ロレンツォ・ギエルミ

 ギエルミはイタリアを代表する名オルガニストです。ヨーロッパ、アメリカ、日本で幅広くコンサートや、レコーディングを行っています。16~17世紀におけるオルガン芸術、バッハ作品解釈の研究家としても知られています。現在、ミラノの聖シンプリチアーノ教会のオルガニストで、ミラノ国際音楽アカデミーの古楽研究所でオルガン、チェンバロ、室内楽の教鞭をとっています。2007年には、自身のグループ「ラ・ディヴィーナ・アルモニア」を結成し、BACHのカンタータの演奏も行っています。東京カテドラル聖マリア大聖堂の新オルガン建設のための芸術コンサルタントをつとめました。


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 最初に小フーガとして知られるト短調(BWV578)をお聴きください。



 トリオ・ソナタ第4番ホ短調(BWV528)の第1楽章には、カンタータ「もろもろの天は神の栄光を語り」BWV76のシンフォニアが転用されています。第2楽章のアンダンテロ短調には、4度の跳躍音形が効果的に使われおり、美しい世界を作り出しています。ギエルミのオルガン演奏に引き込まれます。



 次にチェンバロの演奏でトッカータニ短調(BWV913)の演奏会録画をお聞きください。演奏会でも見事な演奏をしています。



 ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ 第2番ニ長調(BWV1028)はヴィットリオ・ギエルミと共演しています。これも演奏会の録画です。


 ロレンツォ・ギエルミはどの演奏を聞いても、バランスの良いレガートで、しかも単調にならない僅かなアゴーギクのある演奏をしています。

 最後にギエルミのオルガンと指揮、ラ・ディヴィーナ・アルモニアの演奏で、復活節前第7主日の教会カンタータ「イエス十二弟子を召し寄せて」BWV22をお聴きください。歌手はマーゴット・オイツィンガー(A)、アルバート・ハルティンガー(T)、マウロ・ボルジョーニ(B)です。





イエス十二弟子を召し寄せて(BWV22)

1.アリオーソ(テノール、パス)および合唱

T:イエスは御許に十二弟子を招き寄せ、言われた。

B:「見よ、われわれは上って行く、エルサレムに、

 そしてことごとく完成されるであろう、

 人の子について記されていることが。」

合唱:彼らはしかしこのことの何一つ悟らず、

 わからなかった、何が言われていたのかが。

2.アリア(アルト)

わがイエスよ、引き寄せませ御身へと。

覚悟があります、ここを去り

エルサレムヘ、卿受難のもとへと参ります。

  この身に幸あり! もしその意義、

  この苦難と死の時の意義を

   わが慰めとしてもれなく

   よく悟るなら。

3.レチタティーヴォ(パス)

わがイエスよ、引き寄せ給え、さすれば馳せ参じましょう、

血肉は、まったく惰りません、

衡弟子たちと同様に、何が言われていたのかを。

それは憧れ求めます、この世を、そして大勢の仲間を。

どちらも、御身が輝く姿となり給うたその時は

堅い砦をタポルの山に築く心づもりです。

ですが苦難に満ちたゴルゴタには、

卑しい御姿の御身には、目もくれません。

ああ! 十字架につけ給え、この腐った胸のうちで、

なによりこの世と禁じられた快楽とを。

さすれば、御身の言われることを、

欠けるところなくよく悟り、

エルサレムへと千もの悦びもって参りましょう。

4.アリア(テノール)

わがすべてのすべて、わが永遠の財よ、

改め給えこの心を、変え給えこの性根を。

打ち倒し給えことごとく

この肉の断念に逆らうものを!

しかしこの身が霊にあって滅ぼされたその時、

引き去り給えこの身を、平安のうちに御身へと

5.コラール

滅ぼし給えわれらを、御身の慈しみもって、

起こし給えわれらを、御身の御意みもって。

古き人を弱め給え、

新しき人が生きるよう、

ここ、この地上にあって、

志とあらゆる希み、

思いを御身へと向けるよう。

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