われ心より至高なるものを愛す(BWV174)

 聖霊降臨祭第2日に聴くカンタータは1729.6.6ライプツィヒで初演されたピカンダーの作詞台本による作品ですが、注目されるのは冒頭にブランデンブルク協奏曲第3番(BWV1048)の第1楽章が管楽器を交えて、華やかに演奏されることです。

 

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 BACHはこの年からコレギウム・ムジクムの指揮をG・B・ショットから受け継ぎ、このシンフォニアをコレギウム・ムジクムと演奏し、その成果を教会でも披露したのではないかと伝えられています。

 カンタータのテーマは「愛」で、有名な「これほどに神は、世を愛された!」の聖句も引用されています。

 

 トン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック・オーケストラ&合唱団、ボグナ・バルトシュ(A)、イェルク・デェルミュラ(T)、クラウス・メルテンス(B)の演奏でお聴きください。



 

 

われ心より至高なるものを愛す(BWV174)

1.シンフォニア

2.アリア(アルト)

Ich liebe den Höchsten von ganzem Gemüte,

私はいと高き者を心を尽くして愛します。

Er hat mich auch am höchsten lieb.

その御方もまた私を、この上なく

   Gott allein

 どうか神のみが

   Soll der Schatz der Seelen sein,

 魂の宝であるように。

   Da hab ich die ewige Quelle der Güte.

 そこに私は、慈しみの永遠の源をもつのですから。

3.レチタティーヴォ(テノール)

O Liebe, welcher keine gleich!

おお、比べるもののない愛よ、

O unschätzbares Lösegeld!

おお、計り知れぬ額の身受け金よ

Der Vater hat des Kindes Leben

父が子供の命を

Vor Sünder in den Tod gegeben

罪人のために死へともたらし、

Und alle, die das Himmelreich

あのすべての者たち、天国を

Verscherzet und verloren,

取り逃がし失った者たちをみな

Zur Seligkeit erkoren.

幸いへと選んでくださったのだ。

Also hat Gott die Welt geliebt!

これほどに神は、世を愛された!

Mein Herz, das merke dir

私の心よ、それを銘記するがいい、

Und stärke dich mit diesen Worten;

そしてこうした言葉で、おのれを強めるがいい。

Vor diesem mächtigen Panier

この勢威ある旗の前では

Erzittern selbst die Höllenpforten.

地獄の門さえ震えるのだ。

4.アリア(バス)

Greifet zu,

手につかんで

Fasst das Heil, ihr Glaubenshände!

救いを捕えよ、信仰の手よ!

Jesus gibt sein Himmelreich

  イエスは天国を与えてくださる、

 Und verlangt nur das von euch:

 そしてお前たちにただこう求めるのだ、

 Gläubt getreu bis an das Ende!

 終わりまで忠実に信ぜよ、と。

5.コラール

Herzlich lieb hab ich dich, o Herr.

心からあなたを愛します、おお主よ。

Ich bitt, wollst sein von mir nicht fern

お願いします、私から離れようとなさらないでください、

Mit deiner Hülf und Gnaden.

あなたの助けと恵みもまた。

Die ganze Welt erfreut mich nicht,

全世界も私を喜ばせません、

Nach Himml und Erden frag ich nicht,

天と地を、私は求めません、

Wenn ich dich nur kann haben.

あなたさえ得られるならば。

Und wenn mir gleich mein Herz zerbricht,

たとえ心が破れようとも、

So bist du doch mein Zuversicht,

あなたは私の確信、

Mein Heil und meines Herzens Trost,

私の救い、私の心の慰めなのです。

Der mich durch sein Blut hat erlöst.

その慰めが私を、血によって績ってくれました。

Herr Jesu Christ,

主イエス・キリストよ、

Mein Gott und Herr, mein Gott und Herr,

私の神にして主、神にして主よ、

In Schanden lass mich nimmermehr!

私を二度と恥辱に打ち捨てないでください。

                        対訳:磯山 雅

 

ヨハネによる福音書 3章 16-21

神はそのひとり子を賜わったほどに、この世を愛して下さった。それは御子を信じる者がひとりも滅びないで、永遠の命を得るためである。

神が御子を世につかわされのは、世をさばくためではなく、御子によって、この世が救われるためである。

彼を信じる者は、さばかれない。信じない者は、すでにさばかれている。神のひとり子の名を信じることをしないからである。

そのさばきというのは、光がこの世にきたのに、人々はそのおこないが悪いために、光よりもやみの方を愛したことである。

悪を行っている者はみな光を憎む。そして、そのおこないが明るみに出されるのを恐れて、光にこようとはしない。

しかし、真理を行っている者は光に来る。その人のおこないの、神にあってなされたということが、明らかにされるためである。

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