われを愛する者は、わが言葉を守らん(BWV74)

 今日は聖霊降臨祭第1日です。聖霊降臨祭はキリスト復活の日から五十日目に集まっていた弟子たちに聖霊が降臨し,教会が生まれたことを記念する祝祭日です。

ぺンテコステ、五旬祭ともいいい、降誕祭・復活祭とともに三大祝日で、3日間連続で祝日となる極めて重要な日でした。このカンタータは1725.5.20ライプツィヒで初演されました。


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サンドロ・ボッティチェッリ「聖霊降誕」


 このカンタータは前年演奏された同名のBWV59を発展的に改定した作品です。台本はクリスティアーネ・フォン・ツィーグラーで、BWV59の冒頭合唱と第2曲が転用され、残りの部分が新たに作曲されて聖霊降臨祭第1日にふさわしい規模を持った作品になっています。


 グスタフ・レオンハルト指揮、レオンハルト合奏団、ハノーファ少年合唱団、イエルク・エルラー (BS)、ポール・エスウッド(A)、クルト・エクヴィルツ (T)、マックス・バン・エグモンド(B)の演奏でお聴きください。




われを愛する者は、わが言葉を守らん(BWV74)

第1曲 合唱

Wer mich liebet,

私を愛する人は、

 der wird mein Wort halten,

 私の言葉を守る。

und mein Vater wird ihn lieben,

私の父はその人を愛し、

 und wir werden zu ihm kommen

 私たちはその人のところへ行き、

 und Wohnung bei ihm machen.

 その人のもとに住まいを設ける。

第2曲 アリア(ソプラノ)

Komm, komm, mein Herze steht dir offen,

おいで下さい、私の心はあなたへと開いています、

 ach, laß es deine Wohnung sein!

 どうぞ、ここをあなたの住まいとして下さい。

Ich liebe dich, so muß ich hoffen:

私はあなたを愛し、ひたすら待ち望んでいます、

 dein Wort trifft itzo bei mir ein;

 御言葉が私のもとに到来するのを今か今かと。

denn wer dich sucht, fürcht, liebt und ehret,

あなたを捜し求め、畏れ敬い、愛し、尊ぶ者に、

 dem ist der Vater zugetan.

 父なる神は御好意を示して下さるのですから。

Ich zweifle nicht, ich bin erhöret,

私は疑いません、私の祈りは聞き届けられ、

 das ich mich dein getrösten kann.

 きっとあなたからの慰めを得られることを。

第3曲 レチタティーヴォ(アルト)

Die Wohnung ist bereit.

住まいの準備が整いました。

Du findst ein Herz, das dir allein ergeben,

あなただけに捧げた心を見つけて下さったなら、

drum laß mich nicht erleben,

どうか私につらい思いをさせてまで、

 daß du gedenkst von mir zu gehn.

 私から去ってゆこうなどとは考えないで下さい。

Das laß ich nimmermehr,

そんなことは私には決して、

 ach, nimmermehr geschehen!

 ああ、もう決して起こって欲しくないのです。

第4曲 アリア(バス)

Ich gehe hin

私は去って行くが、

 und komme wieder zu euch.

 再びあなたがたのもとへ戻って来る。

Hättet ihr mich lieb,

私を愛しているなら、

 so würdet ihr euch freuen.

 あなたがたは喜んでくれるはずだ。

第5曲 アリア(テノール)

Kommt, eilet, stimmet Sait und Lieder

来たれ、急げ、琴を奏で、歌声を響かせよ、

 in muntern und erfreuten Ton.

 生き生きとした喜びの調べで。

Geht er gleich weg, so kömmt er wieder,

主は去った時と同じように、再びおいでになる、

 der hochgelobte Gottessohn.

 いと高き祝福された神の御子として。

Der Satan wird indes versuchen,

サタン(悪魔)の試みは続き、

 den Deinigen gar sehr zu fluchen.

 主の民を迫害する者は絶えないだろう。

Er ist mir hinderlich,

しかしどんな邪魔が入ろうと、

 so glaub ich, Herr, an dich.

 私は信じます、主よ、あなたを。

Kommt, eilet, . . .

来たれ、急げ、. . .

第6曲 レチタティーヴォ(バス)

Es ist nichts Verdammliches an denen,

何ひとつ罪に定められることがない、

 die in Christo Jesu sind.

 キリスト・イエスの内にある者たちは。

第7曲 アリア(アルト)

Nichts kann mich erretten

何ひとつ私を救うことのできるものはありません、

 von höllischen Ketten

 地獄の鎖から私を救って下さるのは、

 als, Jesu, dein Blut.

 イエスよ、あなたの血のほかにはないのです。

Dein Leiden, dein Sterben

あなたの苦難、あなたの死が、

 macht mich ja zum Erben:

 私を(神の国の)相続人にして下さいましたから、

 Ich lache der Wut.

 私は(サタンの)激怒を笑い飛ばしましょう。

Nichts kann . . .

何ひとつ . . .

第8曲 コラール(合唱)

Kein Menschenkind hier auf der Erd

本来ならこの地上にある人は誰ひとり、

ist dieser edlen Gabe wert,

この貴い賜物(聖霊)を受ける資格がありません、

 bei uns ist kein Verdienen;

 私たちには何もふさわしい行いがないからです。

hier gilt gar nichts als Lieb und Gnad,

今ここで大切なものは、ただ愛と恵みだけであり、

die Christus uns verdienet hat

キリストはそれを私たちに与えるために

 mit Büsen und Versühnen.

 罪の償いと、神との和解を成し遂げたのです。

対訳:小林 英夫


ヨハネによる福音書 14,23-31

 イエスはこう答えて言われた。「わたしを愛する人は、わたしの言葉を守る。わたしの父はその人を愛され、父とわたしはその人のところに行き、一緒に住む。

わたしを愛さない者は、わたしの言葉を守らない。あなたがたが聞いている言葉はわたしのものではなく、わたしをお遣わしになった父のものである。わたしは、あなたがたといたときに、これらのことを話した。

 しかし、弁護者、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、あなたがたにすべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせてくださる。わたしは、平和をあなたがたに残し、わたしの平和を与える。わたしはこれを、世が与えるように与えるのではない。心を騒がせるな。おびえるな。

 『わたしは去って行くが、また、あなたがたのところへ戻って来る』と言ったのをあなたがたは聴いた。わたしを愛しているなら、わたしが父のもとに行くのを喜んでくれるはずだ。父はわたしよりも偉大な方だからである。

 事が起こったときに、あなたがたが信じるようにと、今、その事の起こる前に話しておく。もはや、あなたがたと多くを語るまい。世の支配者が来るからである。だが、彼はわたしをどうすることもできない。わたしが父を愛し、父がお命じになったとおりに行っていることを、世は知るべきである。さあ、立て。ここから出かけよう。」
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