リコーダー(ブロック・フレーテ)について

 リコーダーはヨーロッパでは中世から存在が知られ、ルネサンス音楽の時代には盛んに用いられました。バロック期まではリコーダーではなくフルートと呼ばれており、現在のフルートの原型である横笛はフラウト・トラヴェルソ(横向きのフルート)と呼ばれていました。リコーダーは英語で、ドイツ語ではブロック・フレーテ、フランス語ではフリュート・ア・ベック、イタリア語ではフラウト・ドルチェといいます

 リコーダー(recorder)は「記録するもの」の意味で、ラテン語の 「recordor(思い起こす)」などから生じた言葉で、鳥などがさえずるという意味にも用いられたことがあり、そこから名づけられたとする説が有力です。


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バロック・リコーダー


 しかし、音量が小さいこと、音の強弱がそのままピッチに影響すること、発音が容易であることの裏返しとして、音色の表情をつけにくいことなどから、バロック期後半の18世紀頃からは次第にフラウト・トラヴェルソに主流の座を奪われ、古典派音楽に至っては全く顧みられなくなりました。

 20世紀初頭になって古楽復興運動の中でイギリスのアーノルド・ドルメッチが復元し、フランス・ブリュッヘンらによって過去の奏法が研究されて、今では古楽演奏では欠かせない楽器となりました。数々の名手が出現し、リコーダーの普及に大きな貢献を果たしました。

 BACHはブランデンブルグ協奏曲第2番と第4番の中でリコーダーを独奏楽器として用いているほか、カンタータの中でもオブリガート楽器として効果的に用いています。


 まずフランス・ブリュッヘンの演奏で、BACHの名曲ブランデンブルグ協奏曲第4番ト長調(BWV1049)を、演奏会の録画でお聴きください。



 同じ曲をイタリアのリコーダー奏者で、イル・ジャルディーノ・アルモニコの指揮者として活躍するジョヴァンニ・アントニーニの演奏会の録画でお聴きください。



 サンフランシスコの古楽アンサンブル、ヴォイセス・オブ・ミュージックのリーダーでリコーダー奏者のハンネケ・ヴァン・プロースジは、第2楽章で2本のリコーダーを繋いで吹き分けています。画像も4KUHDの高画質で、音声も低音が効いた高音質です。



 曲は変わりますが、オランダの新世代のリコーダー奏者エリック・ボスグラーフ はチェンバロ協奏曲第2番ホ長調(BWV1053)をリコーダー用に編曲して演奏しています。リコーダーに合わせて調性を変えていますが、素晴らしい演奏です。第1楽章だけお聴きください。弦楽合奏はアンサンブル・コルデヴェントです。


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