脂肪肝の人は高血圧や糖尿病などの生活習慣病を起こすリスクが高くなる!

 日本人の3人に1人が「脂肪肝」といわれます。肝臓は「沈黙の臓器」だけあって、肝機能関連の数値が少し悪くなっても症状が現れません。「とりあえず今は大丈夫だから…」と放置している人も多いかもしれませんが、脂肪肝を甘くみてはいけないといいます。


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 脂肪肝とは肝臓(肝細胞)に脂肪(特に中性脂肪)が蓄積した状態のことで、具体的には、肝臓に30%以上の中性脂肪がたまった状態を脂肪肝と呼んでいます。

 脂肪肝を放置すると、肝細胞が壊れて、長期的には正常な細胞が減少してしまう可能性があり、これが肝機能の低下です。そして肝機能が低下すると、肝硬変、さらには肝臓がんに至る可能性があります。

 現在では、脂肪肝はさまざまな病気の入口になるということもわかってきています。脂肪肝の人は、高血圧や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病を起こすリスクが高くなります。さらに、動脈硬化が進行し、心臓病や脳卒中を発症するリスクも高くなります。糖尿病になると認知症リスクも高くなる――というように、脂肪肝を放置すると、さまざまな病気を誘発する“負のスパイラル”が起こる可能性があるわけです。

“沈黙の臓器”「肝臓」を正しく理解する

 肝臓は生命維持に欠かせない臓器で、さまざまな機能を担っています。 肝臓は1.2~1.5kgもある人間最大の臓器で、血液中のさまざまな成分を酵素によって変化させ、必要な物質を作り出しています。そのため肝臓は“生命の科学工場”とも呼ばれています。

 肝臓は生命維持に欠かせない臓器であることから、かなり余力がある臓器です。健康な肝臓なら、手術で半分切ったとしても機能には全く問題がないそうです。 健診の数値が正常値からちょっとはみだした程度では、医学的には肝機能が低下したとはいいません。本当の意味での肝機能の低下は、肝硬変を指します。


脱“脂肪肝”の落とし穴、油だけでなく“糖質”に注意!

 冒頭でも触れたように、今や国民の3人に1人は脂肪肝という時代です。なぜこんなに多くの人が脂肪肝になるのでしょうか。

 その最大の原因は“食べ過ぎ”にあります。「食の欧米化」「飽食」が背景にあるといわれています。摂取するエネルギー(カロリー)が、使うエネルギーよりも多いと、余ったエネルギーは肝臓に運ばれて中性脂肪になります。

 多くの人が「脂肪を食べると脂肪肝になる」と思いがちですが、そこに大きな落とし穴があります。実は、糖質も中性脂肪になります。実際、脂肪肝で肥満の人は、主食を多く摂っている人が多いそうです。特に、“主食の重ね食べ”をしている人は注意が必要です。

有酸素運動で脂肪を燃やすのが王道

 脂肪肝を改善するには「食べ過ぎないこと」が肝心ですが、たくさん食べても運動量が多ければ脂肪肝にはなりません。要は、エネルギーの摂取量と消費量のバランスの問題です。脂肪肝の予防・改善には、運動もとても重要なファクターとなります。

 対策には、ウォーキング、ジョギング、プールで歩くなどの有酸素運動が有効となりますが、脂肪を燃焼させるには激しい運動は必要ないといいます。自分の運動能力の5割程度の強度が有効だそうです。「運動能力の5割程度」と言われてもピンとこない人も多いかもしれませんが、これは軽く汗ばむ程度の運動を指します。

 一方、「肝臓にいい」といわれるサプリメントもよく販売されています。これらを使って、手軽に脂肪肝を改善することはできないそうです。脂肪肝の人には、シジミとウコンについては肝臓の細胞にダメージを与える可能性があるためすすめられません。

大量飲酒は「脂肪肝」にまっしぐら

 脂肪肝の一因に、お酒の飲み過ぎがあります。脂肪肝には大量飲酒が原因のアルコール性脂肪肝と、肥満、脂質異常、糖尿病が関与する非アルコール性脂肪肝の2タイプがあり、一般に非アルコール性脂肪肝の患者の方が多いのですが、“酒飲み”の方の場合は、アルコール性脂肪肝である可能性が高いといいます。

 お酒の飲み過ぎが脂肪肝につながる理由は二つあります。一つは、アルコールが中性脂肪の材料になるため。もう一つは、アルコールが肝臓で代謝されている間は脂肪の燃焼が阻害されるためです。1日の純アルコール摂取量が60g(日本酒にして3合)を越えている場合は、アルコール性脂肪肝であることがほとんどなのだそうです。この対策としては、アルコールの総量を減らすことが大切で、適量は純アルコールに換算して週に150g程度です。また、お酒と一緒に食べるおつまみも、炭水化物の摂り過ぎは避けるようにしましょう。

(Nikkei Goodayより要約)

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