チェンバロ協奏曲第2番 ホ長調 (BWV1053)

 この作品の原曲は、消失したヴァイオリン協奏曲、あるいはオーボエまたはフルートのための協奏曲であると考えられています。第1楽章はカンタータ第169番『神ひとりわが心を占めたまわん』のシンフォニア、第2楽章は同じカンタータのアリアに転用し、第3楽章はカンタータ第49番『われは生きて汝をこがれ求む』に転用されました。


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 第1番に匹敵するほどの規模を誇っていますが、ここではチェンバロと弦楽の絡み合いが特色となっています。1729年から1741年頃にかけて作曲されたと思われます。

第1楽章 アレグロ(指示なし)ホ長調、4/4拍子。

第2楽章 シチリアーノ 嬰ハ短調、8/12拍子。

第3楽章 アレグロ ホ長調、8/3拍子。


 最初にピリオド楽器による古楽演奏運動のパイオニアであるグスタフ・レオンハルトの演奏です。1960年代の録音で今聴くとテンポが遅く感じますが、当時のモダン楽器の演奏も遅く、カール・リヒターもほぼ同じテンポで演奏しています。初めて聴いた時はピリオド楽器の落ち着いた音色にとても惹かれました。



 次はレオンハルトの一番弟子、トン・コープマン演奏です。レオンハルトより僅かにテンポが早くなっています。またオーケストラが洗練され古楽演奏の進化を感じます。1990年の録音です。



 ムジカ・アルタリパは1984年に設立されたドイツの古楽音楽アンサンブルです。チェンバロはルドガー・レミーが弾いています。チェンバロは別として弦楽器の音がコープマンのアムステルダム・バロック・オーケストラ以上に古楽らしい音色です。1996年の収録です。



 クリストフ・ルセはイギリスのクリストファー・ホグウッド指揮エンシェント室内管弦楽団と共演していますが、コープマン以上に軽快な演奏です。1993年の収録です。



 最後のクリスティーネ・ショルンスハイムは標準ピッチで演奏しています。ブルクハルト・グレツナー指揮、ライプツィヒ新バッハ・コレギウム・ムジクムとの競演ですがこのオーケストラは古楽専門のオーケストラではないようです。1990年のレコーディングです。



 この中でベストは問題なくクリストフ・ルセの演奏です。コープマンはレオンハルトの落ち着いた演奏の後では、少し軽い感じがします。ショルンスハイムはバロックピッチではないので、甲高く感じるモダンオーケストラの音色が馴染めず、むしろムジカ・アルタリパの音色に魅力を感じます。

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