オルガンのための6つのトリオソナタ(BWV525~BWV530)

 BACHのオルガン曲を聴きたくなると、まず選ぶのがトリオソナタです。トッカータのような派手さもなく、組曲のような舞曲でもなく、しかもオルガン特有の足鍵盤(ペダル)の重低音に支えられた最高峰の純音楽作品です。

 トリオソナタ作曲の動機は息子フリーデマンの音楽教育用とされていますが、教育用といえども練習曲のレベルを遥かに超えた素晴らしい作品です。1730年BACH 45歳の円熟期に作られました。


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 今回、全6曲を6人の演奏家で1曲づつ聴き比べてみました。この作品はオルガニストにとっては登竜門ともいえる曲なので、第1番は多くの演奏家が自らYoutubeに演奏動画を投稿していますが、その中では優れた演奏は見つかりませんでした。


第1番変ホ長調(BWV525)カイ・ヨハンセン

Allegro moderato ― Adagio ― Allegro



第2番ハ短調(BWV526)クリストファー・ヘーリック

Vivace ― Largo ― Allegro



第3番ニ短調(BWV527)トン・コープマン

Andante ― Adagio e dolce ― Vivace



第4番ホ短調(BWV528)ロレンツォ・ギエルミ

Adagio e Vivace ― Andante ― Un poco allegro



第5番ハ長調(BWV529)ピーター・ハーフォード

Allegro ― Largo ― Allegro



第6番ト長調(BWV530)マリー=クレール・アラン

Vivace ― Lento ― Allegro




 気に入ったのはイギリスの長老、クリストファー・ヘーリックとピーター・ハーフォードです。ハーフォードのトリオソナタの演奏には定評があり、以前から愛聴していましたが、今回ヘーリックを聴いて大変気に入りました。

 コープマンは無駄な装飾音を挿入して、この曲の良さを損ねています。またテンポも安定しない少し落ち着きのない演奏です。

 マリー=クレール・アランは卒のない演奏ですが、なぜかあまり感銘を受けません。アクセントを付けないレガートな奏法のためでしょうか。

 次世代(とは言っても50歳代)のカイ・ヨハンセンとロレンツォ・ギエルミも優れた演奏をしています。
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