頌歌「全ては神とともにあり、神によらざるものは無し」BWV1127

 今から10年前の2005年6月、ライプツィヒのバッハ・アルヒーフ財団によってもたらされたBACH自筆譜発見のニュースは、日本を含めて世界中を席巻しました。ワイマールのアンナ・アマリア図書館の蔵書の中から、バッハ・アルヒーフ財団の研究者ミヒャエル・マウルによって偶然発見されたというこの楽譜は、ある詩集の最後のページに付されていたといいいます。その詩集は、修復のために持ち出されていたため、図書館に於いての焼失を免れたという幸運なものです。

頌歌(しょうか)=神の栄光・人の功績などをほめたたえるカンタータ風の声楽曲。


bwv1127.jpg


 BACHがワイマールの宮廷オルガニストとして就任していた1713年10月に、ヴィルヘルム・エルンスト公の52歳の誕生日を祝うため、同公の信条でもあった「すべては神とともにあり、神なきものは何も無し」で開始されるヨハン・アントン・ミリウスの詩に作曲されました。また、52歳の記念ということから通低による序奏を52の音で書くなど遊び心もある作品に仕上げられています。BACHの真作が新たに発見されたのは1935年以来、70年ぶりの快挙で、この曲のBWV番号は声楽曲に分類されていますが、内容は宗教曲のカテゴリーに入ります。


 トン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック・オーケストラ、ソプラノ、リサ・ラーソンでお聴きください。収録されているのは1番、4番、8番、12番です。



 ジョン・エリオット・ガーディナー指揮、イングリッシュ・バロック・ソロイスツ、ソプラノ、エリン・マナハン・トーマスの演奏では標準ピッチ(440Hz)で演奏しています。収録されているのは1番、3番、12番です。



 翻訳された歌詞が入手でませんが、内容は概略以下の通りです。


1.神と共にすべての事に当り、神によらずしては何事もなさざるは、

身に奇しき幸いを招く道なるべし

2.神と共にすべての事に当り、神によらずしては何事もなさざるは、

身にイエスの祝福の幸いを招く道なるべし

3.神と共にすべての事に当り、神によらずしては何事もなさざるは、

領邦に幸いを招く道なるべし

4.神と共にすべての事に当り、神によらずしては何事もなさざるは、

地上に天の幸いを招く道なるべし

5.神と共にすべての事に当り、神によらずしては何事もなさざるは、

人の世に貫き幸いを招く道なるべし

6.神と共にすべての事に当り、神によらずしては何事もなさざるは、

人にいのちの幸いを招く道なるべし

7.神と共にすべての事に当り、神によらずしては何事もなさざるは、

われに多くの幸いを招く道なるべし

8.神と共にすべての事に当り、神によらずしては何事もなさざるは、

身に永遠の幸いを招く道なるべし

9.神と共にすべての事に当り、神によらずしては何事もなさざるは、

われに豊かなる幸いを招く道なるべし

10.神と共にすべての事に当り、神によらずしては何事もなさざるは、

新たなる幸いを招く道なるべし

11.神と共にすべての事に当り、神によらずしては何事もなさざるは、

霊魂に幸いを招く道なるべし

12.神と共にすべての事に当り、神によらずしては何事もなさざるは、

数かぎりなき幸いを招く道なれ

スポンサーサイト
コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する