イエス・キリストを記憶にとどめよ(BWV67)

 今日は復活祭後第1主日ですが、この日のためのカンタータはBWV42と67の2曲しか残されていません。この曲は1724. 4.16にライプツィヒで初演されました。


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 当日の福音書章句は、復活したイエスが、ユダヤ人を恐れ閉じこもっていた弟子たちのところに現れ、祝福を与えたことを物語ります。イエスの言葉「平安あれ」は書簡章句「神の子を信ずるものはこの世に勝利する」と深く結びつき、「信仰による勝利としての平和」を語っています。


 ジョス・ヴァン・ヴェルトホーフェン指揮、オランダ・バッハ協会、アレックス・ポッター(CT)、トーマス・ホッブス(T)、ペーター・コーイ(B)の演奏会の録画でお聴きください。





イエス・キリストを記憶にとどめよ(BWV67)

1. 合唱

Halt im Gedächtnis Jesum Christ,

死者の中から復活された

der auferstanden ist von den Toten.

イエス・キリストを記憶に留めなさい。

2. アリア(テノール)

Mein Jesus ist erstanden,

わたしのイエスは復活されました、

Allein, was schreckt mich noch?

しかし、何がわたしをまだ恐れさせるのか。

Mein Glaube kennt des Heilands Sieg,

わたしは信仰によって救い主の勝利を知ってはいるが、

Doch fühlt mein Herze Streit und Krieg,

でもまだわたしの心は争いと戦いを感じているのです、

Mein Heil, erscheine doch!

わが救い主よ、どうか現れてください。

3. レチタティーヴォ (アルト)

Mein Jesu, heißest du des Todes Gift

わがイエスよ、あなたは死の毒と

Und eine Pestilenz der Hölle:

陰府のペストに命じられたのですか、

Ach, dass mich noch Gefahr und Schrecken trifft!

ああ、さらなる危険と恐怖とがわたしを襲うようにと。

Du legtest selbst auf unsre Zungen

あなたはみずからわれらの舌の上に讃美の歌を置かれました。

Ein Loblied, welches wir gesungen:

その歌をわれらはこのように歌ったのです。

4. 合唱

Erschienen ist der herrlich Tag,

だれも喜びきれないほどの

Dran sich niemand gnug freuen mag:

栄光の日が現れた。

Christ, unser Herr, heut triumphiert,

われらの主、キリストが、今日凱旋されたのだ、

All sein Feind er gefangen führt.

主は全ての敵を虜にして連れてきた。

Alleluja!
アレルヤ。

5. レチタティーヴォ (アルト)

Doch scheinet fast,Dass mich der Feinde Rest,
しかし多分、わたしにはまだ敵の残党がいるように思えるのです。

Den ich zu groß und allzu schrecklich finde,

その残党どもがあまりにも大きく恐ろしく見えるので、

Nicht ruhig bleiben lässt.

わたしは今もって安らかに過ごせないのです。

Doch, wenn du mir den Sieg erworben hast,

だから、もしあなたがわたしのために勝利できるのなら、

So streite selbst mit mir, mit deinem Kinde.

どうか自ら、あなたの子であるわたしと一緒に戦って下さい。

Ja, ja, wir spüren schon im Glauben,

そう、そうです、わたしたちはすでに信仰によって知っています、

Dass du, o Friedefürst,

平和の君であるあなたが、

Dein Wort und Werk an uns erfüllen wirst.

御言葉と御業をわれらにおいて実現されることを。

6. アリア (バス+ソプラノ、アルト、テノール)

バス: Friede sei mit euch!

あなたがたに平和があるように

合唱: Wohl uns!

われらに幸あれ。

Jesus hilft uns kämpfenUnd die Wut der Feinde dämpfen,

イエスはわれらの戦いを助けられ敵の怒りを弱められる。

Hölle, Satan, weich!

地獄よ、サタンよ、消え去れ。

バス:Friede sei mit euch!

あなたがたに平和があるように

合唱:Jesus holet uns zum Frieden

イエスはわれらに平和をもたらし

Und erquicket in uns Müden

疲れたわれらの心と体を

Geist und Leib zugleich.

ともに元気にしてくださる。

バス:Friede sei mit euch!

あなたがたに平和があるように

合唱:O Herr, hilf und lass gelingen,

おお主よ、助けたまえ、そして

Durch den Tod hindurchzudringen

死するとき栄光の国に

In dein Ehrenreich!

入ることがかないますように。

バス: Friede sei mit euch!

あなたがたに平和がありますように

7. 合唱

Du Friedefürst, Herr Jesu Christ,

平和の君、主イエス・キリストよ、

Wahr' Mensch und wahrer Gott,

あなたは真の人であり真の神、

Ein starker Nothelfer du bist

そしてあなたは困難からの強い救い手です、

Im Leben und im Tod:

生きている時も、死んでしまった時でも。

Drum wir allein

だからわれらは

Im Namen dein

あなたの御父に向かって、

Zu deinem Vater schreien.

あなたの名前だけを叫ぶのです。

ターフェルムジーク鎌倉訳


ヨハネによる福音書 20章 19~31

その日、すなわち週の初めの日の夕方、弟子たちはユダヤ人を恐れて、自分たちのいる家に鍵をかけていた。そこへ、イエスが来て真ん中に立ち、「あなたがたに平和があるように」と言われた。

そう言って、手とわき腹をお見せになった。弟子たちは、主を見て喜んだ。

イエスは重ねて言われた。「あなたがたに平和があるように。父がわたしをお遣わしになったように、わたしもあなたがたを遣わす。」

そう言ってから、彼らに息を吹きかけて言われた。「精霊を受けなさい。

だれの罪でも、あなた方が赦せば、その罪は赦される。だれの罪でも、あなた方が赦さなければ、赦されないまま残る。」

十二人の一人でディディモと呼ばれるトマスは、イエスが来られたとき、彼らと一緒にいなかった。

そこで、ほかの弟子たちが、「わたしたちは主を見た」と言うと、トマスは言った。「あの方の手に釘の跡を見、この指を釘跡に入れてみなければ、わたしは決して信じない。」

さて八日の後、弟子たちはまた家の中におり、トマスも一緒にいた。戸にはみな鍵がかけてあったのに、イエスが来て真ん中に立ち、「あなたがたに平和があるように」と言われた。

それから、トマスに言われた。「あなたの指をここに当てて、わたしの手を見なさい。また、あなたの手を伸ばし、わたしのわき腹に入れなさい。信じない者ではなく、信じる者になりなさい。」

トマスは答えて、「わたしの主、わたしの神よ」と言った。

イエスはトマスに言われた。「わたしを見たから信じたのか。見ないのに信じる人は、幸いである。」

このほかにも、イエスは弟子たちの前で、多くのしるしをなさったが、それはこの書物に書かれていない。

これらのことが書かれたのは、あなたがたが、イエスは神の子メシアであると信じるためであり、また、信じてイエスの名により命を受けるためである。
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