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友情によって脳はブーストする!

 80歳でありながら50歳の人々よりも高い認知能力を示す「スーパーエイジャーズ」と呼ばれる人々を調査した研究が発表されました。アンケート調査によると、スーパーエイジャーズは多くの点でスーパーエイジャーズでない高齢者と評価を同じくするのですが、人間関係に関しては顕著な違いが出たそうです。



 ノースウェスタン大学の研究者らは9年にわたって、自分よりも20~30歳も年下の人たちよりも記憶力がよい80歳以上の男女「スーパーエイジャーズ」を調査しました。被験者らは期間中、アンケート調査と神経心理学のテスト一式、脳スキャン、神経学的なテストなどを行いました。

 スーパーエイジャーズに関する研究結果はこれまでにも発表されていますが、最新の研究では31人のスーパーエイジャーズと19人の「普通の」年配の人々に対して42項目からなるウェルビーイングについてのアンケート調査を実施。すると、人生の目的や自主性といった多くの項目についてスーパーエイジャーズは「普通の」人々と同じような評価を行う一方で、満足感・温かさ・信頼関係といった項目の評価は大きく異なっていたとのこと。このことから、「社会的な人間関係が非常に重要になってくる」のだと研究を行ったエミリー・ロガルスキー教授は語りました。「絆の強いソーシャルネットワークを持っていればアルツハイマー病にならないといった単純な問題ではないのですが、健康的な食事をする、禁煙する、といった項目と並んで『社会的なネットワークを持つ』ということが健康的な選択としてあるのです」とロガルスキー教授。

 退職者のためのコミュニティに参加しているスミスさんもスーパーエイジャーズの1人。スミスさんは新しい人が入ってくると、彼・彼女が自分の家にいるかのように感じられるよう温かく迎えます。「私は新しい人が入ってくると、その人の名前をできる限り早く覚えようとしますし、彼らを見かけたら『おはよう。調子はどう?』と声をかけます」「年配の人の多くは同じ話を何度も繰り返し、人の話に興味を持つのではなく不平ばかりを言う人も。これはひどいことです。人の話を聞くべきなのに」とスミスさんは語りました。コミュニティの管理者であるブライアン・フェンウィック氏も「彼女は人と深く関わる人物で、私たちのコミュニティをよく保ってくれます。彼女は何が起こっているかに敏感ですし、話し出すことを恐れません」と語っています。

 別のスーパーエイジャーである86歳のビルさんは、1999年にセールス&マーケティングの職から退いて初めて「感情をあらわにすることの大切さ」に気づいたのこと。「男性は通常、感情について話しません。私も自分を閉じ込めるタイプの人間でした。しかし、他人に対して心を開くことを学んだのです」とビルさん。

 ビルさんが創設に携わった、退職した男性のためのコミュニティ「Men Enjoying Leisure」には、今や150人のメンバーが所属しています。Men Enjoying Leisureでは月に2時間ほど集まって自分の身に起こっている物事について語り合うそうです。病気・離婚・子どものことなどについて話し合うことで、人々は自分だけが問題を抱えているのではなく、人も同じような問題を抱えているのだと学びます。語り合いを通して、男性たちはいい友人関係を築けるとのこと。

 研究に参加したスーパーエイジャーのうち2人は一緒に暮らしていますが、そのうちの1人であるフィネガンさんは、もう1人のグレースさんがいなければ孤独だったかもしれないとのこと。フィネガンさんは難聴と加齢黄斑変性を患っていますが、その他については驚くほどに健康です。そのフィネガンさんも「電話を取ってくれる友人がいるということがとても重要なのです」と語っています。2人は高校の同級生なのですが、88歳になっても毎日ほかの友人を含めたみんなでおしゃべりを楽しんでいるとのこと。

 過去にもスーパーエイジャーズを対象とした研究は行われており、MRIの結果、スーパーエイジャーズたちの脳は普通の人と比べて、灰白質から構成され神経が豊富な外皮質が分厚いことがわかっていました。しかし、実際の生活面でどのような違いが出ているかは、今回の研究で初めてわかったこと。

 上記の調査結果は、「認知力の低下リスクを軽減するためにはポジティブな関係が役立つ」といった過去の研究結果と一致します。ただし、ノースウェスト大学の研究者らは、スーパーエイジャーズがどのようにして良好な人間関係を維持しているのかや、スーパーエイジャーズにとって有効なことが他の人にとっても役立つのかの調査をまだ行っておらず、今後の調査が待たれるところです。

(Gigazineより)

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