「ホロレンズ」が見せるコンピューティングの未来

 Microsoftが、米国で開催した次期OS「Windows 10」のプレス向け説明会で発表した「ホロレンズ」は、現実の空間に映像や情報を重ねて表示する拡張現実(AR)を実現したVRヘッドマウントディスプレイです。

microsoft-hololens-4.jpg

パソコン不要で使用可能

 ホロレンズは一見すると、米フェイスブックの「オキュラス・リフト」やソニーの「プロジェクトモーフィアス」など「バーチャル・リアリティー(VR=仮想現実)」用のヘッドマウント型ディスプレー(HMD)に似ていますが、装着時に周囲の様子も見られるシースルー型のディスプレーを採用している点や、専用チップを搭載し、スマートフォン(スマホ)やパソコンに接続しなくても単体で使える点が大きく異なります。現実の世界にコンピューターが作り出す映像を重ねる拡張現実(AR)で、マイクロソフトは「ホログラフィック・リアリティー」と呼んでいます。

 ホロレンズは一見すると、バーチャル・リアリティー(VR=仮想現実)用のヘッドマウント型ディスプレー(HMD)装着時に周囲の様子も見られるシースルー型のディスプレーを採用している点や、専用チップを搭載し、スマホやパソコンに接続しなくても単体で使える点が大きく この製品はグーグル・グラスのような拡張現実(AR)と、オキュラス・リフト*のような仮想現実(VR)の間、すなわち複合現実(MR、Mixed Reality)の世界を実現するデバイスです。ウェアラブルデバイスが、コンピューティング環境をディスプレイから変える未来を想起できるプロジェクトです。



ホログラムを手軽に体験できるようになる

 Windowsのホログラムは、ホログラムコンピューティング環境「Windows ホログラフィック」によって実現します。この環境を試すことができるサンプルプログラムがWindows 10に搭載される予定で、オキュラス・リフトなどでも、この環境を利用できるといいます。

 ホログラムとは、三次元写真のことですが、一般的には、「参照光」あるいは「再生照明光」と呼ばれる光の立体領域に対して別の光を当てて像を作り出し、立体が映し出せるようにする方法がとられています。

 ヘッドマウントディスプレイでホログラムを実現させるMicrosoftのホロレンズは、環境に対して光学的な仕掛けを用意する必要はなく、処理などはPCで行うため、ホロレンズはワイヤレスで映像を受信できます。

アンビエントのインターフェイスをゲームで培ってきた

 ホロレンズにはカメラやセンサーが搭載されており、空間に合成したり、簡単な手の動きを認識したりすることができます。透過量を変えることによって、完全なVR体験、あるいは現実のものを見ながらのAR体験を行うこともできるといいます。


os_hololens-02.jpg


 ホロレンズは、コンピュータのインタフェースを変える可能性があります。もちろんすべての作業にHoloLensが作り出す3D表現が必要とは思えませんが、少なくとも「画面」の中から解放される最も早い方法と言えるかもしれません。

 現状のスマートフォンも、依然として「画面」の中で行われるコンピューティングです。常に身に付けて持ち運ぶことで、新しい情報取得が行えるようになりましたが、その結果を見るのはやはり画面の中です。

ゲームに閉じても、大きな価値がある

 Microsoftには、人気のゲーム機、「Xbox」があります。最新の「Xbox One」には、前作から続く、体の動きなどを読み取れるセンサー「Kinect」で、コントローラーなしのゲームプレーができるほか、搭載されているマイクを使うと声でXboxを起動したり、リビングルームのAV機器の操作が行えます。

 ホロレンズもゲームでの活用は十分に考えられます。Minecraftクローンのデモでは、家の中の壁にゲーム内のブロックを出現させて採掘を行うことができました。


os_hololens-03.jpg


 ここでも、ホロレンズの選べる活用方法が効いてきます。完全にゲームの世界観の背景で満たすのか、リビングルームに物体を配置して遊ぶのか、あるいは目の前にあるテレビやディスプレイを主画面として、情報やメニューなどをホロレンズによって重ねて表示するのか。

 アンビエント、つまり環境を司るコンピューティングの世界は、グーグル・グラス同じですが、使用環境に強いシチュエーションが必要になり、万人がそのシチュエーションを共有するわけではありません。その点、世界観がしっかりしているゲームから立ち上がることは想像しやすいと思われます。

(Nikkei Web、ITmedia他より)
スポンサーサイト
コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する