙げられます。例えば、タバコに依存している人がハチの巣を見て「タバコの束に見える」と思うなど、そこら中に依存対象と関連するものが見えだすのです。



 「実際には反応のないスマートフォンが震えたり、鳴っていたりするように感じる」こともこれも同じで、SNSの世界からの通知やメッセージを求めている人が、スマートフォンに過度に敏感になっているが故の反応であると考えられます。

 そこで、クルーガー准教授らの研究チームは大学生を対象としたオンラインアンケートを実施。2005年の論文で示された「(PDFファイル)問題のある携帯電話の使用」を元にして学生のスマートフォン依存度をランク付けし、同時に幻想振動・通知などを体験する頻度がどのくらいなのかを調べました。すると、自分の気分をよくするためにスマートフォンを利用するようなスマートフォン依存度が高い学生ほど、スマートフォンを使っていない時、あるいはスマートフォンを使いたいと考えている時に幻想振動を体験する頻度が高かったとのこと。

 スマートフォンを製造する多くの企業は幻想振動症候群がテクノロジーの問題ではなく、ヒューマンエラーであると考えています。また、幼い頃から電子機器と密接な関係だった世代は、幻想振動を小さな問題だと考えているかもしれません。しかし、幻想振動は私たちがいかにスマートフォンに頼っていて、スマートフォンが私たちの社会生活に影響を与えているのかを示している、とクルーガー准教授は語っています。

(The Conversation.com―Gigazineより)
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