MERS流行に備え知っておくべき5つのこと

 韓国での中東呼吸器症候群(MERS=マーズ)の感染者数増加を受けて、東アジアで「MERSコロナウイルス」のまん延に対する懸念が高まっています。The Wall Street JournalではMERSについて知っておくべき5つのことを挙げています。


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1.MERSは一般的な風邪やSARSと同じウイルス系統

 2002~03年には香港と中国南部で重症急性呼吸器症候群(SARS)がまん延しました。SARSでは750人以上の死者が出て、感染者数は数千人に及びました。MERSは12年9月にサウジアラビアで確認されたのと似た疾患です。世界保健機関(WHO)によると、それ以降、1154人がMERSに感染し、少なくとも434人が死亡しています。40%近い致死率です。

 MERSの治療方法は分かっておらず、ウイルスの発生源や伝染過程も明らかになっていません。

2.中東で発生し、世界的に拡大

 MERSはサウジアラビアで最初に確認されて以降、世界に広がっています。渡航がますます国際的になっていることが一因です。MERS患者の大半は中東で確認されていますが、昨年4月に初めて東南アジアでも確認されました。これはマレーシアの男性が、イスラム教最大の聖地とされるサウジアラビアのメッカを巡礼したときのことでした。この男性は巡礼の途中、サウジのラクダ農場を訪問していました。ラクダは同ウイルスの感染源の一つです。



3.韓国に到達したのは2週間前

 韓国保健福祉省は5月20日、国内初のMERS感染者を確認しました。当局者らによると、感染したのは68歳の男性で、約3週間にわたってサウジアラビアとアラブ首長国連邦、バーレーンを訪問していました。それ以降、この男性の妻および、この男性と接触のあった数人が感染しました。当局者らによると、韓国内で確認された感染者数は合計30人となり、2日には2人が死亡しました。これは韓国での初のMERSの死亡例です。

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4.韓国は対応策を検討

 韓国保健福祉省は、まだ流行宣言を出していなません。しかし、同ウイルスの感染可能性が疑われることから隔離されている約1300人については海外渡航禁止を検討しています。最初の患者と直接的な接触がなかった人々にもMERSが広がっている可能性があるとの懸念が高まっています。

5.韓国のMERS問題が拡大も

 SARSまん延の中心地だった香港は、MERSコロナウイルスに感染していることが確認された韓国人男性(最初の患者と病室が一緒だった人物の息子)が香港を訪れていたことを受けて、警戒態勢を強いています。香港当局は19人を隔離するとともに、この男性と接触した可能性のある他の旅行者27人についても監視を続けています。当局はまた、空港や検問所で予防措置を講じています。韓国ソウルの医療施設を最近訪問し、呼吸器系の症状を発症したり、熱が出たりした入国希望者はMERSの疑いがあるとして扱われ、ウイルス検査で陰性と出るまで病院で隔離されることになります。こうした措置は、中東を最近訪れた入国希望者にも適用されます。

(The Wall Street Journal、動画はFNN、図は東京新聞より)
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