塩分を摂りすぎると身体にどんな悪影響が出るのか?

 塩は、食べ物をおいしくしてくれるだけではありません。身体を正常に機能させるための重要な役割を担っています。食塩の主成分の1つであるナトリウムは、血流と血圧を調整し、神経と筋繊維の間のメッセージ伝達を助けます。食塩には塩化物も含まれており、消化を促します。健康を維持するためには、食事で十分な塩分を摂取し、こうした栄養素を補給する必要があります。


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 しかし、塩分の取りすぎは身体に良くありません。加工食品には塩分が大量に含まれていますし、レストランでは塩をたくさん振りかけておいしくしようとしています。結果的に、アメリカではナトリウムが大量に含まれた食生活を送る人が増えているのですが、ナトリウムの過剰摂取は健康にきわめて深刻な影響を与えます。


塩分の摂りすぎが引き起こすのは、浮腫・高血圧・骨粗しょう症。胃がんや認知機能への影響も

 食事でナトリウムを摂りすぎると、身体は余分な水分を貯め込みます。それは、血液内の老廃物をフィルターにかける腎臓が、電解質の濃度を一定に保とうとするからです。濃度とはつまり、カリウムや水分に対するナトリウムの比率のことです。

 食事に塩分が多く含まれていると、腎臓は体内でより多くの水分を維持しようとします。そのせいで、好ましくない反応が起き、浮腫(手や腕、足、足首、脚などのむくみ)などの症状となって現れます。一般的に水分量が多ければ、静脈や動脈を流れる血液の量も増えます。すると、時間とともに血管が固くなり、高血圧を引き起こす可能性が出てきます。

 塩分が喉を渇きやすくすることは知っていますが、それは、身体がナトリウムと水分の比率を正常に戻そうとして戦っているからです。水を大量に飲むと、むくみや高血圧が悪化します。けれども、水分の摂取量が足りないと、身体が細胞から水分を奪おうとして、脱水症状を招きます。


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 ナトリウムの多い食事を摂っている人はたいてい、喉の渇きから過剰に水分を摂るため、トイレが近くなります。排尿するたびに、身体からカルシウムが流出しますが、カルシウムは強い骨と歯をつくる上でとりわけ重要なミネラルです。トイレに何度も行って体内からカルシウムが必要以上に流れ出てしまうと、骨が弱くなり、骨粗しょう症が悪化してしまいます。

 そればかりか、まだ解明されていない影響もあります。複数の研究から、過剰な塩分摂取は胃潰瘍や胃の感染症を引き起こすばかりか、胃がんの進行を早める可能性さえあることがわかっています。原因ははっきりわかっていませんが、「Live Strong」によれば、ナトリウムが胃の粘膜を破壊しているのではないかとみる研究者もいるようです。

 2010年に実施されたある研究によれば、塩分はさらに、認知機能にもマイナスの影響をもたらします。ただし、この研究は観察だけに基づいたものなので、その原因について、研究者たちは仮説を立てていません。

 塩分の摂りすぎは健康にかなり深刻な長期的影響をもたらします。それなのに、多くの人が、1日あたりの推奨摂取量2300ミリグラム(食塩5.8グラムに相当)を大きく上回るナトリウムを含む食事を摂っています。塩分摂取の影響をより広く社会に知ってもらうために、ニューヨーク市は昨年秋のはじめに、1日あたりのナトリウム推奨摂取量を超えるメニューの横にソルトシェーカーの印をつけるよう、飲食店に義務付けることを決定しました。この条例は昨年の12月1日に施行されました。

 これで、ニューヨーカーが自身の塩分摂取量にもっと気を配るようになり、それに応じて塩分を控え、より健康になれば何よりです。塩分の摂りすぎに気をつけてみると良いのではないでしょうか。

(Popular Science、Live Strong―lifehackerより)
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