有線接続はUSB Type-Cの時代がくる?

 アップルが3月9日に発表した新しいMacBookは、ポートがUSB Type-C1つのみという割り切った仕様で登場しました。USB Type-Cとはどんな規格なのか、調べてみました。

 USB規格の策定団体である米USB Implementers ForumがUSB Type-Cの策定に取りかかったのは2013年の12月。この時点で「Micro-BタイプのUSBコネクターと同等サイズの新デザイン」「リバーシブル仕様」「大容量給電に対応」「従来のUSBコネクターとの互換性なし」という4つの方向性が示されていました。



USB Type-Cの規格とは?

 ひとつの大きな特徴はやはり、USB Implementers Forumが策定開始時点で公表していた「リバーシブル仕様」です。現在主流のUSB Type-Aで、差し込みが逆では入りませんが、上下・左右がシンメトリーなType-Cでは、どちらでも差し込めます。

 例外を除き、多くのUSB機器は、ホスト側がType-A、デバイス側がType-Bという設計になっています。ところがType-B側はかつてデジタルカメラやゲーム機などに見られた「Mini-USB」、スマートフォンやタブレットの充電コネクターで現在主流の「Micro-USB」、プリンターや複合機などによく使われている「Standard-USB」など、デバイスにより多くの規格が混在している状況です。


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 Type-Cはホスト側もデバイス側もType-Cで接続できる上、差す向きにかかわらず、双方向に給電可能な設計になっているため、Type-Cを採用したPCや周辺機器が増えれば、Type-C - Type-Cのケーブルをさまざまなホストとデバイスに使い回せる時代になることも期待できます。

そして、USB 3.1とは?

 USBにはType-Xのほか、1.0、1.1、2.0……と数字による規格も設けられています。Typeがコネクターとポートの形状を表しているのに対し、数字は転送速度や給電能力の違いを世代別に表しています。初のUSB規格は1996年に策定された「USB 1.0」で、1998年の「USB 1.1」、今でも広く使われている2000年の「USB 2.0」、2008年の「USB 3.0」と続きます。

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 最新の規格は、2013年に策定された「USB 3.1」で、USB 3.0には「SuperSpeed USB」の通称がありますが、USB 3.1の通称は「SuperSpeed+ USB 10Gbps」で、名の通り理論値で最大10Gbpsでのデータ転送が可能で、実測では、USB 3.0と比べて、2倍以上速くデータをやり取りできます。

 USB 1.1からUSB 3.0までは下位互換性があるため、たとえばUSB 2.0ポートにUSB 3.0規格の機器を接続しても、性能が下位に依存する点をのぞけば、ほとんどの場合問題なく動作すしますが、USB 3.1も同じく過去の世代との互換性を持っています。

 USB 3.1なら必ずしもUSB Type-Cというわけではなく、USB Type-Cなら必ずしもUSB 3.1とは限らないという点です。USB Implementers Forumが公開している仕様表には、USB Type-Cの形状でUSB 2.0規格の仕様も載っています。

 しばらくは、USB 3.1規格のUSB Type-A、USB Type-B端子を搭載したUSB 3.1対応機器、あるいはUSB 3.0規格、USB 2.0規格のUSB Type-Cコネクター搭載機器などが混在するかもしれなません。

すべての接続をUSB Type-Cでまかなう時代になる?

 Type-C - Type-Cのケーブルをさまざまなホストとデバイスに使い回せる時代になることが期待できるのは、もうひとつ大きな理由があります。

 米Video Electronics Standards Association(VESA)という映像規格の団体が、USB Type-CにDisplayPortの働きをさせる「DisplayPort Alternate Mode」という規格を策定したためです。

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 新MacBookは早速この規格を採用しているため、USB Type-Cポート経由でのデータ転送、給電に加えて、映像の伝送も可能です。

 この規格に対応したUSB Type-Cコネクター搭載機器が増えれば、データ転送、映像伝送、給電がすべてUSB Type-C経由でまかなえるということになります。充電は電源コネクター、データ転送はUSB、映像の出力はHDMI、HDMIは対応していないからVGAアダプターが必要、DisplayPortしかないから対応ケーブルが必要という、現在の悩ましいケーブル事情を一気に解消してしまいます。

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 グーグルが3月11日に発表した新しいChromebook PixelにもUSB Type-Cが搭載されていますが、グーグルによる公式動画では、プロダクトマネージャーのアダム・ロドリゲス氏が「将来的にAndroidスマートフォンにも採用していくだろう」と発言していることから、今後はUSB Type-Cを採用したスマートフォンが登場してくることも予想できます。

 また、双方向に給電できる、最大給電容量100W、というType-Cの特徴を生かした、映像を受けながらホスト側に給電できるディスプレーといった今までにない周辺機器の登場も期待できるます。

 Micro-USBクラスの大きさ、これまで必要だったポートを省ける仕様は本体の薄型化にも貢献し、「有線接続といえばUSB Type-C」の時代が来るのも遠くないかもしれません。

(Gigazine、ASCII.Jpより要約)
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