夏に多い「痛風」の発症を予防する方法とは!

 夏は、痛風の発作が増える季節です。痛風は、紀元前4世紀にはヒポクラテスが詳細に記載するなど、最古の生活習慣病とも言われます。痛風の原因や予防法を知り、生活習慣を改善しましょう。

プリン体のとり過ぎが一因に

 痛風と言うと問題視されるのが「プリン体」ですが、そもそもプリン体とはすべての生物を活動させるために欠くべからざる物質で、遺伝子をつかさどるDNAの半分はプリン体からできています。プリン体はエネルギー源にもなるほか、イノシン酸といううまみ物質の構成成分でもあります。

 しかし、命の源ともいえるプリン体も、とり過ぎには注意が必要です。プリン体は分解されると最終的に尿酸になり、腎臓から排出されます。プリン体をとり過ぎたり、尿酸の産生量の増加や、尿酸の排泄量の減少が起こると、血液中の尿酸値が上がり、痛風が引き起こされます。高尿酸血症とは、血清尿酸値が7.0mg/dLを超えた状態で、この状態が長く続くと痛風の原因となります。

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 尿酸値が増える要因としては、プリン体のとり過ぎ、筋トレなどの激しい無酸素運動、果糖のとり過ぎ、ストレス、ある種の薬剤の影響などがあります。また、尿酸の排出量減少の要因には、メタボリックシンドローム、内臓脂肪の蓄積、飲酒、絶食、脱水などが挙げられます。このように、多くの生活習慣が尿酸値を上げる原因となっています。

 例えば、夏に激しい無酸素運動をして、汗をかいて脱水になると尿酸値が上がります。その上、運動後にプリン体を多く含むビールを飲めば、尿酸値はさらに上昇します。このように尿酸の増加の連鎖が起こりやすいために、夏に痛風の発作が増えるといいます。

 また、肥満やメタボシックシンドロームの人が増えているためか、痛風の患者数は年々増加しており、そのほとんどが男性です。尿酸値には女性ホルモンが関係しており、女性の尿酸値は男性より低いためです。


痛風・高尿酸血症チェックシート

尿酸値の上昇は、尿路結石の原因にも

 痛風は、関節の中に尿酸が溜まって発作が起きるもので、多くは足の関節に起こります。ひとつの関節だけが急に腫れ上がり、一般的には、痛みが始まってから24時間以内に腫れと痛みが最高潮に達します。この痛みは1週間ほどで消え、次の発作までは痛みません。

 また、尿酸が腎臓に溜まると腎機能障害を起こしたり、尿路結石の原因にもなります。尿酸値の高い人はメタボリックシンドロームにもなりやすく、虚血性心疾患、脳血管障害も起こしやすく、したがって、尿酸値の上昇には注意が必要です。

栄養バランスの良い適量の食事、水分摂取が大切

 尿酸値を下げて、痛風や高尿酸血症を予防するにはバランスの良い食事を摂り、飲酒は適量にし、軽い運動をすることです。

 バランスの良い食事とは、ご飯・パン・麵などの主食、魚介・肉・卵・大豆製品などを使った主菜、野菜・海藻などの副菜に汁物をつけた、一汁二菜、または一汁三菜の食事です。メニューはプリン体や果糖をとり過ぎない組み合わせにし、腹八分目を守ること。1日のプリン体の摂取量は400mg程度にします。

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 さらに、水分を十分に摂って尿酸の排出を促します。日本痛風・核酸代謝学会ガイドライン改訂委員会が編集した『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン』では、尿量を2,000mL/日以上確保することが目標とされ、高尿酸血症・痛風だけでなく、尿路結石の予防のためにも、食事以外に2,000mL以上の飲水が勧められています。

早歩き、階段を使うなどの軽い運動が効果的

 軽い運動は痛風予防になりますが、過激な運動や無酸素運動は尿酸値を上げるので、尿酸値が気になる人は避けます。ウォーキング、ジョギング、水泳、ラジオ体操など、脈が少し早くなるような有酸素運動を週3回程度行うのが適当です。

 ジム利用やランニングの習慣のある人はそのまま続け、運動の習慣のない人は、通勤時に苦しくならない程度の早歩きをしたり、エレベーターを使わずに階段の昇降を日常生活に取り入れます。建物の3階くらいは階段を使い、駅から家や会社までは早歩きで歩くというのも、毎日無理なくできる運動です。

(日経Goodayより要約)
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