今年の花粉飛散情報

 2月に入り寒さが和らいでくると、憂鬱な季節がやってきます。近年多くの人が花粉症を発症しており、今では花粉症は国民病の1つといわれています。その数は日本人の5~10人に1人といわれ、さらに都市部に関しては約4人に1人ともいわれています。


花粉症の代表「スギ・ヒノキ花粉」が多い理由

 日本の国土の約7割は森林が占めていますが、そのうちの約4割は人の手で植えられた、人工林」です。戦後の復興や経済発展のために大量の木材が必要となり、スギやヒノキなどの造林を積極的に行ってきました。スギは植え付けてから約10年で雄花ができ、花粉が本格的に生産・飛散するのには早くても25~30年かかります。近年花粉症が増加傾向にある理由として、戦後の歳月を重ね、花粉を撒き散らす30年以上級のスギ林が増えてきたことが挙げられます。

 そこで花粉症の原因となるスギを伐採すればいいと思うかもしれませんが、スギを含めたこれらの人工林は世界的に問題になっている地球温暖化防止や国土の保全など、木材としての資源だけではない大切な役割も果たしているため、花粉症の

原因となるからといって安易に伐採することはできません。


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毎年花粉症情報が出るのはなぜ?

 花粉が多く飛べば飛ぶほど花粉症の症状はひどくなり、花粉症を発症する人も増えていきます。しかし花粉の飛散量は毎年同じというわけではなく、夏の日射量や最高気温・平均気温・降水量などの気象条件などさまざまな条件によって異なります。

 スギの雄花は7~10月頃にかけて成長していくため、この時期の気象条件――つまり夏の天候によって花粉の産生量が毎年変わってきます。そのため、毎年花粉症情報が発表されるわけです。

 また、花粉の飛散量は前年度の気象条件ともう1つ「表年」「裏年」によっても変わります。飛散が多い年と少ない年が交互にやってくるとされており、花粉が多く飛散するのが「表年」、逆に飛散量が少ないのが「裏年」と呼ばれています。つまり気象条件だけではなく、この表年・裏年も花粉飛散量に深く関わっており、花粉飛散予測はこれらの条件をみながら出されています。


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2016年の花粉症情報

 気になる2016年の花粉症情報はどのようになっているのでしょうか。

<東日本>

 2015年の夏は7月下旬~8月上旬にかけては東北・関東甲信越地方で気温が高くなりましたが、日照時間や降水量はほぼ平年並みでした。このことから、東北や東日本は気象条件では花粉が作られやすい条件となりましたが、東日本では2015年が表年でした。このため、2016年は裏年となり、前年よりも飛散量が少なくなると予想されます。

<西日本>

 一方、西日本では気温は平年よりも低く前年に続く冷夏となり、降水量も西日本の太平洋側では多かったため、低温・多雨・日照不足という花芽が作られにくい気象となりました。しかし西日本では2015年は裏年であり、2016年が表年となるため前年よりも花粉が多くなる傾向があります。


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今年の飛散状況

 これまでの内容をまとめると、例年よりも花粉飛散量は少なくなると予想されており、東日本では平年の70%という地域もあります。前年比で見ると、西日本では前年比100%以上という地域が目立ちますが、2015年の花粉飛散量が全国的に少なかったため、例年を上回るほどの花粉が飛ぶことはないようです。

 2015年と比べると、九州や四国・東海は前年よりも多い、中国・関東甲信では前年並み、近畿・北陸・東北・北海道は少なめと考えられます。

 これら花粉の飛散開始は西日本・東日本ともに例年よりも早くなるところが多く、北日本は例年並みの開始となりそうです。早い所では2月上旬から飛散が開始するので、早めの対策を心がけるようにしましょう。

(いしゃまち より)
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