フランス風序曲(パルティータ)ロ短調(BWV 831)

 この作品はイタリア協奏曲ヘ長調(BWV971)とともにクラヴィーア練習曲集第2部として1735年出版されました。初版本の題扉には「2弾鍵盤付きクラヴィチェンバロのための、イタリア趣味による協奏曲と、フランス風序曲とから成る。ライプツィヒ音楽隊監督 J.S.Bachこれを完成する」と記されています。


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 初期稿には、フランス語で「J.S.Bachによるクラヴサンのための序曲」と書かれており、元来ハ短調であったものを出版にあたり半音低いロ短調に移調しています。想定されるのは「イタリア協奏曲」との対比で、イタリア協奏曲のヘ長調はフラット調で、ロ短調はシャープ調で、ヘ調とロ調の主音は互いに三全音の音程があり、ヘ調とロ調はもっとも遠い調と見なされるからです。あるいはクラヴィーア練習曲集第1巻(パルティータ)ではヘ調とロ調が使われなかったので、それを第2巻で埋め合わせしたとも考えられます。

1.序曲

2.クーラント

3.ガヴォット Ⅰ、ガヴォット II

4.パスピエ Ⅰ、パスピエ II

5.サラバンド

6.ブーレⅠ、ブーレ II

7.ジグ

8.エコー


 クリストフ・ルセの演奏からお聴きください。素晴らしい演奏です。ルセの愛用するルッカースのチェンバロの音色も、この曲に合っています。



 次はスコット・ロスですがこちらも名演奏です。楽器のせいもあり少し重い感じがします。



 セリーヌ・フリッシュの演奏会の録画は、いい演奏ですが少しリズムが不安定なところがあります。演奏時間も短くスピード度感にあふれる演奏です。



 もう一人フランスの女流チェンバリストのベテラン、ブランディーヌ・ヴェルレですが、こちらも名演奏です。



 最後にレオンハルトにも師事したイタリアの鍵盤奏者アルフォンソ・フェディです。



 どの演奏も名演奏ですが、個人的にベストを選ぶとすればクリストフ・ルセになります。グレン・グールドも録音していますが、BACHのピアノ演奏は聴く気になりません。
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