わがからだ健やかならず(BWV25)

 今日聴く日曜カンタータは、三位一体主日後第14主日の1723.8.29にライプツィヒで初演された大編成の管弦楽を伴う作品です。翌年には名作カンタータ「イエスよわが魂を」BWV78が作られましたが、共通した内容を持っています。


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「らい病者の浄め」ボッティチェッリ


 当日の福音書章句で述べられている「らい病」への癒しを、イエスによる魂の救済、人間に対する本質的な癒しと置き換えています。この世を悲惨な病院にたとえ、医師としてのイエスに「罪の癩」からの癒しを乞うという内容の台本です。 


 フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント、ハナ・ブラシコヴァ (S)、トマス・ホッブズ(T)、ペーター・コイー (B)の演奏でお聴きください。後半のアリアでハナ・ブラシコヴァの美声が聴けます。




1.合唱(コラール旋律付)

「およそ健やかなところとてありません、

 わが身体には、

 御身の威嚇を前にして。

そして平安がありません、わが骨々には、

 わが罪を前にして。

2.レチタティーヴォ(テノール)

全世界は病院にすぎない、

人々が数えきれぬはど大勢、

そしてまたゆりかごの子供らが、

病いに悩み臥せっているところ。

ひとりを苦しめるのは胸の中の

悪しき快楽の高い熱。

もうひとりは病んで臥せる、

おてのが誉れのいとわしい悪臭のため。

三人日は金銭欲が病み細らせ

突き落とす、まだ時も来ぬのに墓の小へ。

太初の堕落がすべての者を穢し、

罪の癩を伝染したのだ。

ああ! この毒が穿ってまわる、わが四肢をも。

いずこにこの哀れな身は薬を得られよう?

誰がこの惨めな身に寄り添い助けてくれようか?

誰がわが医師なのか、誰がこの身をもとへ戻してくれようか?

3.アリア(バス)

ああ、いずこにこの哀れな身は助けを得よう

わが癩、わが腫れ物は

ごんな草どんな膏薬も癒すことがてきぬ、

ギレアドの乳香と同様に。

御身わが医師、主イエスよ、ただ御身のみが

知り給う、魂の最良の治療を。

4.レチタティーヴォ(ソプラノ)

おおイエス、いとしの師よ、

御身へと逃げてまいります、

ああ、強めませ、弱った命の霊気を。

憐れみませ、

御身あらゆる病める者の医師、助け手、

突き放し給いませぬように、この身を

御顔の御前から。

わが救い主、この身を

 罪の癩から清めませ、

さらば御身に

わが心のすべてを

絶ゆることない供物に献げましょう、

そして命の限り御身の助けに感謝いたしましょう。

5.アリア(ソプラノ)

開きませ、わがつたない歌に、

イエスよ、御身の恵みの御耳を!

この身がかしこの高き歌人の群にまじり

天使たちと歌うその時は、

わが感謝の歌をうるわしく響かせましょう。

6.コラール

わが生きるもろもろの日々

称えましょう御身の強い御手を、

御身がわが患難と嘆きを

心こめて除け去り給うたことを。

ただ死する身にあって

御身の誉れを広めるだけでなく、

後にもそれを証し示し

かしこで永遠に御身を称えましよう。

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