ググるとカスになる?

 成人の3分の1がネットで得た情報を憶えようとせず、4分の1は発見直後に忘れてしまうことが判明しました。手軽に情報を求めてばかりいると「デジタル健忘症」になるかもしれません。現代人はあらゆる情報をインターネットで探そうとしますが、そうして見つけた情報はすぐに忘れられてしまうようです。

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 ロシアのコンピューターセキュリティ会社カスペルスキーは、16歳以上の6,000人を対象とした国際的な調査を実施しました。

 その結果、36%の被験者が何かを思い出そうとする前にグーグルで検索すると回答しました。この数字は45歳以上の被験者では40%に上りました。

 調査報告書によれば、こうしたユーザーは自分の記憶の精度を信用していないか、あまりにも性急に正答を得ようとしている可能性があるといいます。

 同様に、被験者の24%、45歳以上では27%がオンラインで得た答えを利用すると、それを直ちに忘れてしまうことも認めています。また、12%の被験者は情報はオンラインでいつでも手に入るため、記憶しようと努めることもないようです。

 この手軽な情報へのアクセスは、記憶することの面倒臭さと相まって、長期的には記憶力に対して大きな影響を与えます。記憶に蓄えられた情報を利用しないと、やがてはそれを忘れてしまうからです。

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 脳は思い出すことで記憶を強化し、同時に気を散らす無関係な情報を忘れます。これまでなされた研究からは、繰り返し情報を思い出すことが、永続的な記憶を作り出すうえで非常に効果的な手段であることが証明されてきました。

 しかし、それと対照的に、繰り返しネットで検索するなど、受動的に情報を思い出すやり方では、強固で持続的な記憶が作られにくく、今回の研究からも、情報を思い出す前にネットで検索してしまうと、長期的な記憶の形成を阻害することが示唆されています。

 グーグルなどのネット検索が記憶に与える悪影響を指摘したのは、この研究が初めてではありません。2年前にハーバード大学で実施された一連の実験では、コンピューターから情報が削除されたと思い込まされた被験者の方が、情報を思い出しやすいことが明らかとなりました。

 別の研究では、学生に対して雑学的質問を訪ねてみると、学生はグーグルを使用するグループと使用しないグループとに分けられており、質問後に自分自身の知性を評価するよう求められました。すると、グーグルを使用したグループの方が自分が知的であると評価する傾向にあったといいます。これは自分の知識で正答を得た被験者よりも上回っていました。研究者は、グーグルを使用すると、インターネットが自分自身の認知ツールの一部であると錯覚すると結論づけています。

 さらに、将来的にもその情報を使おうとする場合、他人と情報を共有するのではなく、コンピューター上に保存しておく傾向があるとする研究結果もあります。現代人は家族や仲の良い友達に見聞きしたことを伝えるかのごとく、コンピューターに情報を伝えています。その親密ぶりは、コンピューターが身近にあると情報の詳細が記憶に残らないほどだといいます。

(Mail Online 翻訳:カラパイアより)
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