新進気鋭のチェンバリスト、ジャン・ロンドー

 昨年わずか23歳でデビューしたフランスのチェンバリスト、ジャン・ロンドーは、2012年のブルージュ国際古楽コンクールのチェンバロ部門で1位を受賞して以来、その素晴らしい評判は、ヨーロッパ中を駆け巡り、「自分の描いた音楽を明確に音に表す手段を熟知した次世代を担うチェンバリスト」として高い評価を得ています。1991年生まれで、この年にして、既にバロック時代の奏法を身に着け、決してそれが古臭いものではなく、「現代」におけるポップス、ロックと同じ感覚を持ったサイケデリックで斬新で新鮮さを持っているといわれます。


B11mge7CAAARU09.jpg


 5歳の時にラジオから流れてきたチェンバロの音に魅せられて、6歳からチェンバロを始め、10年間ブランディーヌ・ヴェルレに師事していました。ジャズの即興も得意としており。ジャズ・フェスティヴァルなどに出演しています。テクニックはもちろん、細かい音型を積み重ねての表現効果や、特に緩章楽章での和音のずらし方やテンポの揺らし方は絶妙としか言いようがなく、美しすぎる空間を生み出していると評価されています。


 最初にブラームスが左手ピアノ用に編曲した「シャコンヌ」をチェンバロで演奏でお聴きください。持続音ペダルのないチェンバロで譜面通りの演奏では音楽性が損なわれれてしまうため、音は変えずに両手で演奏することで、持続的な音楽の流れを作ることに成功しています。



 次に前奏曲とフーガイ短調(BWV894)の演奏会の録画です。演奏会でも乱れることのない完璧な演奏をしています。使用楽器は、ジョンテ・クニフとアルノ・ペルトが2006年に製作したドイツ式チェンバロです。



 リュートのための組曲(パルティータ)ハ短調(BWV997)をチェンバロで演奏しています。



 最後に一度紹介したことがあるイタリア協奏曲ヘ長調(BWV971)をもう一度お聴きください。



 この演奏では、欲を言えば3楽章はプレストの指定があるので、もう少し速く演奏して欲しかったと思います(ブランディーヌ・ヴェルレの影響を感じます)。しかし、どの演奏もすでに並みの演奏家を超えています。現代最高のチェンバリストと言われるクリストフ・ルセを凌駕する時が来るのを楽しみにしています。

スポンサーサイト
コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する